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  • 平成11年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
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補助金


(162)経営基盤強化林業構造改善事業等の実施に当たり、仕入税額控除した消費税額に係る補助金を返還していなかったもの

会計名及び科目 一般会計 (組織)林野庁 (項)林業振興費
部局等の名称 林野庁
補助の根拠 予算補助
補助事業者 岐阜県
間接補助事業者 岐阜県郡上郡白鳥町
間接補助事業者
(事業主体)
長良川ウッド協同組合
補助事業 経営基盤強化林業改善、景気対策臨時緊急特別林業構造改善
補助事業の概要 木材の合理的・能率的な生産を図るため、平成9、10両年度に高性能の加工機械を備えた製材加工施設の整備等を行うもの
事業費 1,118,762,508円
上記に対する国庫補助金交付額 559,319,000円
不当と認める事業費 53,271,786円
不当と認める国庫補助金交付額 26,632,927円

1 補助事業の概要

(補助事業の概要)

 この補助事業は、長良川ウッド協同組合(岐阜県郡上郡白鳥町)が、経営基盤強化林業構造改善事業及び景気対策臨時緊急特別林業構造改善事業の一環として、木材の合理的・能率的な生産を図るため、平成9、10両年度に高性能の柱加工機、帯鋸盤等を備えた製材加工施設の整備等を行ったものである。
 同組合では、本件事業を消費税(地方消費税を含む。以下同じ。)53,271,786円を含め、計1,118,762,508円で実施している。そして、10年3月及び11年3月に白鳥町に実績報告書を提出し、これにより国庫補助対象事業費の精算を受けていた。

(補助事業における消費税相当額の取扱い)

 補助事業の事業主体は、「補助事業等における消費税相当額の取扱いについて」(平成5年5経第311号農林水産事務次官依命通達、5年5林野政第153号林野庁長官通達)等により、消費税の申告において、課税売上高に対する消費税額から補助対象の施設整備等に係る消費税額を課税仕入れに係るものとして控除(この控除額を以下「消費税仕入控除税額」という。)する場合であって、実績報告書の提出に当たり補助金に係る消費税仕入控除税額が明らかな場合には、これに相当する額を補助金額から減額して報告しなければならないこと、また、実績報告書の提出後に消費税の申告により補助金に係る消費税仕入控除税額が確定した場合には、その金額等を速やかに報告するとともに、当該金額を返還しなければならないこととなっている。

2 検査の結果

 検査したところ、同組合は、10年3月及び11年3月に同町に提出した実績報告書において、本件補助金に係る消費税仕入控除税額に相当する額を補助金額から減額していなかった。そして、10年5月及び11年5月に消費税の確定申告を行い、本件補助事業に係る消費税額53,271,786円を仕入れに係る消費税額として控除し、10年6月及び11年6月に消費税の還付を受けていた。
 しかし、同組合では、上記の消費税仕入控除税額53,271,786円のうち補助金に係る額26,632,927円を報告していなかった。そして、これに相当する額を返還しておらず、不当と認められる。
 このような事態が生じていたのは、同組合において、補助事業における消費税相当額の取扱いについての理解が十分でなかったこと、岐阜県及び同町において、同組合に対する指導が十分でなかったこと及び審査確認を適切に行わなかったことなどによると認められる。

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