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  • 平成7年度|
  • 第2章 個別の検査結果|
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  • 不当事項

補助金


(151) 森林災害復旧事業の実施に当たり、補助金算定の基礎となる事業費が適正でなかったため、国庫補助対象事業費の精算が過大となっているもの

会計名及び科目 一般会計 (組織)林野庁 (項)山林施設災害関連事業費
部局等の名称 林野庁
補助の根拠 激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和37年法律第150号)
事業主体 日田郡森林組合(大分県日田郡大山町)
補助事業 森林災害復旧
補助事業の概要 台風により被災した森林を復旧するため、平成3年度から6年度までの各年度に、作業路80路線の開設工事を実施するもの
事業費 580,633,000円 (80路線の合計)
上記に対する国庫補助金交付額 290,316,500円
不当と認める事業費 88,793,884円
不当と認める国庫補助金交付額 44,396,952円
 上記の補助事業において、補助金算定の基礎となる事業費が適正でなかったため、国庫補助対象事業費88,793,884円が過大に精算されており、これに係る国庫補助金相当額44,396,952円が不当と認められる。

1 補助事業の概要

 この補助事業は、日田郡森林組合(大分県日田郡大山町)が、森林災害復旧事業の一環として、平成3年9月の台風により被災した森林を復旧するため、3年度から6年度までの各年度に、被害木等の伐採及び搬出、跡地造林等の作業を行うために必要な作業路80路線(総延長49.7km)の開設工事を実施したものである。
 この補助事業の実施に当たっては、補助金の交付を受けようとする事業主体は、各事業ごとに、当該事業の終了後、都道府県知事に対して補助金の交付申請を行うこととなっている。そして、都道府県知事は、交付申請が行われた事業ごとにしゅん功検査を行い、その結果に基づいて、事業ごとに査定した額(以下「査定事業費」という。)と実行経費(事業主体が実際に要した本工事費に工事雑費と事務雑費を加えた額)とのいずれか低い額を補助対象事業費として補助金の額を算定することとなっている。
 同組合では、上記の作業路80路線の開設工事について、大分県の査定事業費計580,633,000円を補助対象事業費として算定された国庫補助金計290,316,500円の交付を受けていた。

2 検査の結果

 検査したところ、同組合は、上記の作業路80路線の開設工事を本工事費計573,095,090円で施工業者に請け負わせ実施したとしていたが、実際は、計458,377,566円で実施していた。そして、これに工事雑費と事務雑費を加えた実行経費は計491,839,116円となり、上記の査定事業費を下回ることとなるのに、同県は、査定時においてこれらの事実を確認することなく、査定事業費をそのまま補助対象事業費として補助金の額を算定していた。
 したがって、上記の作業路80路線の開設工事に係る実行経費と査定事業費計580,633,000円との差額88,793,884円が過大に精算されていて、これに係る国庫補助金相当額44,396,952円が不当と認められる。

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