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  • 平成20年10月

我が国政府開発援助における無償資金協力及び技術協力において被援助国が実施する施設の建設や資機材の調達等の契約に関する会計検査の結果について


3 JICAにおける落札率の状況(予定価格、入札、落札、不落随契等契約の状況)

 JICAが実施する技術協力においては、近年、在外事業強化の一環として、地域住民の生活を改善したり、新しい技術を実証したり、パイロット事業を実施したりしている。このため、海外で施設を建設する機会が増加している。また、JICAは、我が国から海外に派遣された専門家が被援助国事業実施機関のカウンターパート(注) に対して技術指導を行う際に使用する資機材を多数調達し供与している。

 カウンターパート  技術協力のために派遣され専門家等と行動を共にし、技術協力を受ける相手国側の技術者等

 JICAは、会計規程により、契約担当役が契約を締結しようとするときは、200万円を超えない契約をするときなどを除き、契約書を作成しなければならないとしている。JICAが海外での施設の建設や海外向けの資機材の調達等のために締結した契約のうち、200万円を超える契約件数及び契約金額は、表6のとおりとなっている。

表6 海外での施設の建設や海外向けの資機材の調達等の契約件数、契約金額等

(単位:件、円)

年度
(平成)
施設の建設(現地調達) 資機材の調達等(本邦調達+現地調達)
件数
(A)
件数割合
(A)/(E)
金額
(B)
金額割合
(B)/(F)
件数
(C)
件数割合
(C)/(E)
金額
(D)
金額割合
(D)/(F)
件数
(5%E)
金額
(F)
15 22 5.1% 260,384,303 6.3% 405 94.8% 3,841,566,308 93.6% 427 4,101,950,611
16 30 6.3% 192,059,717 3.7% 446 93.6% 4,922,283,183 96.2% 476 5,114,342,900
17 11 2.3% 133,936,388 2.7% 467 97.6% 4,658,293,268 97.2% 478 4,792,229,656
18 20 3.2% 198,164,957 4.0% 604 96.7% 4,731,565,176 95.9% 624 4,929,730,133
19 16 4.7% 342,431,030 11.1% 322 95.2% 2,728,383,347 88.8% 338 3,070,814,377
99 4.2% 1,126,976,395 5.1% 2,244 95.7% 20,882,091,282 94.8% 2,343 22,009,067,677

 19年度における施設の建設と資機材の調達等の契約金額の合計額は30億7081万余円であるが、契約件数、契約金額ともに資機材の調達等が大部分を占めており、また、前記の技術協力プロジェクト関係費及びフォローアップ関係費の合計額821億4273万余円の3.7%を占めるにすぎない。
 施設の建設は、現地調達によってのみ行われており、技術協力プロジェクトにおいて、専門家が技術移転を行うのに必要な建物等を建設するものであって、15年度から19年度までの契約額11億2697万余円を99件で除して算出した1件当たりの平均契約額は1138万余円である。
 表6の海外向けの資機材の調達等の契約2,244件を現地調達と本邦調達に分けると、表7のとおりとなっている。JICAは、前記のとおり、在外事務所等による現地調達の割合を増やしてきたとしており、17年度以降はその件数の割合は8割を超えている。

表7 現地調達、本邦調達別の海外向けの資機材の調達等の契約件数、契約金額等

(単位:件、円)

年度
(平成)
本邦調達 現地調達
件数
(A)
件数割合
(A)/(E)
金額
(B)
金額割合
(B)/(F)
件数
(C)
件数割合
(C)/(E)
金額
(D)
金額割合
(D)/(F)
件数
(E)
金額
(F)
15 100 24.6% 1,680,141,311 43.7% 305 75.3% 2,161,424,997 56.2% 405 3,841,566,308
16 103 23.0% 2,252,930,233 45.7% 343 76.9% 2,669,352,950 54.2% 446 4,922,283,183
17 82 17.5% 1,777,047,242 38.1% 385 82.4% 2,881,246,026 61.8% 467 4,658,293,268
18 63 10.4% 801,076,950 16.9% 541 89.5% 3,930,488,226 83.0% 604 4,731,565,176
19 49 15.2% 786,936,650 28.8% 273 84.7% 1,941,446,697 71.1% 322 2,728,383,347
397 17.6% 7,298,132,386 34.9% 1,847 82.3% 13,583,958,896 65.0% 2,244 20,882,091,282

 資機材の調達等について、本邦調達と現地調達の1件当たりの契約金額を比較すると、表8のとおりとなっている。

表8 資機材の調達等の1件当たりの契約金額等

(単位:円、倍)

年度(平成) 15 16 17 18 19 15〜19
本邦調達 (A) 16,801,413 21,873,109 21,671,307 12,715,507 16,059,931 18,383,205
現地調達 (B) 7,086,639 7,782,370 7,483,755 7,265,227 7,111,526 7,354,606
倍率 (A)/(B) 2.37 2.81 2.89 1.75 2.25 2.49

 本邦調達の平均契約金額は、現地調達の平均契約金額のおおむね2倍以上であり、本邦調達において比較的高額な契約を締結している。このことについて、JICAは、車両、コンピュータ等はん用性の高い機材を現地調達し、現地調達できない高度な分析機器・医療関係機材等を本邦調達しており、その結果として本邦調達の平均契約金額が現地調達よりも高額になっていると説明している。

(1) 予定価格

 JICAは、前記のとおり、会計規程において、契約を締結しようとするときは、一定の条件に該当する場合を除き、予定価格を設定しなければならないとしている。
 そこで、JICAが15年度下半期から19年度までに締結した海外での施設の建設や海外向けの資機材の調達等の契約計2,343件について、予定価格を設定していたかどうか検査したところ、表9のとおりとなっていた。

表9 予定価格の設定状況

(単位:件)

予定価格の設定 施設の建設 資機材の調達等
現地調達 本邦調達 現地調達
件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合
78 78.7% 318 80.1% 1,039 56.2% 1,435 61.2%
20 20.2% 75 18.8% 783 42.3% 878 37.4%
  省略可 20 20.2% 75 18.8% 751 40.6% 846 36.1%
未設定 0 0 32 1.7% 32 1.3%
設定状況不明 0 4 1.0% 18 0.9% 22 0.9%
書類所在不明 1 1.0% 0 7 0.3% 8 0.3%
99 100.0% 397 100.0% 1,847 100.0% 2,343 100.0%

 本邦調達による資機材の調達等に係る契約397件のうち、318件(80.1%)は予定価格が設定されており、75件は予定価格の設定が省略できるものであったが、4件は海上輸送費に係る契約で予定価格の設定状況が確認できなかった。
 現地調達による施設の建設に係る契約99件のうち、78件(78.7%)は予定価格が設定されており、20件は予定価格の設定が省略できるものであったが、1件は書類の所在が不明となっていて予定価格の設定状況が確認できなかった。
 現地調達による資機材の調達等に係る契約1,847件のうち、1,039件(56.2%)は予定価格が設定されており、751件は予定価格の設定が省略できるものであったが、32件は現地の商慣習等の理由により予定価格が設定されておらず、25件は予定価格の設定状況が確認できないものなどであった。そして、予定価格が設定されていなかった32件の中には、会計規程に基づく事務手続をとることなく予定価格の設定を省略しているものが見受けられ、これは、在外事務所の特殊事情を考慮しても適切とは認められない。
 JICAは、前記のとおり、会計規程において、理事長の承認を受けるなどの事務手続をとることにより予定価格を省略したり、会計規程と異なる処理をしたりすることが可能であるので、会計規程の特例等を機動的、弾力的に運用するなどして事務処理を適切に行う必要があると認められる。
 上記について事例を示すと、次のとおりである。

事例1

 A事務所は、平成17年度に、マスメディアを通じた保健医療プロジェクトのためのミニバス2台を指名見積競争(随意契約)により調達している。ミニバス2台の調達契約の契約金額は、調達前の実施決裁の段階で500万円を上回ることが予想されたことから、会計規程等に基づいて予定価格を設定の上、指名見積競争を行うべきであったのに、A国においては参考見積書を出すという商慣習がなく、参考見積書の入手が極めて困難であり、実際に業者が事前の参考見積りに応じなかったため、予定価格を設定しないまま指名見積競争を行っていた。しかし、同事務所は、理事長の承認等の会計規程に基づく事務手続をとることなく予定価格を省略していた。

 施設の建設の契約に係る予定価格

 JICAが在外事務所において施設の建設を行う場合は、予定価格の基となる設計金額を被援助国の事業実施機関が算定したり、事業実施機関の体制が整っていない場合は在外事務所がコンサルタントと締結した設計及び施工管理に係る業務実施契約によりコンサルタントが算定したりしている。
 しかし、会計検査院が会計実地検査を行った在外事務所において、施設の建設の契約に係る予定価格の算定方法が在外事務所によって区々となっており、被援助国の事業実施機関に相当程度の能力があっても、コンサルタントと契約して設計、積算を行わせる在外事務所がある一方、コンサルタントと契約することなく、自らが予定価格を算定している在外事務所があった。
 在外事務所の調達に携わる職員や現地採用職員の多くは、技術的な知識を有していないため、設計や積算の妥当性を確認したり、適正な予定価格を作成したりする在外事務所の体制は、必ずしも十分でないと思料された。
 上記について事例を示すと、次のとおりである。

<事例2>

 B事務所は、平成17年度に、保健医療プロジェクトの一環として、医療施設の建設工事(木造2階建て、延べ床面積約700m )に係る契約を指名競争入札により締結し、207,600米ドルで実施している。
 同事務所は、当該施設の計画を策定した際に、被援助国事業実施機関が本件工事の詳細設計図面を作成していたこと、当該施設の建設費の概算額が20万米ドルと比較的安価であったことなどから、設計、施工管理等の業務をコンサルタントに委託する必要はないと判断した。
 そして、同事務所は、予定価格の算定に当たっては、資料に基づいた詳細な積み上げによる積算を行うことなく、過去に無償資金協力によって建設された付帯施設の総建設費用を建設面積で除して建築単価を算出し、これに当該施設の建築面積を乗ずるなどして予定価格を173,327米ドルと算定し、3者による指名競争入札を行ったところ、その入札が不調となったことから、最低価格を提示した業者と価格交渉を開始した。それでも、予定価格と業者が提示する価格とのかい離が大きかったため、やむを得ず建物の仕様の一部を変更することとした。
 しかし、その際に、予定価格を作成せず、計画策定時の概算額20万米ドルを目標に価格交渉を重ねたが、これ以上の交渉は困難と判断し、207,600米ドルで業者と合意し契約していた。

イ 資機材の調達等の契約に係る予定価格

 JICA本部で海外向けの資機材の調達等を行う場合は、JICAから委託されたJICSが複数の業者から参考見積書を徴するなどして調査した価格を基に、調達部が予定価格を設定している。一方、在外事務所で資機材の調達等を行う場合は、各プロジェクトの被援助国の事業実施機関やJICAが派遣した専門家が業者から徴した参考見積書を基に、在外事務所の担当者が予定価格を設定している場合が多い。
 海外向けの資機材の調達等の契約に係る予定価格の設定は、おおむね適正に行われていると思料されるが、前記の会計規程に基づかず予定価格を省略していたことのほか、在外事務所の中には、会計規程等に基づき予定価格の範囲内で契約を締結することとされているにもかかわらず、予定価格に対する認識が十分でなかったため、予定価格を上回る金額で契約を締結していた事態が見受けられた。
 上記について事例を示すと、次のとおりである。

<事例3>

 C事務所は、平成18年度に、過去に整備した機材のフォローアップとして、パーソナルコンピュータ、X線検査装置等を調達するに当たり、指名見積競争(随意契約)を行うこととして、複数の日系商社に見積書の提出を依頼した。しかし、見積書の提出があったのは1社だけで、その見積額が予定価格の23,971,492円を上回っていたため、その1社と価格交渉を行った。しかし、同社がこれ以上の値下げに応じなかったことから、事務所として再度見積競争を行っても同様の結果になると判断し、予定価格を上回る24,756,405円で合意し契約を締結していた。

(2) 入札

 JICAが15年度下半期から19年度までに締結した海外での施設の建設や海外向けの資機材の調達等の契約について、競争契約、随意契約等の契約方式別に件数を区分して整理すると、表10のとおりとなっている。

表10  契約方式別の海外での施設の建設や海外向けの資機材の調達等の契約件数等

(単位:件)

契約方式 施設の建設 資機材の調達等 合計
現地調達 本邦調達 現地調達 本邦調達 現地調達
件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合
競争契約 一般競争 26 26.2% 145 36.5% 66 3.5% 211 9.4% 145 36.5% 92 4.7% 237 10.1%
指名競争 26 26.2% 0 123 6.6% 123 5.4% 0 149 7.6% 149 6.3%
計 (A) 52 52.5% 145 36.5% 189 10.2% 334 14.8% 145 36.5% 241 12.3% 386 16.4%
随意契約 競争性あり 一般見積競争 0 53 13.3% 0 53 2.3% 53 13.3% 0 53 2.2%
指名見積競争 13 13.1% 0 548 29.6% 548 24.4% 0 561 28.8% 561 23.9%
計 (B) 13 13.1% 53 13.3% 548 29.6% 601 26.7% 53 13.3% 561 28.8% 614 26.2%
競争性なし 見積合わせ 注(1) 19 19.1% 0 786 42.5% 786 35.0% 0 805 41.3% 805 34.3%
特命随契 注(2) 15 15.1% 199 50.1% 324 17.5% 523 23.3% 199 50.1% 339 17.4% 538 22.9%
34 34.3% 199 50.1% 1,110 60.0% 1,309 58.3% 199 50.1% 1,144 58.7% 1,343 57.3%
合計 99 100.0% 397 100.0% 1,847 100.0% 2,244 100.0% 397 100.0% 1,946 100.0% 2,343 100.0%
  うち競争性あり(A)+(B) 65 65.6% 198 49.8% 737 39.9% 935 41.6% 198 49.8% 802 41.2% 1,000 42.6%
 2者以上から見積書を徴して、その内容を比較した上で契約の相手方を決定する調達方法

 特定の者と契約しない限り契約の目的を達することができないなどの理由で、その特定の者と契約をする調達方法

 分析対象とした2,343件の契約のうち、一般又は指名による競争契約は386件、競争性があるとされる一般見積競争又は指名見積競争による随意契約は614件、これらの合計は1,000件であり、全体の42.6%であった。
 そして、同様に本邦調達においては397件のうち198件(49.8%)が、現地調達においては施設の建設99件中65件(65.6%)、資機材の調達等1,847件中737件(39.9%)、計1,946件中802件(41.2%)が競争性があるとされる契約であった。
 しかし、一般競争入札が実施されたのは、本邦調達においては397件中145件(36.5%)であったが、現地調達においては海外での施設の建設26件(26.2%)、資機材の調達等66件(3.5%)、計92件(4.7%)と極めて少なかった。
 本邦調達における資機材の調達等397件のうち、上記の198件を除く199件(50.1%)はすべて特命随契であった。また、現地調達における施設の建設99件のうち見積合わせによるものは19件(19.1%)、特命随契によるものは15件(15.1%)であり、資機材の調達等1,847件のうち見積合わせによるものは786件(42.5%)、特命随契によるものは324件(17.5%)であって、本邦で資機材を調達する場合に特命随契の比率が高くなっている。これについて、JICAは、本邦調達においては、特注品や代用品がない資機材を調達する場合が多いためであるとしている。
 入札から契約に至るまでの状況は、表11のとおりとなっている。

表11  契約に至るまでの状況等

〔1〕 全体

(単位:件)

入札・契約区分 年度(平成) 契約割合
15 16 17 18 19
第1回入札会 110 95 70 65 57 397
  落札 当初〔1〕 93 81 50 41 38 303 12.9%
再度〔2〕 2 3 5 5 3 18 0.7%
再々度〔3〕 2 1 3 1 0 7 0.2%
4回目〔4〕 2 0 0 0 0 2 0.0%
不調   11 10 12 18 16 67
不落随契〔5〕 10 9 5 13 10 47 2.0%
キャンセル 1 0 0 0 2 3
随意契約へ 0 0 3 4 1 8
第2回入札会 0 1 4 1 3 9
  落札 当初〔6〕 0 1 4 1 3 9 0.3%
落札契約 計(〔1〕+〔2〕 +〔3〕 +〔4〕 +〔6〕 ) 99 86 62 48 44 339 14.4%
随意契約〔7〕 318 381 411 563 284 1,957 83.5%
契約 合計 (〔1〕+〔2〕 +〔3〕 +〔4〕 +〔5〕 +〔6〕 +〔7〕 ) 427 476 478 624 338 2,343 100.0%

〔2〕 本邦調達(資機材の調達等)

(単位:件)

入札・契約区分 年度(平成) 契約割合
15 16 17 18 19
第1回入札会 51 30 31 16 20 148
  落札 当初〔1〕 45 24 25 12 17 123 30.9%
再度〔2〕 0 2 1 1 0 4 1.0%
再々度〔3〕 0 0 2 0 0 2 0.5%
4回目〔4〕 0 0 0 0 0 0
不調   6 4 3 3 3 19
不落随契〔5〕 5 3 2 2 3 15 3.7%
キャンセル 1 0 0 0 0 1
随意契約へ 0 0 1 1 0 2
第2回入札会 0 1 0 0 0 1
  落札 当初〔6〕 0 1 0 0 0 1 0.2%
落札契約 計(〔1〕+〔2〕 +〔3〕 +〔4〕 +〔6〕 ) 45 27 28 13 17 130 32.7%
随意契約〔7〕 50 73 52 48 29 252 63.4%
契約 合計 (〔1〕+〔2〕 +〔3〕 +〔4〕 +〔5〕 +〔6〕 +〔7〕 ) 100 103 82 63 49 397 100.0%

〔3〕 現地調達(施設の建設)

(単位:件)

入札・契約区分 年度(平成) 契約割合
15 16 17 18 19
第1回入札会 12 17 7 13 3 52
  落札 当初〔1〕 10 16 4 5 0 35 35.3%
再度〔2〕 0 0 0 1 0 1 1.0%
再々度〔3〕 1 0 1 0 0 2 2.0%
4回目〔4〕 0 0 0 0 0 0
不調   1 1 2 7 3 14
不落随契〔5〕 1 1 2 7 2 13 13.1%
キャンセル 0 0 0 0 0 0
随意契約へ 0 0 0 0 0 0
第2回入札会 0 0 0 0 1 1
  落札 当初〔6〕 0 0 0 0 1 1 1.0%
落札契約 計(〔1〕+〔2〕 +〔3〕 +〔4〕 +〔6〕 ) 11 16 5 6 1 39 39.3%
随意契約〔7〕 10 13 4 7 13 47 47.4%
契約 合計 (〔1〕+〔2〕 +〔3〕 +〔4〕 +〔5〕 +〔6〕 +〔7〕 ) 22 30 11 20 16 99 100.0%

〔4〕 現地調達(資機材の調達等)

(単位:件)

入札・契約区分 年度(平成) 契約割合
15 16 17 18 19
第1回入札会 47 48 32 36 34 197
  落札 当初〔1〕 38 41 21 24 21 145 7.8%
再度〔2〕 2 1 4 3 3 13 0.7%
再々度〔3〕 1 1 0 1 0 3 0.1%
4回目〔4〕 2 0 0 0 0 2 0.1%
不調   4 5 7 8 10 34
不落随契〔5〕 4 5 1 4 5 19 1.0%
キャンセル 0 0 0 0 2 2
随意契約へ 0 0 2 3 1 6
第2回入札会 0 0 4 1 2 7
  落札 当初〔6〕 0 0 4 1 2 7 0.3%
落札契約 計(〔1〕+〔2〕 +〔3〕 +〔4〕 +〔6〕 ) 43 43 29 29 26 170 9.2%
随意契約〔7〕 258 295 355 508 242 1,658 89.7%
契約 合計 (〔1〕+〔2〕 +〔3〕 +〔4〕 +〔5〕 +〔6〕 +〔7〕 ) 305 343 385 541 273 1,847 100.0%

(3) 落札

 JICAが15年度下半期から19年度までに入札により落札者を決定した海外での施設の建設や海外向けの資機材の調達等の契約339件(表11〔1〕 参照)のうち、予定価格を設定していた323件の契約額の予定価格に対する割合である落札率は、表12のとおりとなっている。

表12  落札率等の状況

(単位:件)

調達区分 年度(平成) 施設の建設 資機材の調達等
入札件数 落札件数 左のうち予定価格あり 落札率 入札件数 落札件数 左のうち予定価格あり 落札率 入札件数 落札件数 左のうち予定価格あり 平均落札率
最低 平均 最高 最低 平均 最高
本邦調達 15 51 45 45 44.24% 77.89% 98.35% 51 45 45 77.89%
16 31 27 27 57.36% 84.86% 99.60% 31 27 27 84.86%
17 31 28 28 62.37% 90.45% 99.90% 31 28 28 90.45%
18 16 13 13 47.51% 83.85% 99.99% 16 13 13 83.85%
19 20 17 17 53.15% 86.23% 99.99% 20 17 17 86.23%
149 130 130 44.24% 83.73% 99.99% 149 130 130 83.73%
現地調達 15 12 11 10 12.23% 86.59% 105.11% 47 43 41 69.49% 91.99% 100.00% 59 54 51 90.93%
16 17 16 16 67.63% 94.41% 100.00% 48 43 30 61.37% 85.17% 100.00% 65 59 46 88.38%
17 7 5 5 56.01% 85.44% 97.40% 36 29 29 53.98% 92.88% 100.00% 43 34 34 91.78%
18 13 6 6 91.57% 95.70% 99.93% 37 29 29 68.51% 91.00% 100.00% 50 35 35 91.81%
19 4 1 1 99.86% 99.86% 99.86% 36 26 26 27.10% 89.73% 100.00% 40 27 27 90.11%
53 39 38 12.23% 91.52% 105.11% 204 170 155 27.10% 90.27% 100.00% 257 209 193 90.52%
合計 15 12 11 10 12.23% 86.59% 105.11% 98 88 86 44.24% 84.61% 100.00% 110 99 96 84.82%
16 17 16 16 67.63% 94.41% 100.00% 79 70 57 57.36% 85.02% 100.00% 96 86 73 87.08%
17 7 5 5 56.01% 85.44% 97.40% 67 57 57 53.98% 91.69% 100.00% 74 62 62 91.18%
18 13 6 6 91.57% 95.70% 99.93% 53 42 42 47.51% 88.79% 100.00% 66 48 48 89.65%
19 4 1 1 99.86% 99.86% 99.86% 56 43 43 27.10% 88.35% 100.00% 60 44 44 88.61%
53 39 38 12.23% 91.52% 105.11% 353 300 285 27.10% 87.29% 100.00% 406 339 323 87.79%

 本邦調達における資機材の調達等の契約(落札件数130件)の平均落札率83.73%は、現地調達における資機材の調達等の契約(落札件数170件のうち予定価格を設定していた155件)の平均落札率90.27%と比べると約6ポイント低くなっており、また、19年報告の無償資金協力のうちの一般プロジェクト無償における資機材の調達等の契約の平均落札率85.83%と大きな差はなかった。
 また、現地調達における施設の建設の契約(落札件数39件のうち予定価格を設定していた38件)の平均落札率91.52%は、現地調達における資機材の調達等の平均落札率90.27%と比べると1ポイント程度の差となっていた。これは、19年報告の無償資金協力のうちの一般プロジェクト無償において、施設の建設の契約の平均落札率が96.81%、資機材の調達等の契約の平均落札率が85.83%で、両者の間に10ポイント以上の開きがあったこととは異なっている。
 落札率別の落札件数は、表13のとおりとなっている。

表13  落札率別の落札件数

〔1〕 現地調達(施設の建設)

(単位:件)

年度
(平成)
100%超 100% 99%以上100%未満 98%以上99%未満 97%以上98%未満 96%以上97%未満 95%以上96%未満 90%以上95%未満 80%以上90%未満 70%以上80%未満 60%以上70%未満 60%未満
15 1 0 3 0 0 0 0 3 2 0 0 1 10
16 0 8 0 1 0 0 1 4 1 0 1 0 16
17 0 0 0 0 1 1 0 1 1 0 0 1 5
18 0 0 1 1 0 0 1 3 0 0 0 0 6
19 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1
1 8 5 2 1 1 2 11 4 0 1 2 38
割合 2.6% 21.0% 13.1% 5.2% 2.6% 2.6% 5.2% 28.9% 10.5% 2.6% 5.2% 100.0%
累計 1 9 14 16 17 18 20 31 35 35 36 38
累計割合 2.6% 23.6% 36.8% 42.1% 44.7% 47.3% 52.6% 81.5% 92.1% 92.1% 94.7% 100.0%

〔2〕本邦調達(資機材の調達等)

(単位:件)

年度
(平成)
100%超 100% 99%以上100%未満 98%以上99%未満 97%以上98%未満 96%以上97%未満 95%以上96%未満 90%以上95%未満 80%以上90%未満 70%以上80%未満 60%以上70%未満 60%未満
15 0 0 0 1 1 0 3 7 7 15 6 5 45
16 0 0 5 2 0 0 1 4 5 6 3 1 27
17 0 0 6 2 2 3 0 5 6 2 2 0 28
18 0 0 3 1 1 1 0 0 2 3 0 2 13
19 0 0 4 0 0 0 0 4 4 3 1 1 17
0 0 18 6 4 4 4 20 24 29 12 9 130
割合 13.8% 4.6% 3.0% 3.0% 3.0% 15.3% 18.4% 22.3% 9.2% 6.9% 100.0%
累計 0 0 18 24 28 32 36 56 80 109 121 130
累計割合 13.8% 18.4% 21.5% 24.6% 27.6% 43.0% 61.5% 83.8% 93.0% 100.0%

〔3〕 現地調達資機材の調達等)

(単位:件)

年度
(平成)
100%超 100% 99%以上100%未満 98%以上99%未満 97%以上98%未満 96%以上97%未満 95%以上96%未満 90%以上95%未満 80%以上90%未満 70%以上80%未満 60%以上70%未満 60%未満
15 0 4 3 5 3 0 4 10 9 2 1 0 41
16 0 2 2 3 0 3 0 3 7 4 6 0 30
17 0 8 3 3 0 1 0 8 4 0 1 1 29
18 0 2 4 4 0 3 2 2 8 3 1 0 29
19 0 2 3 1 7 0 0 4 6 2 0 1 26
0 18 15 16 10 7 6 27 34 11 9 2 155
割合 11.6% 9.6% 10.3% 6.4% 4.5% 3.8% 17.4% 21.9% 7.0% 5.8% 1.2% 100.0%
累計 0 18 33 49 59 66 72 99 133 144 153 155
累計割合 11.6% 21.2% 31.6% 38.0% 42.5% 46.4% 63.8% 85.8% 92.9% 98.7% 100.0%

 現地調達における施設の建設や資機材の調達等の落札率は、表12のとおり、本邦調達における資機材の調達等と比べて高くなっている。特に、予定価格を下回る入札がなく価格交渉も不調で契約額が予定価格を上回っている契約は、表13のとおり、現地調達の施設の建設において38件中1件(2.6%)、また、予定価格と落札価格が同額である落札率100%の契約は、現地調達の施設の建設において38件中8件(21.0%)、資機材の調達等において155件中18件(11.6%)あり、1件もなかった本邦調達における資機材の調達等とは対照的である。
 落札に至った入札における入札参加者数別の落札率について、施設の建設と資機材の調達等に分けて整理すると、表14のとおりとなっている。

表14  落札に至った入札における入札参加者数別の落札率

〔1〕 全体

(単位:件、者)

調達区分 年度
(平成)
落札件数
(予定価格あり)
1者 2者 3者 4者 5者 6者 7〜10者 平均
本邦調達 15 45 2 3 7 8 9 7 9 5.0
16 27 6 2 5 1 3 3 7 4.1
17 28 8 6 7 5 0 1 1 2.6
18 13 5 2 1 1 3 1 0 2.8
19 17 2 4 5 3 1 1 1 3.2
130 23 17 25 18 16 13 18 3.8
割合 100.0% 17.6% 13.0% 19.2% 13.8% 12.3% 10.0% 13.8%
累計 23 40 65 83 99 112 130
累計割合 17.6% 30.7% 50.0% 63.8% 76.1% 86.1% 100.0%
平均落札率 94.25% 84.97% 86.36% 83.35% 84.22% 72.60% 73.45%
現地調達 15 51 6 19 10 8 5 0 3 3.0
16 46 2 11 13 15 3 1 1 3.2
17 34 1 11 15 3 4 0 0 2.9
18 35 8 12 5 5 3 1 1 2.7
19 27 6 6 2 7 4 1 1 3.1
193 23 59 45 38 19 3 6 3.0
割合 100.0% 11.9% 30.5% 23.3% 19.6% 9.8% 1.5% 3.1%
累計 23 82 127 165 184 187 193
累計割合 11.9% 42.4% 65.8% 85.4% 95.3% 96.8% 100.0%
平均落札率 94.93% 91.51% 90.38% 90.33% 85.24% 88.92% 83.59%
合計 15 96 8 22 17 16 14 7 12 3.9
16 73 8 13 18 16 6 4 8 3.6
17 62 9 17 22 8 4 1 1 2.8
18 48 13 14 6 6 6 2 1 2.7
19 44 8 10 7 10 5 2 2 3.1
323 46 76 70 56 35 16 24 3.3
割合 100.0% 14.2% 23.5% 21.6% 17.3% 10.8% 4.9% 7.4%
累計 46 122 192 248 283 299 323
累計割合 14.2% 37.7% 59.4% 76.7% 87.6% 92.5% 100.0%
平均落札率 94.59% 90.05% 88.94% 88.09% 84.78% 75.66% 75.99%

〔2〕現地調達(施設の建設)

(単位:件、者)

調達区分 年度
(平成)
落札件数
(予定価格あり)
1者 2者 3者 4者 5者 6者 7〜10者 平均
現地調達 15 10 1 1 1 2 4 0 1 4.3
16 16 0 1 7 6 2 0 0 3.5
17 5 0 0 3 2 0 0 0 3.4
18 6 0 3 1 2 0 0 0 2.8
19 1 1 0 0 0 0 0 0 1.0
38 2 5 12 12 6 0 1 3.5
割合 100.0% 5.2% 13.1% 31.5% 31.5% 15.7% 2.6%
累計 2 7 19 31 37 37 38
累計割合 5.2% 18.4% 50.0% 81.5% 97.3% 97.3% 100.0%
平均落札率 99.87% 95.40% 92.55% 94.79% 75.48% 99.97%

〔3〕資機材の調達等

(単位:件、者)

調達区分 年度
(平成)
落札件数
(予定価格あり)
1者 2者 3者 4者 5者 6者 7〜10者 平均
本邦調達 15 45 2 3 7 8 9 7 9 5.0
16 27 6 2 5 1 3 3 7 4.1
17 28 8 6 7 5 0 1 1 2.6
18 13 5 2 1 1 3 1 0 2.8
19 17 2 4 5 3 1 1 1 3.2
130 23 17 25 18 16 13 18 3.8
割合 100.0% 17.6% 13.0% 19.2% 13.8% 12.3% 10.0% 13.8%
累計 23 40 65 83 99 112 130
累計割合 17.6% 30.7% 50.0% 63.8% 76.1% 86.1% 100.0%
平均落札率 94.25% 84.97% 86.36% 83.35% 84.22% 72.60% 73.45%
現地調達 15 41 5 18 9 6 1 0 2 2.7
16 30 2 10 6 9 1 1 1 3.1
17 29 1 11 12 1 4 0 0 2.8
18 29 8 9 4 3 3 1 1 2.6
19 26 5 6 2 7 4 1 1 3.2
155 21 54 33 26 13 3 5 2.9
割合 100.0% 13.5% 34.8% 21.2% 16.7% 8.3% 1.9% 3.2%
累計 21 75 108 134 147 150 155
累計割合 13.5% 48.3% 69.6% 86.4% 94.8% 96.7% 100.0%
平均落札率 94.46% 91.15% 89.59% 88.28% 89.75% 88.92% 80.31%
合計 15 86 7 21 16 14 10 7 11 3.9
16 57 8 12 11 10 4 4 8 3.6
17 57 9 17 19 6 4 1 1 2.7
18 42 13 11 5 4 6 2 1 2.7
19 43 7 10 7 10 5 2 2 3.2
285 44 71 58 44 29 16 23 3.3
割合 100.0% 15.4% 24.9% 20.3% 15.4% 10.1% 5.6% 8.0%
累計 44 115 173 217 246 262 285
累計割合 15.4% 40.3% 60.7% 76.1% 86.3% 91.9% 100.0%
平均落札率 94.35% 89.67% 88.20% 86.26% 86.70% 75.66% 74.94%

 資機材の調達等に係る落札に至った入札における入札参加者数をみると、本邦調達にあっては平均3.8者であり、現地調達にあっては平均2.9者であった。
 また、本邦調達における資機材の調達等においては、入札参加者数が増えると落札率は下がる傾向がみられるが、現地調達においては、入札参加者数と落札率の間にはそれほどの相関はみられない。

(4) 不落随契

 JICAは、会計規程において、再度の入札に付しても落札者がいないときなどの場合に価格交渉によって契約相手を決定するいわゆる不落随契を認めている。
 しかし、現地調達において、一部の在外事務所は、入札が不調となった際に不落随契を締結するための価格交渉を行ったものの、前記の(1)アの事例2のとおり、交渉が難航したことから予定価格を上回る価格で契約を締結していた。
 落札契約の件数と不落随契の件数は、表15のとおり、資機材の調達等に係る契約で一般競争入札又は指名競争入札により契約を締結した334件のうち、不落随契になったものが本邦調達においては15件、現地調達においては19件、計34件あり、全体の10.1%を占めていた。また、現地調達における施設の建設で一般競争入札又は指名競争入札により契約を締結した52件のうち、不落随契になったものが13件あり、全体の25.0%を占めていた。

表15  落札契約と不落随契の件数及び割合

(単位:件)

調達・契約区分 施設の建設 資機材の調達等 合計 割合
年度(平成) 割合 年度(平成) 割合
15 16 17 18 19 15 16 17 18 19
本邦調達 落札契約 45 27 28 13 17 130 89.6% 130 89.6%
不落随契 5 3 2 2 3 15 10.3% 15 10.3%
50 30 30 15 20 145 100.0% 145 100.0%
現地調達 落札契約 11 16 5 6 1 39 75.0% 43 43 29 29 26 170 89.9% 209 86.7%
不落随契 1 1 2 7 2 13 25.0% 4 5 1 4 5 19 10.0% 32 13.2%
12 17 7 13 3 52 100.0% 47 48 30 33 31 189 100.0% 241 100.0%
合計 落札契約 11 16 5 6 1 39 75.0% 88 70 57 42 43 300 89.8% 339 87.8%
不落随契 1 1 2 7 2 13 25.0% 9 8 3 6 8 34 10.1% 47 12.1%
12 17 7 13 3 52 100.0% 97 78 60 48 51 334 100.0% 386 100.0%

 このように、不落随契の割合は、資機材の調達等に対し施設の建設が14.9ポイント高くなっており、19年報告における一般プロジェクト無償の不落随契の割合が、資機材の調達等に係るものが9.9%、施設の建設に係るものが39.0%であったことと同様の傾向が見受けられた。

(5) 随意契約

ア 随意契約の状況

 分析の対象とした2,343契約のうち、83.5%に当たる1,957件は随意契約によるものであり、これらを契約区分別にみると、表16のとおりとなっている。

表16  契約区分別の状況

(単位:件)

契約区分 施設の建設 資機材の調達等
現地調達 本邦調達 現地調達
件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合
見積競争 一般見積競争 53 13.3% 53 2.2%
指名見積競争 13 13.1% 548 29.6% 561 23.9%
13 13.1% 53 13.3% 548 29.6% 614 26.2%
見積合わせ 19 19.1% 0 786 42.5% 805 34.3%
特命随契 15 15.1% 199 50.1% 324 17.5% 538 22.9%
47 47.4% 252 63.4% 1,658 89.7% 1,957 83.5%
(参考) 契約数 99 100.0% 397 100.0% 1,847 100.0% 2,343 100.0%

イ 見積競争の状況

 JICAは、前記のとおり、一般競争入札等を行うことが困難なため随意契約を締結する場合が多いが、そのような場合でも、本邦調達においては一般見積競争により、現地調達においては指名見積競争により可能な限り価格競争性を高めた方法を採用するよう努めているとしている。その結果、表16のとおり、分析の対象とした2,343契約のうち614件(26.2%)が見積競争によるものであった。
 これらの見積競争は、実際に競争性が高いものとなっていたのか分析したところ、次のようになっていた。
 施設の建設に係る契約及び資機材の調達等に係る契約について、本邦調達(資機材の調達等)と現地調達(施設の建設及び資機材の調達等)に分けて見積競争における落札率をみると、表17のとおりとなっている。

表17 見積競争における落札率の状況

(単位:件)

調達区分 年度(平成) 施設の建設 資機材の調達等
見積依頼件数 契約件数 左のうち予定価格あり 落札率 見積依頼件数 契約件数 左のうち予定価格あり 落札率 見積依頼件数 契約件数 左のうち予定価格あり 平均落札率
最低 平均 最高 最低 平均 最高
本邦調達(一般見積競争) 15 2 2 0 2 2 0
16 16 14 0 16 14 0
17 7 7 0 7 7 0
18 21 21 0 21 21 0
19 9 9 1 99.97% 99.97% 99.97% 9 9 1 99.97%
55 53 1 99.97% 99.97% 99.97% 55 53 1 99.97%
現地調達(指名見積競争) 15 2 2 2 98.84% 99.42% 100.00% 33 33 23 83.03% 96.60% 111.23% 35 35 25 96.83%
16 2 2 1 99.96% 99.96% 99.96% 67 67 42 64.67% 91.44% 100.00% 69 69 43 91.64%
17 2 2 2 86.80% 93.40% 100.00% 149 148 101 39.63% 91.94% 102.77% 151 150 103 91.97%
18 1 1 0 187 180 117 50.07% 90.51% 120.85% 188 181 117 90.51%
19 6 6 5 97.80% 98.35% 99.21% 121 120 93 59.63% 91.93% 100.00% 127 126 98 92.26%
13 13 10 86.80% 97.73% 100.00% 557 548 376 39.63% 91.72% 120.85% 570 561 386 91.88%
合計 15 2 2 2 98.84% 99.42% 100.00% 35 35 23 83.03% 96.60% 111.23% 37 37 25 96.83%
16 2 2 1 99.96% 99.96% 99.96% 83 81 42 64.67% 91.44% 100.00% 85 83 43 91.64%
17 2 2 2 86.80% 93.40% 100.00% 156 155 101 39.63% 91.94% 102.77% 158 157 103 91.97%
18 1 1 0 208 201 117 50.07% 90.51% 120.85% 209 202 117 90.51%
19 6 6 5 97.80% 98.35% 99.21% 130 129 94 59.63% 92.02% 100.00% 136 135 99 92.34%
13 13 10 86.80% 97.73% 100.00% 612 601 377 39.63% 91.74% 120.85% 625 614 387 91.90%

 施設の建設に係る契約において、指名見積競争は件数が少なく単純な比較は困難であるが、予定価格が設定されていた10件の平均落札率97.73%は、入札が行われた場合の平均落札率(表12 参照)91.52%を6ポイント以上上回っていた。一方、資機材の調達等に係る契約のうち現地調達に係るものにおいて、指名見積競争が行われ予定価格が設定されていた376件の平均落札率91.72%は、入札が行われた場合の平均落札率90.27%を若干上回っていたが、大きな差は見受けられなかった。
 見積競争において予定価格が設定されている場合の落札率別の契約件数は、表18のとおりとなっている。

表18 落札率別の契約件数

〔1〕 現地調達(施設の建設)

(単位:件)

年度
(平成)
100%超 100% 99%以上100%未満 98%以上99%未満 97%以上98%未満 96%以上97%未満 95%以上96%未満 90%以上95%未満 80%以上90%未満 70%以上80%未満 60%以上70%未満 60%未満
15 0 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 2
16 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1
17 0 1 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 2
18 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
19 0 0 1 2 2 0 0 0 0 0 0 0 5
0 2 2 3 2 0 0 0 1 0 0 0 10
割合 20.0% 20.0% 30.0% 20.0% 10.0% 100.0%
累計 0 2 4 7 9 9 9 9 10 10 10 10
累計割合 20.0% 40.0% 70.0% 90.0% 90.0% 90.0% 90.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

〔2〕本邦調達(資機材の調達等)

(単位:件)

年度
(平成)
100%超 100% 99%以上100%未満 98%以上99%未満 97%以上98%未満 96%以上97%未満 95%以上96%未満 90%以上95%未満 80%以上90%未満 70%以上80%未満 60%以上70%未満 60%未満
15 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
16 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
17 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
18 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
19 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1
0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1
割合 100.0% 100.0%
累計 0 0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
累計割合 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

〔3〕現地調達(資機材の調達等)

(単位:件)

年度
(平成)
100%超 100% 99%以上100%未満 98%以上99%未満 97%以上98%未満 96%以上97%未満 95%以上96%未満 90%以上95%未満 80%以上90%未満 70%以上80%未満 60%以上70%未満 60%未満
15 5 7 0 1 1 0 1 1 7 0 0 0 23
16 0 13 4 3 0 1 2 3 10 3 3 0 42
17 2 23 7 11 5 2 5 18 17 6 2 3 101
18 1 22 17 6 4 5 11 12 17 11 7 4 117
19 0 18 10 7 2 5 3 14 25 7 1 1 93
8 83 38 28 12 13 22 48 76 27 13 8 376
割合 2.1% 22.0% 10.1% 7.4% 3.1% 3.4% 5.8% 12.7% 20.2% 7.1% 3.4% 2.1% 100.0%
累計 8 91 129 157 169 182 204 252 328 355 368 376
累計割合 2.1% 24.2% 34.3% 41.7% 44.9% 48.4% 54.2% 67.0% 87.2% 94.4% 97.8% 100.0%

 入札が行われた場合と同様に、現地調達において指名見積競争により契約を締結していたもののうち、契約額が予定価格を上回っている契約は、表18〔3〕 のとおり、資機材の調達等において376件中8件(2.1%)あった。また、落札率100%の契約は、施設の建設で10件中2件(20.0%)、資機材の調達等で376件中83件(22.0%)あった。
 契約に至った見積競争における見積提出者数別の落札率について、施設の建設と資機材の調達等に分けて整理すると表19のとおりとなっている。

表19 見積提出者数別の落札率

〔1〕 全体

(単位:件、者)

調達区分 年度
(平成)
契約件数(予定価格あり) 1者 2者 3者 4者 5者 6者 7〜10者 平均
本邦調達 15 0 0 0 0 0 0 0 0
16 0 0 0 0 0 0 0 0
17 0 0 0 0 0 0 0 0
18 0 0 0 0 0 0 0 0
19 1 1 0 0 0 0 0 0 1.0
1 1 0 0 0 0 0 0 1.0
割合 100.0% 100.0%
累計 1 1 1 1 1 1 1
累計割合 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%
平均落札率 99.97%
現地調達 15 25 0 14 5 4 2 0 0 2.7
16 43 3 11 15 10 3 0 1 3.0
17 103 11 29 41 10 11 0 1 2.8
18 117 20 34 33 16 12 1 1 2.7
19 98 14 35 25 15 9 0 0 2.6
386 48 123 119 55 37 1 3 2.8
割合 100.0% 12.4% 31.8% 30.8% 14.2% 9.5% 0.2% 0.7%
累計 48 171 290 345 382 383 386
累計割合 12.4% 44.3% 75.1% 89.3% 98.9% 99.2% 100.0%
平均落札率 93.58% 94.26% 90.87% 89.04% 89.71% 79.16% 90.01%
合計 15 25 0 14 5 4 2 0 0 2.7
16 43 3 11 15 10 3 0 1 3.0
17 103 11 29 41 10 11 0 1 2.8
18 117 20 34 33 16 12 1 1 2.7
19 99 15 35 25 15 9 0 0 2.6
387 49 123 119 55 37 1 3 2.8
割合 100.0% 12.6% 31.7% 30.7% 14.2% 9.5% 0.2% 0.7%
累計 49 172 291 346 383 384 387
累計割合 12.6% 44.4% 75.1% 89.4% 98.9% 99.2% 100.0%
平均落札率 93.71% 94.26% 90.87% 89.04% 89.71% 79.16% 90.01%

〔2〕施設の建設

(単位:件、者)

調達区分 年度
(平成)
契約件数(予定価格あり) 1者 2者 3者 4者 5者 6者 7〜10者 平均
現地調達 15 2 0 1 1 0 0 0 0 2.5
16 1 0 0 0 0 1 0 0 5.0
17 2 0 0 2 0 0 0 0 3.0
18 0 0 0 0 0 0 0 0
19 5 0 2 1 0 2 0 0 3.4
10 0 3 4 0 3 0 0 3.3
割合 100.0% 30.0% 40.0% 30.0%
累計 0 3 7 7 10 10 10
累計割合 30.0% 70.0% 70.0% 100.0% 100.0% 100.0%
平均落札率 98.28% 96.38% 98.99%

〔3〕資機材の調達等

(単位:件、者)

調達区分 年度
(平成)
契約件数(予定価格あり) 1者 2者 3者 4者 5者 6者 7〜10者 平均
本邦調達 15 0 0 0 0 0 0 0 0
16 0 0 0 0 0 0 0 0
17 0 0 0 0 0 0 0 0
18 0 0 0 0 0 0 0 0
19 1 1 0 0 0 0 0 0 1.0
1 1 0 0 0 0 0 0 1.0
割合 100.0% 100.0%
累計 1 1 1 1 1 1 1
累計割合 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%
平均落札率 99.97%
現地調達 15 23 0 13 4 4 2 0 0 2.7
16 42 3 11 15 10 2 0 1 3.0
17 101 11 29 39 10 11 0 1 2.8
18 117 20 34 33 16 12 1 1 2.7
19 93 14 33 24 15 7 0 0 2.6
376 48 120 115 55 34 1 3 2.8
割合 100.0% 12.7% 31.9% 30.5% 14.6% 9.0% 0.2% 0.7%
累計 48 168 283 338 372 373 376
累計割合 12.7% 44.6% 75.2% 89.8% 98.9% 99.2% 100.0%
平均落札率 93.58% 94.16% 90.67% 89.04% 88.89% 79.16% 90.01%
合計 15 23 0 13 4 4 2 0 0 2.7
16 42 3 11 15 10 2 0 1 3.0
17 101 11 29 39 10 11 0 1 2.8
18 117 20 34 33 16 12 1 1 2.7
19 94 15 33 24 15 7 0 0 2.6
377 49 120 115 55 34 1 3 2.7
割合 100.0% 12.9% 31.8% 30.5% 14.5% 9.0% 0.2% 0.7%
累計 49 169 284 339 373 374 377
累計割合 12.9% 44.8% 75.3% 89.9% 98.9% 99.2% 100.0%
平均落札率 93.71% 94.16% 90.67% 89.04% 88.89% 79.16% 90.01%

 契約に至った現地調達の指名見積競争における見積提出者数をみると、施設の建設で平均3.3者、資機材の調達等で平均2.8者となっており、大きな差はみられなかった。また、これらの見積提出者数を、表14の現地調達において入札によって落札者を決定したときの平均入札参加者数3.5者及び2.9者と比べても大きな差はみられなかった。資機材の調達等における落札率は、見積提出者数の増加に伴い下がる傾向がみられた。

ウ 見積合わせ

 見積合わせは、表10のとおり、分析の対象とした契約2,343件のうち805件(34.3%)あり、このうち、予定価格を設定していた326件の落札率をみたところ、表20のとおり、見積合わせの平均落札率は96.27%で、前記の入札が行われた場合の平均落札率87.79%(表12 参照)や見積競争の平均落札率91.90%(表17 参照)に比べて高くなっていた。

表20 見積合わせの落札率の状況

(単位:件)

調達区分 年度(平成) 施設の建設 資機材の調達等
契約件数 左のうち予定価格あり 落札率 契約件数 左のうち予定価格あり 落札率 契約件数 左のうち予定価格あり 平均落札率
最低 平均 最高 最低 平均 最高
本邦調達 15 0 0 0 0
16 0 0 0 0
17 0 0 0 0
18 0 0 0 0
19 0 0 0 0
0 0 0 0
現地調達 15 5 2 77.87% 88.93% 100.00% 172 62 40.59% 96.19% 100.00% 177 64 95.96%
16 5 2 100.00% 100.00% 100.00% 162 49 80.00% 97.63% 100.00% 167 51 97.73%
17 1 0 145 59 34.62% 95.03% 100.00% 146 59 95.03%
18 4 1 82.55% 82.55% 82.55% 230 107 66.62% 97.24% 100.00% 234 108 97.10%
19 4 3 97.76% 98.59% 99.12% 77 41 69.49% 94.36% 100.00% 81 44 94.65%
19 8 77.87% 94.52% 100.00% 786 318 34.62% 96.31% 100.00% 805 326 96.27%
合計 15 5 2 77.87% 88.93% 100.00% 172 62 40.59% 96.19% 100.00% 177 64 95.96%
16 5 2 100.00% 100.00% 100.00% 162 49 80.00% 97.63% 100.00% 167 51 97.73%
17 1 0 145 59 34.62% 95.03% 100.00% 146 59 95.03%
18 4 1 82.55% 82.55% 82.55% 230 107 66.62% 97.24% 100.00% 234 108 97.10%
19 4 3 97.76% 98.59% 99.12% 77 41 69.49% 94.36% 100.00% 81 44 94.65%
19 8 77.87% 94.52% 100.00% 786 318 34.62% 96.31% 100.00% 805 326 96.27%

エ 特命随契

 特命随契は、表10のとおり、分析の対象とした契約2,343件のうち538件(22.9%)あり、このうち、予定価格を設定していた354件の落札率をみたところ、表21のとおり、平均落札率は98.72%で、上記の見積合わせの平均落札率より2ポイント程度高くなっていた。また、本邦調達(資機材の調達等)199件は、調達先が特定の国際機関に限定されていたり、過去の無償資金協力事業等により調達された機材のフォローアップとして部品等を調達するものであって調達先が限定されていたりするものであった。

表21 特命随契の落札率の状況

(単位:件)

調達区分 年度(平成) 施設の建設 資機材の調達等
契約件数 左のうち予定価格あり 落札率 契約件数 左のうち予定価格あり 落札率 契約件数 左のうち予定価格あり 平均落札率
最低 平均 最高 最低 平均 最高
本邦調達 15 48 44 91.63% 99.13% 100.00% 48 44 99.13%
16 59 55 96.51% 99.90% 100.00% 59 55 99.90%
17 45 37 93.66% 99.82% 100.00% 45 37 99.82%
18 27 20 96.51% 99.50% 100.00% 27 20 99.50%
19 20 16 98.56% 99.91% 100.00% 20 16 99.91%
199 172 91.63% 99.64% 100.00% 199 172 99.64%
現地調達 15 3 2 100.00% 100.00% 100.00% 53 23 92.40% 100.40% 120.68% 56 25 100.37%
16 6 2 100.00% 100.00% 100.00% 66 33 90.38% 98.93% 100.00% 72 35 98.99%
17 1 0 62 30 83.34% 97.10% 100.00% 63 30 97.10%
18 2 2 93.22% 96.61% 100.00% 98 61 63.27% 97.16% 100.00% 100 63 97.15%
19 3 3 98.17% 99.39% 100.00% 45 26 78.66% 96.25% 100.00% 48 29 96.57%
15 9 93.22% 99.04% 100.00% 324 173 63.27% 97.78% 120.68% 339 182 97.84%
合計 15 3 2 100.00% 100.00% 100.00% 101 67 91.63% 99.56% 120.68% 104 69 99.58%
16 6 2 100.00% 100.00% 100.00% 125 88 90.38% 99.53% 100.00% 131 90 99.54%
17 1 0 107 67 83.34% 98.60% 100.00% 108 67 98.60%
18 2 2 93.22% 96.61% 100.00% 125 81 63.27% 97.74% 100.00% 127 83 97.71%
19 3 3 98.17% 99.39% 100.00% 65 42 78.66% 97.64% 100.00% 68 45 97.76%
15 9 93.22% 99.04% 100.00% 523 345 63.27% 98.71% 120.68% 538 354 98.72%

 落札率の状況についての分析は、以上のとおりである。施設の建設は現地調達で行われているが、その数はあまり多くない。一方、資機材の調達等は、本邦調達及び現地調達で行われており、それらの契約方式は競争性があるとされているものやないとされているものなど様々である。資機材の調達等に係る契約の平均落札率を契約方式別に整理すると、図6のとおり、四つの契約方式の中で平均落札率が最も高いものは特命随契であり次に見積合わせ、見積競争、競争契約の順になっている。

図6 資機材の調達等に係る契約方式別の平均落札率の状況

図6資機材の調達等に係る契約方式別の平均落札率の状況

(6) 現地調達を実施する際の課題

 JICAは、前記のとおり、現場主義を改革の柱として掲げており、現地調達の契約件数を増やしているが、現地調達を実施するに当たっては、解決しなければならない課題が幾つかある。それらのうちの主なものは、次のとおりである(参考事例は巻末別表2 参照)。

ア 治安が悪いために応札者がいないこと

 JICAが技術協力を実施している国の中には、治安が悪化している国があり、それらの国で資機材を調達する際に、応札者がいなかったり、法外な価格を提示されたりした事態が見受けられた。

イ 信頼できる業者が少ないこと

 JICAは、前記のとおり、在外事務所で業者登録制度を設けることにしており、3割程度の在外事務所がこの制度を設けている。しかし、それらは本邦調達の際に実施している契約競争参加者資格登録のような業者の能力を審査して等級をつけるようなものではなく、過去に取引実績がある業者をまとめたようなものである。したがって、登録されている業者であっても問題が発生することがある。

ウ 業者に在庫がないこと

 JICAが技術協力を実施する場所の近辺には利用できる公共交通機関がない場合が多いなどの理由から、近年、技術協力の一環として車両を供与することが多くなっている。
 車両は、保守等を行う必要があることから、原則として現地代理店から調達することとなるが、技術協力が実施されている国の業者の多くは、我が国の業者とは異なり、資金力が乏しく在庫がないため、JICAの発注を受けてから車両の輸入手続を開始することが多く、車両の調達等を困難にしている。
 また、調達する車両は、被援助国の法規制、自然条件、維持管理等の実情に合わせる必要があるため、特別な仕様にしなければならない場合があり、調達を困難にしている一因である。

エ JICAの調達が業者にとって魅力に欠けていること

 技術協力においてJICAが調達する資機材は、比較的少額のものが多く、業者にとって魅力的なものになるとは限らない。そのため、条件によっては納入業者が見つからない場合もある。

オ 遅延損害金を契約どおり徴収できないこと

 JICAが締結する契約書においては、遅延が発生した場合、遅延損害金を業者から徴収することとしている。しかし、在外事務所の中には、遅延が発生しているのに、遅延損害金を徴収していない事務所がある。それらの事務所が遅延損害金を徴収していない理由は、業者の瑕疵(かし)によらない不可抗力によるためとしている場合が多いが、現地の商慣習として納期厳守の認識がないことから、損害金を徴収するとその後の調達において取引できる業者が減少してしまうためとしている場合もある。