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  • 平成11年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第1 歳入歳出決算|
  • 2 特別会計

厚生保険特別会計


(14) 厚生省所管 厚生保険特別会計

 この特別会計は、国が経営する健康保険事業及び厚生年金保険事業並びに児童手当に関する経理を一般会計と区分して行うため設置されているものである。
 同特別会計は、健康、年金、児童手当及び業務の4勘定に区分して経理されており、その勘定別の11年度の歳入歳出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。

(健康勘定)

1 歳入歳出決算

  区分 11年度 (10年度)
千円 千円
(歳入)
 徴収決定済額 8,884,276,529 8,536,364,602
 収納済歳入額 8,807,385,737 8,467,898,834
 不納欠損額 12,009,280 9,026,697
 収納未済歳入額 64,881,510 59,439,070
(歳出)
 歳出予算現額 9,060,793,040 8,643,799,856
 支出済歳出額 8,730,600,511 8,477,955,741
 不用額 330,192,528 165,844,114

 不納欠損額の主なものは保険料収入(徴収決定済額6兆0040億9070万余円)の114億3523万余円である。収納未済歳入額は、保険料収入の632億5903万余円及び雑収入(同189億5949万余円)の16億2247万余円である。また、不用額の主なものは、事業運営安定資金へ繰入(歳出予算現額1400億9971万余円)の1400億9971万余円、保険給付費(同4兆3826億4412万余円)の1241億8687万余円及び老人で保健拠出金(同2兆3544億1243万余円)の172億3145万余円である。

2 損益

  区分 11年度 (10年度)
千円 千円
 利益 7,376,081,387 7,045,523,483
 (うち保険料) (5,958,109,699) (6,078,349,052)
 損失 7,266,036,300 7,017,054,623
 (うち保険給付費) (4,258,405,938) (4,318,694,968)
 利益金 110,045,087 28,468,860
(利益金の処理)
 前年度繰越損失金の補てんに充当 33,259,860 28,468,860
 翌年度に事業運営安定資金に組入れ 76,785,226
 前年度繰越損失金 808,676,995 847,202,762
 翌年度繰越損失金 775,417,134 818,733,902

3 借入金等

  区分 11年度末 (10年度末)
千円 千円
借入金現在額 1,479,228,212 1,479,228,212
(資金運用部資金)
事業運営安定資金 746,364,377 742,485,099

4 主な業務実績

  区分 11年度 (10年度)
健康保険の一般被保険者数(年度末) 19,526千人 19,684千人
(保険給付)
 医療給付 3,736,359,961千円 3,781,275,010千円
 現金給付(傷病手当金等) 514,005,177千円 527,891,726千円
 老人保健拠出金 2,334,855,505千円 2,074,584,711千円
 退職者給付拠出金 475,360,589千円 421,544,949千円
健康保険の日雇特例被保険者数(年度末) 33千人 38千人
(保険給付)
 医療給付 6,877,549千円 7,969,761千円
 現金給付(傷病手当金等) 1,214,564千円 1,614,972千円
 老人保健拠出金 2,325,470千円 2,322,595千円

(年金勘定)

1 歳入歳出決算

  区分 11年度 (10年度)
千円 千円
(歳入)
 徴収決定済額 32,059,520,696 32,275,177,917
 収納済歳入額 31,875,258,462 32,105,360,715
 不納欠損額 28,119,293 20,336,353
 収納未済歳入額 156,142,941 149,480,847
(歳出)
 歳出予算現額 28,872,754,864 28,114,252,098
 支出済歳出額 27,927,062,119 27,025,262,174
 不用額 945,692,744 1,088,989,923

 不納欠損額は、保険料収入(徴収決定済額20兆3910億2116万余円)の266億7264万余円及び雑収入(同156億0036万余円)の14億4665万余円である。収納未済歳入額は、保険料収入の1544億9329万余円及び雑収入の16億4964万余円である。また、不用額の主なものは、保険給付費(歳出予算現額19兆0992億6599万余円)の3628億2336万余円、諸支出金(同1195億6561万余円)の74億6047万余円及び福祉施設費等業務勘定へ繰入(同2298億6562万余円)の24億0889万余円である。(なお、不用額のうちには予備費に係るものが5730億円ある。)

2 損益

  区分 11年度 (10年度)
千円 千円
 利益 32,193,165,545 32,205,755,295
 (うち保険料) (20,272,727,755) (20,675,016,259)
 損失 27,960,611,803 27,044,435,133
 (うち保険給付費) (18,736,442,516) (18,282,365,670)
 利益金 4,232,553,742 5,161,320,162
 前年度繰越利益金 132,206,444,045 127,045,123,882
 翌年度繰越利益金 136,438,997,787 132,206,444,045

3 積立金

  区分 11年度末 (10年度末)
千円 千円
 積立金現在額 130,844,587,167 125,755,991,558

4 主な業務実績

  区分 11年度 (10年度)
 厚生年金保険の被保険者数(年度末) 32,481千人 32,956千人
 老齢厚生年金等の支給 受給権者数 18,570千人 17,678千人
支給額 18,736,442,630千円 18,282,366,795千円

(児童手当勘定)

1 歳入歳出決算

  区分 11年度 (10年度)
千円 千円
(歳入)
 徴収決定済額 171,533,637 172,932,209
 収納済歳入額 171,528,594 172,931,317
 収納未済歳入額 5,043 892
(歳出)
 歳出予算現額 196,639,838 181,376,689
 支出済歳出額 162,210,275 154,431,360
 翌年度繰越額 16,857 36,236
 不用額 34,412,705 26,909,092

 不用額の主なものは、被用者児童手当交付金(歳出予算現額1267億4292万余円)の188億8637万余円及び児童育成事業費(同394億1180万余円)の105億6616万余円である。

2 積立金

  区分 11年度末 (10年度末)
千円 千円
 積立金現在額 48,541,754 32,244,969

3 主な業務実績

  区分 11年度 (10年度)
 児童手当の交付 交付対象児童数 2,207千人 2,032千人
交付額 145,950,155千円 136,870,190千円

(業務勘定)

1 歳入歳出決算

  区分 11年度 (10年度)
千円 千円
(歳入)
 徴収決定済額 666,882,873 717,440,616
 収納済歳入額 643,380,906 696,078,767
 不納欠損額 4,749,169 3,474,197
 収納未済歳入額 18,752,798 17,887,651
(歳出)
 歳出予算現額 656,788,822 705,948,461
 支出済歳出額 619,455,034 668,038,113
 翌年度繰越額 30,630
 不用額 37,333,787 37,879,717

 収納未済歳入額は、雑収入(徴収決定済額368億2691万余円)の177億3927万余円及び児童手当収入(同1400億0764万余円)の10億1352万余円である。また、不用額の主なものは、福祉施設事業費(歳出予算現額2298億9802万余円)の107億1021万余円、保健事業費(同998億9689万余円)の97億9532万余円及び特別保健福祉事業費補助(同301億0357万余円)の80億5198万余円である。

2 損益

  区分 11年度 (10年度)
千円 千円
 利益 585,796,913 630,772,111
 (うち一般会計より受入) (82,855,381) (83,383,625)
 損失 586,927,432 631,770,329
 (うち業務費) (135,289,824) (139,784,405)
 損失金 1,130,518 998,217
 前年度繰越利益金 168,127,226 169,488,109
 翌年度繰越利益金 166,996,708 168,489,891

3 資金

  区分 11年度 (10年度)
千円 千円
 特別保健福祉事業資金現在額 1,516,298,630 1,526,737,951

 なお、この特別会計について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「健康保険及び厚生年金保険の保険料の徴収に当たり、徴収額が不足していたもの」「厚生年金保険の老齢厚生年金及び国民年金の老齢基礎年金の支給が適正でなかったもの」「医療費に係る国の負担が不当と認められるもの」「職員の不正行為による損害が生じたもの」「医療用の酸素に係る診療報酬が適正に請求されるよう是正改善の処置を要求したもの」「年金受給権者への通知書等の郵送に当たり、割引制度を活用することにより郵便料金の節減を図るよう改善させたもの」 及び「福祉施設の経営委託契約に係る経理処理を適切なものとするよう改善させたもの」 を掲記した。