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  • 平成13年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
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補助金


(231)  特定優良賃貸住宅等家賃対策補助金の経理において、入居者負担基準額の算定等を誤ったため、補助金が過大に交付されているもの

会計名及び科目 一般会計 (組織)国土交通本省 (項)住宅対策諸費
平成11年度以前は、
 (組織)建設本省 (項)住宅対策諸費
部局等の名称 山梨県
補助の根拠 特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律(平成5年法律第52号)
補助事業者
(事業主体)
山梨県
補助金 特定優良賃貸住宅等家賃対策補助金
補助金の概要 特定優良賃貸住宅等の入居者の居住の安定を図るため、その家賃の減額に要する費用の一部を地方公共団体が特定優良賃貸住宅等の管理者に補助する場合などに、当該地方公共団体に対して交付するもの
上記に対する国庫補助金交付額 131,747,000円 (平成10年度〜13年度)
不当と認める国庫補助金交付額 4,788,000円 (平成10年度〜13年度)

1 補助金の概要

 特定優良賃貸住宅等家賃対策補助金は、特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律(平成5年法律第52号)に基づき、中堅所得者等の居住の用に供する居住環境が良好な賃貸住宅(以下「特定優良賃貸住宅等」という。)の入居者の居住の安定を図るため、その家賃の減額に要する費用の一部を地方公共団体が特定優良賃貸住宅等の管理者に補助する場合などに、当該地方公共団体に交付するものである。その交付額は、都道府県知事の認定を受けるなどした特定優良賃貸住宅等の家賃(以下「認定家賃」という。)と、入居者が実際に負担する額(以下「減額後家賃」という。)又は入居者の所得等を勘案して所定の方法により算定される額(以下「入居者負担基準額」という。)のいずれか高い方との差額(参考図参照) に、当該特定優良賃貸住宅等の管理月数を乗じて補助基準額を算定し、これに補助率を乗じるなどして算定することとされている。
 上記の入居者負担基準額は、入居者の所得に応じた区分(以下「所得区分」という。)により定められた金額に住宅の規模に応じた係数を乗じるなどして算定することとされている。ただし、所得の増加により上位の所得区分に移行した入居者(以下「移行入居者」という。)に係る入居者負担基準額は、移行が生じた日から3年間は、経過措置として、毎年、次のように算定することとされている。

補助金の図2

 山梨県では、平成10年度から13年度までの特定優良賃貸住宅等の入居者(10年度303戸、11年度313戸、12年度337戸、13年度333戸)に係る国庫補助金計131,747,000円の交付を受けていた。

2 検査の結果

 検査したところ、同県では、補助基準額の算定に当たり、移行後の入居者負担基準額が認定家賃を上回ることとなる移行入居者(10年度21戸、11年度38戸、12年度45戸、13年度48戸)に係る入居者負担基準額について、誤って、認定家賃と移行前の入居者負担基準額との差額の4分の1に経過年数を乗じるなどして算定していた。このため、移行入居者に係る入居者負担基準額が過小に算定され、その結果、補助基準額が過大に算定されていた。
 このような事態が生じていたのは、同県において、入居者負担基準額の算定方法についての理解が十分でなかったことなどによると認められる。
 したがって、適正な移行入居者に係る入居者負担基準額によるなどして10年度から13年度までの国庫補助金額を算定すると126,959,000円となり、交付額との差額4,788,000円が過大となっていて、不当と認められる。

(参考図)補助基準月額の概念図(例)

(参考図)補助基準月額の概念図(例)

(注)
 補助基準月額 認定家賃と減額後家賃又は入居者負担基準額のいずれか高い方との差額

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