ページトップ
  • 平成元年度|
  • 第4章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第1 歳入歳出決算|
  • 2 特別会計

厚生保険特別会計


(14) 厚生省所管 厚生保険特別会計

 この特別会計は、国が管掌する健康保険事業及び厚生年金保険事業を経営するため並びに児童手当に関する経理を明確にするため設置されているものである。
 同特別会計は、健康、年金、児童手当及び業務の4勘定に区分して経理されており、その勘定別の元年度の歳入歳出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。

(健康勘定)

1 歳入歳出決算

  区分 元年度 (63年度)
(歳入)

 徴収決定済額
千円
6,270,810,608
千円
5,868,226,285
 収納済歳入額 6,253,620,820 5,848,049,494
 不納欠損額 5,003,039 5,617,511
 収納未済歳入額 12,186,748 14,559,279
(歳出)
 歳出予算現額 6,132,729,974 5,859,289,608
 支出済歳出額 6,038,909,793 5,798,896,610
 不用額 93,820,180 60,392,997

 収納未済歳入額は、保険料収入(徴収決定済額4兆1009億6107万余円)の110億8714万余円及び雑収入(同332億1960万余円)の10億9959万余円である。また、不用額の主なものは、保険給付費(歳出予算現額3兆3734億1582万円)の399億3289万余円及び諸支出金(同719億4226万余円)の31億1333万余円である。(なお、不用額のうちには予備費に係るものが500億円ある。)

2 損益

  区分 元年度 (63年度)

 利益
 (うち保険料)
千円
4,830,964,000
(4,085,073,744)
千円
4,445,643,961
(3,757,675,588)
 損失
 (うち保険給付費)
4,608,573,224
(3,333,428,795)
4,388,029,658
(3,147,666,661)
 利益金 222,390,775 57,614,302
 前年度繰越損失金 680,163,482 737,777,785
 翌年度繰越損失金 457,772,707 680,163,482

3 借入金等

  区分 元年度末 (63年度末)

 借入金現在額
 (資金運用部資金)
千円
1,426,251,053
千円
1,407,994,455
 積立金現在額 489,244,439 438,430,252

4 主な業務実績

  区分 元年度 (63年度)
健康保険の一般被保険者数(年度末) 17,336千人 16,594千人
(保険給付)
 医療給付 2,969,259,412千円 2,786,764,801千円
 現金給付(傷病手当金等) 336,078,771千円 329,376,037千円
 老人保健拠出金 943,354,552千円 912,087,697千円
 退職者給付拠出金 214,946,125千円 209,104,061千円
建康保険の日雇特例被保険者数(年度末) 111千人 123千人
(保険給付)
 医療給付 24,696,586千円 27,010,707千円
 現金給付(傷病手当金等) 3,448,157千円 4,573,098千円
 老人保健拠出金 1,727,836千円 4,385,593千円

(年金勘定)

1 歳入歳出決算

  区分 元年度 (63年度)
(歳入)

 徴収決定済額
千円
17,977,100,906
千円
18,246,531,929
 収納済歳入額 17,944,128,530 18,209,098,827
 不納欠損額 7,810,595 8,535,798
 収納未済歳入額 25,161,780 28,897,303
(歳出)
 歳出予算現額 14,232,900,956 13,704,052,214
 支出済歳出額 13,339,482,884 12,560,743,049
 不用額 893,418,071 1,143,309,164

 収納未済歳入額は、保険料収入(徴収決定済額10兆5216億7482万余円)の234億3290万余円及び雑収入(同114億3500万余円)の17億2887万余円である。また、不用額の主なものは、保険給付費(歳出予算現額10兆1963億2389万余円)の5679億7359万余円、福祉施設費等業務勘定へ繰入(同1256億9321万余円)の16億4703万余円及び諸支出金(同245億8659万余円)の12億9728万余円である。(なお、不用額のうちには予備費に係るものが3225億0015万余円ある。)

2 損益

  区分 元年度 (63年度)

 利益
 (うち保険料)
千円
17,945,787,567
(10,490,163,913)
千円
18,212,913,582
(9,450,393,767)
 損失
 (うち保険給付費)
13,302,125,558
(9,628,145,038)
12,462,986,279
(8,768,110,831)
 利益金 4,643,662,008 5,749,927,302
 前年度繰越利益金 66,972,350,099 61,222,422,797
 翌年度繰越利益金 71,616,012,108 66,972,350,099

3 積立金

  区分 元年度末 (63年度末)

 積立金現在額
千円
65,612,647,121
千円
59,963,820,484

4 主な業務実績

  区分 元年度 (63年度)
 厚生年金保険の被保険者数(年度末) 29,921千人 28,769千人
 老齢厚生年金等の支給 受給権者数 9,919千人 9,278千人
支給額 9,628,350,302千円 8,768,318,580千円

(児童手当勘定)

1 歳入歳出決算

  区分 元年度 (63年度)
(歳入)

 徴収決定済額
千円
154,233,923
千円
152,188,744
 収納済歳入額 154,233,923 152,188,744
(歳出)
 歳出予算現額 140,585,871 142,814,282
 支出済歳出額 121,524,133 122,769,694
 翌年度繰越額 256,908 414,242
 不用額 18,804,829 19,630,345

 不用額の主なものは、非被用者児童手当交付金(歳出予算現額341億0088万円)の110億2330万余円、被用者児童手当交付金(同879億6369万余円)の13億8390万余円及び業務取扱費(同81億5758万余円)の12億7856万余円である。

2 積立金

  区分 元年度末 (63年度末)

 積立金現在額
千円
35,761,321
千円
40,370,441

3 主な業務実績

  区分 元年度 (63年度)
 児童手当の交付 交付対象児童数 3,290千人 3,323千人
交付額 109,657,372千円 111,213,449千円

(業務勘定)

1 歳入歳出決算

  区分 元年度 (63年度)
(歳入)

 徴収決定済額
千円
1,880,106,877
千円
430,435,510
 収納済歳入額 1,873,239,756 423,384,547
 不納欠損額 1,497,528 1,341,039
 収納未済歳入額 5,369,592 5,709,923
(歳出)
 歳出予算現額 1,873,199,772 423,003,922
 支出済歳出額 1,869,679,745 417,717,216
 不用額 3,520,026 5,286,706

2 損益

  区分 元年度 (63年度)

 利益
 (うち児童手当拠出金収入)
千円
307,942,060
(81,334,330)
千円
286,723,323
(75,277,375)
 損失
 (うち業務費)
305,476,669
(93,884,429)
291,842,863
(88,674,514)
 利益金(△損失金) 2,465,390 △5,119,540
 前年度繰越利益金 79,613,913 84,733,453
 翌年度繰越利益金 82,079,303 79,613,913

 なお、2年3月の厚生保険特別会計法の一部改正により、国民保健の向上及び老人福祉の増進を目的として、国民の老後における健康の保持及び適切な医療の確保を図るために特別保健福祉事業が行われることになり、これに関する経理を当分の間この会計において行うこととされた。そして、業務勘定に特別保健福祉事業資金(1兆5000億円)が置かれ、その運用利益金を同事業の財源に充てることとされた。