ページトップ
  • 平成元年度|
  • 第3章 会計事務職員に対する検定

国の現金出納職員に対する検定


第1節 国の現金出納職員に対する検定

(概況)

 平成元年11月から2年10月までの間に、所管庁から現金出納職員の保管する現金の亡失についての通知を受理したものは1,352件358,316,689円である。これに繰越し分30件196,523,651円を加え、処理を要するものは1,382件554,840,340円であり、そのうち上記の期間内に処理したものは1,270件278,181,493円である。
 処理を要するもの及び処理したものは、いずれも郵政省所管のものである。

(処理したものの内訳)

 処理したものの内訳は次のとおりである。

〔1〕 現金出納職員に弁償責任がないと検定したもの 13件 31,192,911円
〔2〕 現金出納職員が現金を亡失したことによって生じた損害の全額が既に補てんされているもの
123件 151,792,889円
〔3〕 現金出納職員が現金を亡失したことによって生じた損害の全額について、国と現金出納職員との間に裁判上の和解が成立しているものなど
4件 91,118,598円
〔4〕「昭和天皇の崩御に伴う予算執行職員等の弁償責任に基づく債務の免除に関する政令(注) 」(平成元年政令第30号)の施行に伴い、弁償責任の有無を問わないこととしたもの
1,130件 4,077,095円

 (注)  この政令の施行により、予算執行職員、現金出納職員、物品管理職員等の弁償責任に基づく債務で昭和64年1月7日前における事由によるものは、本人の犯罪行為による本人の債務を除き将来に向かって免除された。

(検定したものの説明)

 現金出納職員に弁償責任がないと検定したものは、次のような事態について、いずれも現金出納職員が善良な管理者の注意を怠ったことによりその保管現金を亡失したものではないと認めたものである。

〔1〕 凶器を所持した賊が郵便局に侵入し職員を脅迫して現金出納職員の保管する現金を強取したもの

〔2〕 夜間無人の郵便局に侵入した賊が金庫を破壊して現金出納職員の保管する現金を窃取したもの