ページトップ
  • 平成14年度|
  • 第4章 特定検査対象に関する検査状況|
  • 第17 国の情報システムの調達に関する契約と行政の情報化の推進体制について

本院の所見


4 本院の所見

 各省庁においては、行政の総合性の確保、簡素化・効率化の推進、国民のニーズヘの対応等を図るため、多額の予算を投じて情報システムを整備してきている。そして、今後も施策の進展に伴い、情報システムの調達が増加することが見込まれることから、各省庁にはこれに係る予算の経済的、効率的、効果的な執行が強く求められている。
 したがって、情報システムの調達を行う各省庁においては、発注者の主体的な関与を高め、契約における競争性・透明性を向上させ、契約後において受注者との緊張関係を保持するとともに、ソフトウェア等に関する国の権利を適切に管理し、また、ライフサイクルコストによる経済性も考慮し、もって、より効率的、効果的な調達を行うことが望まれる。
 そして、各省庁においては、引き続き、情報システムの調達を組織的に管理し推進する体制を整備し、適切な調達のための施策や実践的な取組を積極的に講じることにより、行政の情報化を着実に実施していくことが望まれる。
 本院は、IT社会の形成が国家戦略として位置付けられ、国民生活に密接に関係する施策として今後も多額の予算の執行が見込まれることから、その施策の実施に伴う情報システムの調達について、引き続き検査していくこととする。