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  • 平成7年度|
  • 第2章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第11 建設省|
  • 不当事項

補助金


(209) 道路改良事業の実施に当たり、吹付法枠工の施工が著しく粗雑となっていたため工事の目的を達していないもの

会計名及び科目 道路整備特別会計 (項)道路事業費
部局等の名称 鳥取県
補助の根拠 道路法(昭和27年法律第180号)
事業主体 鳥取県
補助事業 一般国道179号道路改良
補助事業の概要 法面の崩落防止などのため、平成5、6両年度に、吹付法枠工等を施工するもの
事業費 65,957,080円
上記に対する国庫補助金交付額 32,978,540円
不当と認める事業費 46,093,000円
不当と認める国庫補助金交付額 23,046,500円
 上記の補助事業において、吹付法枠工の施工が著しく粗雑となっていたため、工事の目的を達しておらず、これに係る国庫補助金相当額23,046,500円が不当と認められる。

1 補助事業の概要

 この補助事業は、鳥取県が、一般国道179号道路改良事業の一環として、倉吉市円谷地区において、法面の崩落防止などのため、平成5、6両年度に、吹付法枠工等を工事費65,957,080円(国庫補助金32,978,540円)で実施したものである。
 このうち、吹付法枠工は、法面729.5m2 に、鉄筋を組み立て金網製の型枠を建て込み、これにコンクリートを吹き付けて格子状の枠材(断面が50cm×50cm又は30cm×30cmもの)を築造するものである(1枠の標準寸法が3m×3m又は2m×2mのもの)。そして、地山の崩壊を防止するため、法面の下部の枠材の交差部分48箇所に長さ8mから12mのアンカーを設置している(参考図参照)

 上記の吹付法枠工については、設計図書等によると、次のように施工することとしていた。

(ア) コンクリートの圧縮強度を確認するため、施工現場に設置した箱型の中に所定の配合のコンクリートを吹き付け、そのコンクリートの圧縮強度を測定して、120kg/cm2 (以下「設計基準強度」という。)以上の強度があることをあらかじめ確認する。

(イ) 法面の整正を行った後、所要寸法の鉄筋を組み立て金網製の型枠を建て込む。

(ウ) 型枠の中に、所定の配合のコンクリートを、はね返り材(注) を除去しながら吹き付ける。

(エ) 格子枠内の地山に、種子、肥料、土砂等を混合した厚層基材を吹き付けて緑化を行う。

2 検査の結果

 検査したところ、吹付法枠工の枠材のコンクリートが多くの箇所ではく離し、検査ハンマーで容易に破壊される状況となっていた。
 このため、コンクリートの圧縮強度を測定したところ、吹付法枠工面積729.5m2 のうち633.9m2 において、一部分設計基準強度を上回っている箇所はあるものの、平均91.7kg/cm2 と設計基準強度を相当下回っていて、なかには54.3kg/cm2 の箇所もあるなど、吹付法枠工としての強度が不足していると認められた。
 このような事態となっているのは、次のようなことなどによるものと認められる。

(ア) 吹付けコンクリートの配合に当たり、水を所定の量より多量に使用していたこと

(イ) はね返り材の除去を十分行わないで吹付けを行ったため、コンクリートに多量の空隙が生じていたこと

 このように、吹付法枠工633.9m2 (工事費相当額46,093,000円)はその施工が著しく粗雑となっていて、法面に設置されたアンカー40本もその機能を果たさなくなっており、いずれも工事の目的を達しておらず、これに係る国庫補助金相当額23,046,500円が不当と認められる。

 (注)  はね返り材 コンクリートを法面に吹き付けた場合、その法面に密着せず、周囲に飛散したコンクリートの残がい物をいう。

(参考図)

(参考図)

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