住宅金融公庫

（２）　住宅金融公庫

　この公庫は、国民大衆が健康で文化的な生活を営むに足る住宅の建設等に必要な資金で、銀行その他一般の金融機関が融通することを困難とするものを融通すること及び金融機関の住宅建設等に必要な資金の貸付けにつき保険を行うことなどを目的として設置されているものである。その資本金は１０年度末現在で１５２２億円となっている。
　同公庫の１０年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。

１　収入支出決算

区分	10年度	(9年度)
	千円	千円
(収入)
収入済額	3,517,819,389	3,498,974,820
(支出)
支出予算現額	3,649,827,628	3,872,633,631
支出済額	3,601,915,200	3,672,181,771
不用額	47,912,427	200,451,859

　不用額の主なものは、支払利息（支出予算現額３兆５４５３億５８５７万余円）の３１９億０７３９万余円、業務委託費（同５４８億００９９万余円）の８８億９０９０万余円及び保険金（同７２億２８８０万余円）の２９億６０５１万余円である。

２　損益

区分	10年度	(9年度)
経常収益　(うち貸付金利息)	千円 3,594,567,416 (2,913,052,741)	千円 3,547,947,309 (3,016,707,457)
経常費用　(うち借入金利息)	3,531,460,786 (3,332,274,935)	3,707,807,185 (3,489,026,694)
特別損失金	157,300,000	207,700,000
当期利益金	220,406,630	47,840,124
(利益金の処理)
翌年度に住宅資金融通事業に係る繰越特別損失金の補てんに充当	222,000,000	49,200,000
翌年度に住宅融資保険特別勘定の積立金を減額整理	1,593,369	1,359,875

　なお、特別損失金１５７３億円は、住宅金融公庫法（昭和２５年法律第１５６号）附則第１１項の規定により、１０年度の借入金利息の一部に相当する金額の範囲内で１６年度から１９年度までに損失として繰り越すことが適当と認められたものである。

３　借入金等

区分	10年度末	(9年度末)
借入金残高 (資金運用部資金等)	千円 71,861,877,000	千円 71,821,371,000
財形住宅債券等発行残高	1,095,509,800	1,144,100,000
積立金残高	3,033,936	4,393,811

４　主な業務実績

（１）　住宅資金融通事業

区分		10年度	(9年度)
貸付け	件数	518千件	665千件
貸付け	金額	8,841,756,240千円	10,633,232,098千円
貸付金回収等	金額	9,136,920,353千円	8,299,299,108千円
(うち任意繰上償還)		(6,739,848,934千円)	(6,044,483,121千円)
(うち貸付金償却)		(1,997,238千円)	(1,468,588千円)
年度末貸付金残高	件数	5,662千件	5,901千件
年度末貸付金残高	金額	72,145,022,985千円	72,440,187,098千円
上記のうち弁済期限を6箇月以上経過して延滞となっている貸付けの元金残高		337,184,385千円	271,067,137千円
(うち1年以上延滞のもの)		(146,621,748千円)	(125,267,640千円)
貸倒引当金 (貸倒引当金計上率)(注)		57,878,665千円 (0.8/1000)	70,497,122千円 (0.9/1000)
（注）　貸倒引当金に計上できる金額は、当該事業年度末における貸付金残高に6／1000を乗じて得た金額の範囲内とされている。

（２）　住宅融資保険事業

区分		10年度	(9年度)
保険関係成立	件数	17千件	24千件
保険関係成立	保険価額	277,526,641千円	363,433,989千円
保険金支払	件数	296件	210件
保険金支払	金額	4,268,285千円	4,832,156千円

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