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  • 平成14年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
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児童保護費等負担金の経理が不当と認められるもの


(90)−(113)児童保護費等負担金の経理が不当と認められるもの

会計名及び科目 一般会計 (組織)厚生労働本省 (項)児童保護費
部局等の名称 北海道ほか13府県
国庫負担の根拠 児童福祉法(昭和22年法律第164号)
補助事業者
(事業主体)
市3、町16、村5、計24市町村
国庫負担対象事業 保育所運営事業
国庫負担対象事業の概要 保護者の労働や疾病等により保育に欠ける児童を保育所において保育するもの
上記に対する国庫負担金交付額の合計 1,424,856,912円(平成12、13両年度)
不当と認める国庫負担金交付額 47,073,600円(平成12、13両年度)

1 負担金の概要

 児童保護費等負担金(保育所運営費国庫負担金に係る分)は、市町村(特別区を含む。以下同じ。)が、保護者の労働又は疾病等の事由により保育に欠ける児童を保育所において保育する場合に、その費用の一部を国が負担するものである。
 そして、この負担金の交付額は、次のとおり算定することとなっている。

児童保護費等負担金の経理が不当と認められるものの図1

 この費用の額及び徴収金の額は、次のとおり算定することとなっている。

(ア) 費用の額は、〔1〕保育所の所在地域、入所定員、児童の年齢等の別に児童1人当たり月額で定められている保育単価により算出した年間の額と、〔2〕市町村が実際に児童の保育に要した額から寄附金を控除して得た額とを比較して少ない方の額による。
(イ) 徴収金の額は、児童の扶養義務者の前年分の所得税額又は前年度分の市町村民税の課税の有無等に応じて階層別に児童1人当たり月額で定められている徴収金基準額などから算出した年間の額による。
 上記の徴収金基準額は、保育所徴収金基準額表(以下「基準額表」という。)により7階層に区分して定められているが、平成12年度及び13年度に、所得税課税世帯を税額に応じて区分している第4階層から第7階層について、税額区分の改定が行われている。

2 検査の結果

 北海道ほか23都府県の135事業主体において、12年度又は13年度に交付されたこの負担金について検査したところ、北海道ほか13府県の24事業主体では、基準額表が改定されているのに改定前の基準額表を用いていて児童の扶養義務者の所得税額等に対応する階層の適用を誤ったり、扶養義務者の所得税額等を誤認したりなどして徴収金の額を過小に算定していたり、保育単価の適用を誤るなどして費用の額を過大に算定していたりしていた。
 このため国庫負担対象事業費が過大に精算されていて、国庫負担金47,073,600円が不当と認められる。
 上記のうち徴収金の額を過小に算定していた事態について一例を示すと次のとおりである。

<事例>  扶養義務者の所得税額に対応する階層の適用を誤っていたもの

 A事業主体では、平成12年度に、児童B(2歳)について、その扶養義務者である父母の11年分の所得税額が計462,700円であることから、基準額表の第6階層に該当するとして徴収金の額を732,000円と算定していた。しかし、同事業主体が用いた基準額表は11年度のものであり、改定された12年度の基準額表では、この所得税額に対応する階層は第7階層となる。そして、これにより計算すると徴収金の額は960,000円となり、差し引き228,000円過小となっていた。
 これは、同事業主体で本件国庫負担金の算定事務のために11年度に初めて導入したコンピュータプログラムに、12年度の基準額表のデータを入力したものの、データの更新に必要な操作を行っていなかったため、11年度の基準額表が適用されたもので、同事業主体では、ほかに223人の児童についても同様に階層の適用が誤っていた。
 このような事態が生じていたのは、事業主体において、基準額表が改定されたことの認識が十分でなかったこと、徴収金の額及び費用の額の算定に当たっての調査確認が十分でなかったこと、また、道府県において適正な事務処理の執行についての指導が十分でなかったことなどによると認められる。
 これを道府県別・事業主体別に示すと次のとおりである。

  道府県名 事業主体 年度 国庫負担対象事業費 左に対する国庫負担金 不当と認める国庫負担対象事業費 不当と認める国庫負担金 摘要
        千円 千円 千円 千円  
(90) 北海道 夕張郡長沼町 13 79,706 39,853 1,253 626 扶養義務者の所得税額を誤認していたもの
(91) 宮城県 多賀城市 13 338,453 169,226 2,114 1,057 扶養義務者の所得税額等を誤認していたものなど
(92) 亘理郡亘理町 12 177,917 88,958 4,246 2,123 保育単価に乗ずべき児童数を誤認していたものなど
(93) 桃生郡北上町 12 48,267 24,133 1,413 706 扶養義務者の所得税額等を誤認していたものなど
(94) 秋田県 北秋田郡阿仁町 12 39,793 19,896 1,500 750 扶養義務者の所得税額を誤認していたもの
(95) 福島県 北会津郡北会津村 13 41,609 20,804 2,750 1,375 保育単価の適用を誤っていたものなど
(96) 茨城県 土浦市 12 601,550 300,775 27,717 13,858 扶養義務者の所得税額に対応する階層の適用を誤っていたものなど
(97) 常陸太田市 13 142,948 71,474 1,303 651 扶養義務者の所得税額等を誤認していたものなど
(98) 北相馬郡利根町 12 86,655 43,327 4,803 2,401 扶養義務者の所得税額に対応する階層の適用を誤っていたものなど
(99) 群馬県 勢多郡富士見村 12 70,686 35,343 6,025 3,012 扶養義務者の所得税額等を誤認していたものなど
(100) 利根郡白沢村 12 19,215 9,607 2,404 1,202
(101) 埼玉県 入間郡毛呂山町 12 123,012 61,506 8,622 4,311 扶養義務者の所得税額に対応する階層の適用を誤っていたものなど
(102) 北埼玉郡騎西町 12、13 148,164 74,082 5,705 2,852 扶養義務者の所得税額等に対応する階層の適用を誤っていたもの
(103) 石川県 河北郡七塚町 12 88,195 44,097 2,923 1,461 扶養義務者の所得税額等に対応する階層の適用を誤っていたものなど
(104) 長野県 木曽郡三岳村 13 22,654 11,327 2,381 1,190 扶養義務者の所得税額に対応する階層の適用を誤っていたものなど
(105) 岐阜県 可児郡兼山町 12 18,200 9,100 3,925 1,962
(106) 恵那郡上矢作町 12 11,268 5,634 1,842 921
(107) 三重県 飯南郡飯南町 13 44,185 22,092 1,827 913 扶養義務者の所得税額を誤認していたもの
(108) 度会郡御薗村 12 65,608 32,804 1,156 578 扶養義務者の所得税額等を誤認していたものなど
(109) 京都府 船井郡瑞穂町 12 36,909 18,454 1,828 914 扶養義務者の所得税額に対応する階層の適用を誤っていたものなど
(110) 広島県 安芸郡熊野町 13 139,478 69,739 1,934 967 扶養義務者の所得税額等を誤認していたものなど
(111) 香川県 大川郡津田町(注) 12 82,549 41,274 1,214 607 扶養義務者の所得税額を誤認していたものなど
(112) 木田郡三木町 13 265,369 132,684 1,585 792 扶養義務者の所得税額等を誤認していたもの
(113) 綾歌郡綾南町 13 157,311 78,655 3,665 1,832
(90)−(113) の計     2,849,713 1,424,856 94,147 47,073  
平成14年4月1日以降は、さぬき市