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  • 国会からの検査要請事項に関する報告(検査要請)|
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  • 平成20年10月

政府開発援助(ODA)に関する会計検査の結果について


4 検査の結果

(1) 3か国に対するノンプロ無償資金協力事業の概要

ア ノンプロ無償資金協力事業の制度的枠組み

 我が国は、今回の津波等災害の甚大さ及び緊急性にかんがみて、津波等災害による損害に対処するための事業の実施に迅速に貢献することを目的として、昭和62年度から行われてきたノンプロ無償資金協力事業の枠組みにより資金供与を実施することにした。そして、その際、迅速な調達を行うことを可能にするため、従来認められていなかった被援助国内における現地調達を認めることにした。また、ノンプロ無償資金協力事業は原則として物品の調達を対象としていたが、被災状況に応じた柔軟かつ的確な支援を行うことを可能にするため、施設の建設のほか輸送、医療活動等の役務の調達を認めることにした。さらに、ノンプロ無償資金協力事業で調達した物品が無償で被災者等に配布されたり、公共事業に使われたりすることを想定して、調達した資機材を相手国内で売却するなどして得た対価を積み立てる見返り資金の積立義務を免除するなど枠組みに変更を加えた。

イ 事業の実施手順

 平成17年1月17日に閣議決定されて、外務省が同日に3か国と取り交わした交換公文及び附属文書によれば、同省は資金を相手国政府が開設した日本国内の銀行口座(以下「政府口座」という。)に、同年3月末までに円貨で支払うこととなっている。
 そして、相手国政府は、この資金(この資金から発生した利息を含む。以下同じ。)による必要な資機材等の調達に当たっては、附属文書の規定によって、事業の円滑な実施と適切な調達の実施が確保できるように、調達代理機関を選定することとなっている。そして、相手国政府と調達代理機関とが締結した契約(以下「調達代理契約」という。)に基づき、調達代理機関が相手国政府に代わって資機材等の調達に必要な業務を行い、相手国政府は調達代理手数料を支払うこととなっている。
 ノンプロ無償資金協力事業は、特定の事業の実施を前提として資金を供与するものではなく、また、より迅速な援助を実施するとの観点から、一般プロジェクト無償資金協力事業で行われている事前調査としてのJICAによる基本設計調査は行われていない。しかし、今回のノンプロ無償資金協力事業では、多くの施設の設置や修復案件を対象にしていることから、JICAは、別途実施していた緊急開発調査等において、相手国政府の要請を受けて、必要に応じてノンプロ無償資金協力事業で対象としている施設の設計等を取り込んで実施した。
 外務省は、3か国に対して、調達代理機関として財団法人日本国際協力システム(Japan International Cooperation System。以下「JICS」という。)を推薦して、3か国は、17年1月又は2月にJICSと調達代理契約を締結した。この調達代理契約によると、JICSは、相手国政府から調達を希望する資機材等の品目の提示を受けた後、資機材等の代金の支払に必要な資金を政府口座から調達代理機関としてのJICSの口座(以下「調達口座」という。)に受け入れて、調達口座から、業者に代金を支払うこととなっている。そして、JICSは、調達代理機関として行ったすべての支払や調達口座における資金の残高についての定期報告書や資金の使用がすべて終わった後の最終報告書を相手国政府と我が国の外務省に提出することとなっている。また、外務省は、JICSから上記の報告書の提出を受けるほか、事業の進ちょく状況や契約の実績についても報告を受けることとなっている。これらを通じて、相手国政府及び外務省は、契約の履行や事業の進ちょく状況を確認することができることになっている。

ウ 援助の実施

 外務省は、3か国から我が国に対して援助の要請があったことを受けて、17年1月19日に、ノンプロ無償資金協力事業に充てるため、16年度一般会計予算の(項)経済協力費(目)政府開発援助経済開発等援助費から、表1のとおり、3か国に計246億円の資金を供与した。

表1 ノンプロ無償資金協力事業による資金の供与
(単位:億円)
内訳\国名
インドネシア共和国
モルディブ共和国
スリランカ共和国
供与額
146
20
80
246
供与年月日
平成17年1月19日
平成17年1月19日
平成17年1月19日

(2) ノンプロ無償資金協力事業の実施状況

ア インドネシア共和国

(ア) 事業の概要

 我が国政府が援助したノンプロ無償資金協力事業の実施に当たっては、インドネシア共和国政府側から国家開発企画庁、アチェ・ニアス復旧・復興庁、財務省、各実施機関等の関係機関が、我が国政府側から在インドネシア日本国大使館がそれぞれ参加して政府間協議会を設置し、その協議会において、インドネシア共和国政府からの要請、案件の選定、資金の配分、案件の実施状況の確認等を行っており、この実施体制については19年報告後の変更はない。
 そして、インドネシア共和国政府に供与された146億円の配分対象となった案件は計15事業であるが、外務省から提出された資料に基づき、会計検査院が把握した20年3月末現在の各事業の概要を、19年報告において示した19年3月末現在のものと同一の形式で、分野(実施機関)、資金の配分(概算額)、案件名、調達品目及び事業内容の別に整理して示すと、表2のとおりとなる。これらのいずれについても、19年3月末現在のものと比べて変更点はない。

表2 事業の概要(インドネシア共和国)
分野
(実施機関)
資金の配分
(概算額)
案件名
調達品目
事業内容
医療・保健(保健省)
約7.7億円
<約11.2億円>
〔1〕 緊急支援物資(医薬品・医療器具)供与事業
医薬品、医療器具、医薬品のモニタリングに係るコンサルタント選定、救急車、巡回治療用車両等、研究所用ラボ機材、保健所の再建
医薬品及び医療器具を保健省の地方倉庫に供与する。
〔2〕 保健所復旧事業
医療キットなど機材の供与と保健所の修復
放送(通信情報技術省)
約9.3億円
<約10.6億円>
〔3〕 ラジオ・テレビ放送支援事業
ラジオ放送機材、ラジオ放送局の修復、テレビ放送機材
ラジオ局、テレビ局のそれぞれにつき、機材を供与し建物を修復する。
輸送(公共事業省)
約50.4億円
<約58.3億円>
〔4〕 西海岸道路復旧事業
建設機械、蛇籠、コルゲートパイプ、道路復旧工事、土嚢袋、車両、移動式排水ポンプ、掘削機、護岸復旧工事
建設機械などの機材、資材の調達と道路工事
社会基盤(公共事業省)
〔5〕 放水路(護岸工事)復旧事業
掘削機などの機材と堤防の修復工事
生活(公共事業省)
約11.8億円
<約10.6億円>
〔6〕 水道・衛生施設復旧事業
建設機械、輸送役務、バキュームカー、ゴミ収集用アームロールトラック、消防車、トラック、水道管敷設工事
建設機械などの機材と配管の敷設工事
コミュニティ(社会省)
約3.5億円
<約4.1億円>
〔7〕 孤児院再建事業
孤児院修復・再建工事、孤児院向け備品の調達
政府系の孤児院その他修復、機材供与
産業(漁業省、商業省)
約5.5億円
<約5.9億円>
〔8〕 漁業支援事業
養殖施設向けピックアップトラック・建設機械・車両・機材の調達、養殖施設工事、漁獲総局向け漁具・漁船エンジン・漁船・ワークショップ機材・施設の建設工事・アイスプラント機材
魚市場に併設する冷凍装置を保管する建物の建設及び機材の供与等
約3.0億円
<約3.5億円>
〔9〕 市場復旧整備事業
度量衡機材、再建工事のコンサルタント選定、再建工事
バンダアチェ周辺及びニアスの市場修復
教育(教育省、宗教省)
約16.0億円
<約16.9億円>
〔10〕 大学復旧等支援事業
アラニリ・イスラム大学向け機材、大学施設の改修・再建工事のコンサルタント選定、大学施設の改修・再建工事、シャクアラ大学向け機材
アラニリ・イスラム大学とシャクアラ大学に機材の供与と工事
教育(労働・移住省)
〔11〕 職業訓練センター支援事業
移動訓練車、職業訓練機材、職業訓練センターの修復工事
移動訓練車を含む訓練機材と建物の修復、再建
教育(教育省、宗教省)
〔12〕 イスラム学校等に対する支援事業
マドラッサ・ペサントレン向け学校機材、教育省管轄学校向け教育機材、学校の修復・再建工事のコンサルタント選定、学校の修復・再建工事
公立校、イスラム校ともに教育機材を供与、公立校については建物の修復
コミュニティ(労働・移住省、国家土地庁)
約1.9億円
<約2.4億円>
〔13〕 土地台帳の修復事業
土地台帳修復のための役務、凍結乾燥機を設置する建物の建築、土地台帳を保管している冷凍倉庫の賃貸料の支払、台帳・地図の保管庫、デジタル保存するための機材一式
水没した土地権利台帳を修復するための凍結乾燥機の貸与、建物の建築、冷凍倉庫の保管料、デジタル化機材の調達
社会基盤・コミュニティ(アチェ・ニアス復旧・復興庁)
約17.9億円
<約19.3億円>
〔14〕 排水施設緊急復旧事業・モデルエリア開発事業
排水路、排水ポンプ場、貯水池設置、避難道路・避難塔工事に係るコンサルタントの選定・施工業者の選定
バンダアチェ市内に排水路、排水ポンプ場及び貯水池を設置。ウレレ地区に避難道路・避難用塔を建設
生活・社会基盤産業・医療・健康・輸送(アチェ・ニアス復旧・復興庁)
約15.4億円
〔15〕 追加復旧復興事業
放水路護岸、水道、病院、市場、橋梁の建設工事に係るコンサルタントの選定・施工業者の選定及び仮設橋
バンダアチェ市内に放水路の護岸、水道管敷設、総合病院、大型市場を建設、仮設橋の調達
約3.6億円
<約3.1億円>
調達代理手数料
上記全案件に係る調達手続の進ちょく状況に応じて随時支出される。
 
供与額146億円
 
 
 
(注)
 「資金の配分」欄の< >内の金額は、18年報告において示した平成18年3月末現在のものである。

(イ) 資金の執行状況

 我が国政府からインドネシア共和国の政府口座に支払われた資金146億円は、17年4月18日から18年1月18日までの間に、4回にわたってその全額がJICSの管理する調達口座(円口座)に受け入れられた。
 20年3月末現在の資金の執行状況についてみると、表3のとおり、契約締結件数及び金額は177件、144億1049万余円(インドネシアルピア貨又は米ドル貨による契約額を邦貨に換算した額を含む。)、資金供与額146億円に対する契約締結済額の割合である契約締結率は98.7%となっており、19年3月末現在の契約締結率89.8%と比べて8.9ポイント高くなっている。これは、19年4月以降、契約を中途で解除したものが2件あったものの、新規に契約を締結したものが10件あったことなどにより、契約締結済額が13億0411万余円増加したためである。
 また、20年3月末現在の支払済額は133億2712万余円で、資金供与額146億円に対する支払済額の割合である支払率は91.3%となっており、19年3月末現在の支払率62.7%と比べて28.6ポイント高くなっている。これは、施設の建設工事に係る契約において工事の施工が進ちょくして、これに応じて出来高払いを行っていることなどにより、支払済額が41億7069万余円増加したためである。
 そして、20年3月末の調達口座の残高は、12億7293万余円となっている。この残高は、19年報告において記述した19年3月末の調達口座における残高54億4362万余円と比べて、41億7069万余円減少している。
 さらに、施設の建設工事に係る契約においては、瑕疵(かし)があった場合に備えて契約金額の一定の割合(2.5%又は5%)の支払を瑕疵担保の保証期間(給付完了後6か月又は1年間)終了時点まで留保することとしており、上記の残高には支払を留保している分が含まれているため、すべての契約の給付が完了しても、その後1年間はこの残高が減少することになる。
 なお、外務省の説明によれば、20年4月に締結した契約1件のほかに、今後新たに締結する予定の契約はないとしている。

表3 資金の月別執行状況(インドネシア共和国)
年月
政府口座から調達口座への受入金額(円)
調達口座での資金の執行状況
契約締結
支払
支払後の残高(円)
件数
金額(円)
契約締結率(%)
金額(円)
支払率(%)
平成
17.1
0
1
310,784,313
2.1
0
0.0
0
2
0
0
0
2.1
0
0.0
0
3
0
0
0
2.1
0
0.0
0
4
3,765,000,000
0
0
2.1
0
0.0
3,765,000,000
5
0
6
235,006,983
3.7
0
0.0
3,765,000,000
6
8,475,000,000
10
400,915,255
6.5
41,187,240
0.3
12,198,812,760
7
0
12
664,407,542
11.0
116,640,850
1.1
12,082,171,910
8
0
4
80,546,072
11.6
312,542,771
3.2
11,769,629,139
9
0
5
115,213,724
12.4
155,171,252
4.3
11,614,457,887
10
25,000,000
14
781,778,944
17.7
76,581,586
4.8
11,562,876,301
11
0
3
2,719,301,933
36.4
199,107,360
6.2
11,363,768,941
12
0
23
1,803,096,482
48.7
1,193,699,831
14.3
10,170,069,110
18.1
2,335,059,325
10
333,288,986
51.0
79,097,351
14.9
12,426,031,084
2
0
11
510,378,842
54.5
429,451,394
17.8
11,996,579,690
3
0
9
572,240,166
58.4
387,192,635
20.5
11,609,387,055
小計
14,600,059,325
108
8,526,959,242
58.4
2,990,672,270
20.5
18.4
0
7
59,211,996
58.8
105,039,156
21.2
11,504,347,899
5
0
3
△52,758,201
58.4
274,532,637
23.1
11,229,815,262
4
10,157,799
△1
△62,916,000
6
0
2
783,451,273
63.8
671,978,364
27.7
10,557,836,898
7
0
5
823,157,460
69.5
314,162,744
29.8
10,243,674,154
8
0
7
302,093,584
71.5
300,284,406
31.9
9,943,389,748
9
0
2
183,509,798
72.8
1,093,437,143
39.4
8,849,952,605
10
0
8
861,527,929
78.7
235,008,132
41.0
8,614,944,473
11
0
5
292,435,690
80.7
872,739,040
47.0
7,742,205,433
12
0
9
332,622,394
83.0
892,181,688
53.1
6,850,023,745
19.1
0
5
471,275,461
86.2
19,334,596
53.2
6,830,689,149
2
0
3
95,780,637
86.8
311,256,446
55.3
6,519,432,703
3
0
5
427,119,715
89.8
1,075,804,649
62.7
5,443,628,054
小計
0
61
4,579,427,736
89.8
6,165,759,001
62.7
平成
19.4
0
2
△52,039,123
89.4
218,376,563
64.2
5,225,251,491
5
0
0
231,012,618
91.0
581,099,176
68.2
4,644,152,315
1
422,831,654
△1
△191,819,036
6
0
0
4,956,000
91.0
347,161,901
70.6
4,296,990,414
7
0
1
198,086,056
92.4
349,592,576
73.0
3,947,397,838
8
0
0
16,207,908
92.5
618,132,444
77.2
3,329,265,394
9
0
1
492,635,843
95.9
129,858,679
78.1
3,199,406,715
2
841,750,103
△1
△349,114,260
10
0
0
0
95.9
634,664,519
82.4
2,564,742,196
11
0
1
305,404,147
98.0
490,881,529
85.8
2,073,860,667
12
0
0
3,788,951
98.0
296,591,349
87.8
1,777,269,318
20.1
0
2
34,765,546
98.2
55,523,943
88.2
1,721,745,375
2
0
1
69,486,980
98.7
367,436,541
90.7
1,354,308,834
3
0
0
△192,060
98.7
81,375,615
91.3
1,272,933,219
小計
0
8
1,304,112,866
98.7
4,170,694,835
91.3
合計
14,600,059,325
177
14,410,499,844
98.7
13,327,126,106
91.3
 平成17年1月の契約締結件数1件はJICSとの調達代理契約を示し、契約締結金額310,784,313円は同契約により調達口座からJICSに支払うことになる調達代理手数料の概算額(上限額)を示す。なお、この調達代理手数料は、19年2月の変更契約により355,589,398円に変更されている。
注(2)
 「政府口座から調達口座への受入金額」には、我が国から供与された資金のほかに、政府口座において発生し調達口座に入金された利息59,325円を含む。
注(3)
 「契約締結」欄の件数、金額の△(マイナス)表示は、契約解除又は契約金額の減額変更に係るものである。
注(4)
 「契約締結率(%)」及び「支払率(%)」は、小数点第2位以下を四捨五入している。

 供与額については、案件の実施に当たり、入札を実施した結果、当初の契約見込額と契約締結額との間に差額が生じたことや請負業者の事情で契約を解除したことなどにより、最終的に未使用額が生ずることになる。外務省は、インドネシア共和国政府が津波復興事業に支出した費用の一部にこの未使用額を充てる案等について、同国政府と協議を行っているとしている。

(ウ) 案件に係る契約の進ちょく状況

 全15案件に係る契約の進ちょく状況についてみると、表4のとおり、20年3月末現在で、予定契約件数計177件のすべてにおいて契約相手方の選定を開始しており、このうち契約の締結が終了したものは176件、契約に基づく給付が完了したものは169件となっている。この状況を、19年報告において記述した19年3月末現在の件数と比べると、予定契約件数が3件、契約相手方の選定を開始したものが6件、契約の締結が終了したものが8件、給付が完了したものが40件、それぞれ増加している。

表4 案件に係る契約の進ちょく状況(インドネシア共和国)
平成20年3月末現在
案件名
予定契約件数
a
契約進ちょくの段階
契約相手方の選定開始
契約締結の終了
契約に基づく給付の完了
件数
b
割合(%)
b/a
件数
c
割合(%)
c/a
件数
d
割合(%)
d/a
〔1〕 緊急支援物資(医薬品・医療器具)供与事業
5
(5)
<4>
5
(5)
<3>
100.0
(100.0)
<75.0>
5
(5)
<3>
100.0
(100.0)
<75.0>
5
(3)
<2>
100.0
(60.0)
<50.0>
〔2〕 保健所復旧事業
8
(8)
<8>
8
(8)
<8>
100.0
(100.0)
<100.0>
8
(8)
<8>
100.0
(100.0)
<100.0>
8
(8)
<0>
100.0
(100.0)
<0.0>
〔3〕 ラジオ・テレビ放送支援事業
15
(15)
<7>
15
(15)
<7>
100.0
(100.0)
<100.0>
15
(15)
<6>
100.0
(100.0)
<85.7>
15
(11)
<4>
100.0
(73.3)
<57.1>
〔4〕 西海岸道路復旧事業
19
(17)
<16>
19
(17)
<16>
100.0
(100.0)
<100.0>
19
(17)
<16>
100.0
(100.0)
<100.0>
19
(17)
<13>
100.0
(100.0)
<81.3>
〔5〕 放水路(護岸工事)復旧事業
22
(22)
<17>
22
(22)
<17>
100.0
(100.0)
<100.0>
22
(22)
<17>
100.0
(100.0)
<100.0>
22
(21)
<9>
100.0
(95.5)
<52.9>
〔6〕 水道・衛生施設復旧事業
13
(13)
<13>
13
(13)
<13>
100.0
(100.0)
<100.0>
13
(13)
<13>
100.0
(100.0)
<100.0>
13
(11)
<10>
100.0
(84.6)
<76.9>
〔7〕 孤児院再建事業
4
(4)
<4>
4
(4)
<3>
100.0
(100.0)
<75.0>
4
(4)
<3>
100.0
(100.0)
<75.0>
4
(0)
<0>
100.0
(0.0)
<0.0>
〔8〕 漁業支援事業
16
(16)
<15>
16
(16)
<12>
100.0
(100.0)
<80.0>
16
(16)
<12>
100.0
(100.0)
<80.0>
16
(12)
<4>
100.0
(75.0)
<26.7>
〔9〕 市場復旧整備事業
5
(5)
<6>
5
(5)
<3>
100.0
(100.0)
<50.0>
5
(5)
<3>
100.0
(100.0)
<50.0>
3
(2)
<0>
60.0
(40.0)
<0.0>
〔10〕 大学復旧等支援事業
27
(27)
<13>
27
(27)
<12>
100.0
(100.0)
<92.3>
27
(27)
<9>
100.0
(100.0)
<69.2>
27
(24)
<0>
100.0
(88.9)
<0.0>
〔11〕 職業訓練センター支援事業
6
(6)
<4>
6
(6)
<4>
100.0
(100.0)
<100.0>
6
(6)
<4>
100.0
(100.0)
<100.0>
6
(5)
<0>
100.0
(83.3)
<0.0>
〔12〕 イスラム学校等に対する支援事業
12
(12)
<7>
12
(12)
<6>
100.0
(100.0)
<85.7>
12
(12)
<6>
100.0
(100.0)
<85.7>
11
(8)
<1>
91.7
(66.7)
<14.3>
〔13〕 土地台帳の修復事業
9
(9)
<6>
9
(9)
<6>
100.0
(100.0)
<100.0>
9
(9)
<6>
100.0
(100.0)
<100.0>
9
(7)
<2>
100.0
(77.8)
<33.3>
〔14〕 排水施設緊急復旧事業・モデルエリア開発事業
8
(8)
<3>
8
(8)
<1>
100.0
(100.0)
<33.3>
8
(7)
<1>
100.0
(87.5)
<33.3>
8
(0)
<0>
100.0
(0.0)
<0.0>
〔15〕 追加復旧復興事業
8
(7)
<->
8
(4)
<->
100.0
(57.1)
<->
7
(2)
<->
87.5
(28.6)
<->
3
(0)
<->
37.5
(0.0)
<->
15案件合計
177
(174)
<123>
177
(171)
<111>
 
176
(168)
<107>
 
169
(129)
<45>
 
19年3月末現在と比べた増減(件数)
3
6
 
8
 
40
 
(注)
 下段< >書きは18年報告において示した平成18年3月末現在のもので、中段( )書きは19年報告において示した19年3月末現在のものである。

 これを案件別にみると、〔15〕 追加復旧復興事業を除く14案件で契約の締結が終了している。これは、19年報告において記述した19年3月末現在の契約締結が終了した13案件に比べて、1案件増加している。
 また、案件の予定契約件数に対して契約に基づく給付が完了した件数の割合(以下「給付完了率」という。)についてみると、20年3月末現在で給付完了率が100%となっている案件は〔1〕 緊急支援物資(医薬品・医療器具)供与事業等12案件、50%以上100%未満となっている案件は〔9〕 市場復旧整備事業等2案件、50%未満となっている案件は〔15〕 追加復旧復興事業の1案件となっている。
 上記の給付完了率の状況は、19年報告において記述した19年3月末現在と比べて、100%となっている案件が2案件から12案件へと10案件増加し、50%以上100%未満となっている案件が9案件から2案件へと7案件、50%未満となっている案件が4案件から1案件へと3案件、それぞれ減少している。
 19年報告後に給付完了率が100%となった主な案件に係る契約の内容は、〔3〕 ラジオ・テレビ放送支援事業では、被災した放送局の局舎の修復及びスタジオで使用される放送機材の調達、〔7〕 孤児院再建事業では、バンダアチェ市内の6か所の孤児院の再建工事及び孤児院に配備される備品の調達、〔8〕 漁業支援事業では、養殖施設、ワークショップの復旧工事及び漁業用資機材等の調達、〔14〕 排水施設緊急復旧事業・モデルエリア開発事業では、バンダアチェ市内の排水施設の整備、災害避難施設の建設等となっている。
 20年3月末現在、給付完了率が50%未満となっている案件に係る契約の状況は、次のとおりである。
 〔15〕 追加復旧復興事業では、グヌンシトリ総合病院再建工事に係る2契約、アチェ市場再建工事に係る2契約及び20年3月末現在で契約を予定していたグヌンシトリ総合病院の医療機材に係る1契約の計5契約において当該契約に基づく給付が完了していないため、給付完了率は37.5%となっている。これらについての相手国事業実施機関等の説明及び報告は、次のとおりである。
 グヌンシトリ総合病院再建工事に係る2契約は、地震により被害を受けたニアス島唯一の総合病院である同病院を再建するためのものである。これらの2契約は、20年1月にスマトラ島西岸において発生した地震による基礎構造物への影響の調査に時間を要したことから給付が完了していなかったが、同年5月に一部施設の引渡しを受け、同年6月にはすべての工事が完了したとしている。また、グヌンシトリ総合病院の医療機材に係る契約は、同病院の再建工事の完了に合わせて機材を納
入させる予定にしていたため契約を見合わせていたが、20年4月に契約を締結して、同年9月までに給付が完了するとしている。
 アチェ市場の再建工事に係る2契約は、バンダアチェ市の中心部に位置するアチェ市場を再建するためのものである。これらの2契約は、資材調達の遅れや品質不良品の交換等に時間を要したことなどから給付が完了していなかったが、20年9月にはすべての工事が完了するとしている。
 これらのほか、解除した契約に関して、20年3月末現在、請負業者に支払った前払金が返還されていない事態が2件あり、このうち1件においては同年4月に返還されたが、残りの1件においては返還されないままとなっている。この前払金が返還されないままとなっている事態の詳細を示すと次のとおりである。

<事例1>

 〔14〕 排水施設緊急復旧事業・モデルエリア開発事業に係るモデルエリア開発事業における道路整備計画パッケージ1の契約については、請負業者が予定した時期に着工しないなど適切に契約を履行しなかった。そのため、JICSは、19年5月に契約を解除し、同年7月に別の業者と契約を締結して、20年2月に工事を完成させている。そして、JICSは、19年7月に当初の請負業者に支払った前払金38,363,807円に係る保証金の支払を保証会社に請求しているが、20年5月末現在、保証会社から保証金の支払を受けていない。
 このことについては、相手国事業実施機関等の説明によれば、当初の請負業者が19年8月に契約の解除を不服としてJICSを相手にインドネシア共和国の裁判所に提訴しており、保証会社は係争中であることを理由に保証金の支払に応じていないことによるものであるとしている。

 会計検査院は、前記の15案件に係る工事の契約で給付が完了しているもののうち、〔7〕 孤児院再建事業で実施されたアネックナングロ孤児院、〔9〕 市場復旧整備事業で実施されたクルエンラヤ市場、〔14〕 排水施設緊急復旧事業・モデルエリア開発事業で実施されたラマスティア避難道路及びバロー避難道路、デェアグルンパン村及びランブン村の避難塔、ランプロ排水ポンプ場等について実地に調査を実施して、これらの施設が完成していることを確認した。また、資材及び機械の調達で給付が完了しているもののうち、〔3〕 ラジオ・テレビ放送支援事業で調達したラ
ジオ局用取材車両、〔8〕 漁業支援事業で調達されたアイスプラント施設等について実地に調査を実施して、これらの資機材が被災地に届いていることを確認した。
 前記15案件に係る契約の実施状況について、20年3月末現在、締結した契約176件及び解除した契約3件の契約内容等を契約別に整理して示すと、別表1のとおりとなる。

イ モルディブ共和国

(ア) 事業の概要

 我が国政府が援助したノンプロ無償資金協力事業の実施に当たっては、モルディブ共和国政府側から外務省、国家開発計画省、財務省、各実施機関等の関係機関が、我が国政府側から同国を兼轄する在スリランカ日本国大使館がそれぞれ参加して政府間協議会を設置し、その協議会において、モルディブ共和国政府からの要請、案件の選定、資金の配分、案件の実施状況の確認等を行っており、この実施体制については19年報告後の変更はない。
 そして、モルディブ共和国政府に供与された20億円の配分対象となった案件は計3事業であるが、外務省から提出された資料に基づき、会計検査院が把握した20年3月末現在の各事業の概要を、19年報告において示した19年3月末現在のものと同一の形式で、分野(実施機関)、資金の配分(概算額)、案件名、調達品目及び事業内容の別に整理して示すと、表5のとおりとなる。これらのいずれについても、19年3月末現在のものと比べて変更点はない。

表5 事業の概要(モルディブ共和国)
分野
(実施機関)
資金の配分
(概算額)
案件名
調達品目
事業内容
漁業(漁業・農業省)
約5億円
〔1〕 漁業関連設備整備計画
無線機、GPS、魚網、エンジン、発電機、ポンプ、漁船修理用機材、漁船用エンジンオーバーホール用スペアパーツ、85フィート漁船
漁船積載用無線機の調達、漁船積載用各種漁具の調達、津波で被災した漁船のエンジン、スペアパーツ等の調達、カツオ一本釣り用漁船(新造)の現地調達
社会基盤・行政(環礁開発省、運輸省、環境・エネルギー・水省)
約12億円
〔2〕 公共施設・設備整備計画
ガン島行政合同庁舎建設、フォナドー島行政事務所再建、行政事務所用太陽光発電システム、コーズウエイの復旧と再建、ラームアトール配電網復旧計画、下水処理システム改善計画
コーズウェイ建設、多目的防災ビル建設、アイランドオフィス建設、配電設備設置、下水システム整備
農業(漁業・農業省)
約2.4億円
〔3〕 農業関連機材供与
トラクター、ピックアップトラック、背負い式スプレーヤー、シュレッダー、温室冷却システム、浸透乾燥機、船舶、発電機、芝刈り機、スペアパーツ等
津波で被災した農業機材の調達
約0.6億円
調達代理手数料
上記全案件に係る調達手続の進ちょく状況に応じて随時支出される。
 
供与額20億円
 
 
 

(イ) 資金の執行状況

 我が国政府からモルディブ共和国の政府口座に支払われた資金20億円は、17年3月8日にJICSの管理する調達口座(円口座)に受け入れられた。また、為替相場の変動に対処するため、別途米ドル貨の調達口座が設けられて、同年11月29日、1334万余米ドル(邦貨16億0108万余円)が当該口座に調達口座(円口座)から受け入れられた。
 20年3月末現在の資金の執行状況についてみると、表6のとおり、契約締結件数及び金額は20件、18億5891万余円(米ドル貨による契約額を邦貨に換算した額を含む。)で、資金供与額20億円に対する契約締結済額の割合である契約締結率は92.9%となっており、19年3月末現在の契約締結率94.6%と比べて1.7ポイント低くなっている。これは、19年4月以降、契約を中途で解除したものが1件あったことなどにより、契約締結済額が3277万余円減少したためである。
 また、20年3月末現在の支払済額は17億5455万余円(米ドル貨による支払額を邦貨に換算した額を含む。)で、資金供与額20億円に対する支払済額の割合である支払率は87.7%となっており、19年3月末現在の支払率80.9%と比べて6.8ポイント高くなっている。これは、施設の建設工事に係る契約において工事の施工が進ちょくして、これに応じて出来高払いを行っていることなどにより、支払済額が1億3745万余円増加したためである。
 そして、20年3月末の調達口座における残高は、2,098,827.31米ドル(邦貨換算額2億5185万余円)となっている。この残高は、19年報告において記述した19年3月末の調達口座における残高563万余円及び3,182,777.54米ドル(邦貨換算額3億8193万余円)、計3億8756万余円と比べて、1億3570万余円減少している。
 なお、外務省の説明によれば、今後新たに締結する予定の契約はないとしている。

表6 資金の月別執行状況(モルディブ共和国)
年月
政府口座から調達口座への受入金額(円)
調達口座での資金の執行状況
契約締結
支払
支払後の残高(無単位は円、$は米ドルを示す)
件数
金額(円)
契約締結率(%)
金額(円)
支払率(%)
平成
17.1
0
1
59,628,543
3.0
0
0.0
0
2
0
0
0
3.0
0
0.0
0
3
2,000,002,235
0
0
3.0
0
0.0
2,000,002,235
4
0
1
481,328
3.0
0
0.0
2,000,002,235
5
0
1
43,746,125
5.2
0
0.0
2,000,002,235
6
0
0
0
5.2
16,715,537
0.8
1,983,286,698
7
0
1
102,304,000
10.3
0
0.8
1,983,286,698
8
0
4
107,054,272
15.7
0
0.8
1,983,288,013
9
0
2
51,217,802
18.2
20,744,314
1.9
1,962,543,699
10
0
5
185,830,600
27.5
14,449,006
2.6
1,948,094,693
11
0
3
1,175,007,036
86.3
199,702,220
12.6
147,304,001
$13,342,403.94
12
0
1
148,596,805
93.7
311,835,398
28.2
147,304,001
$10,743,775.62
18.1
0
0
0
93.7
1,506,157
28.2
147,304,001
$10,731,224.31
2
0
0
0
93.7
34,554,007
30.0
136,066,407
$10,543,396.94
3
0
1
82,802,775
97.8
4,702,084
30.2
136,066,407
$10,504,212.91
邦貨換算額計
1,396,571,956
小計
2,000,002,235
20
1,956,669,286
97.8
604,208,723
30.2
18.4
0
0
0
97.8
77,827,876
34.1
102,822,264
$10,132,681.80
5
0
0
0
97.8
27,095,147
35.5
102,822,264
$9,906,888.91
6
0
0
0
97.8
44,812,491
37.7
102,822,264
$9,533,451.48
7
0
△1
△138,554,625
90.9
264,003,131
50.9
102,822,264
$7,333,425.39
8
0
1
2
△1
55,042,492
137,845,267
△82,802,775
93.7
63,034,645
54.0
102,822,264
$6,829,400.92
9
0
0
0
93.7
109,084,579
59.5
102,822,264
$5,920,362.76
10
0
0
0
93.7
217,508,648
70.4
102,822,264
$4,107,790.70
11
0
0
0
93.7
0
70.4
102,822,264
$4,107,790.70
12
0
2
124,566,686
99.9
186,888,116
79.7
5,633,264
$3,360,298.06
19.1
0
△1
△124,109,425
93.7
8,395,889
80.1
5,633,264
$3,290,332.32
2
0
0
0
93.7
△13,398,012
79.5
5,633,264
$3,413,115.80
3
0
0
18,072,244
94.6
27,640,591
80.9
5,633,264
$3,182,777.54
邦貨換算額計
387,566,568
小計
0
1
△64,982,628
94.6
1,012,893,101
80.9
平成
19.4
0
0
3,077,410
94.7
6,655,408
81.2
5,633,264
$3,127,315.81
5
0
0
0
94.7
0
81.2
5,633,264
$3,127,315.81
6
0
0
0
94.7
0
81.2
5,633,264
$3,127,315.81
7
0
0
0
94.7
0
81.2
5,633,264
$3,127,315.81
8
0
0
0
94.7
26,615,670
82.5
5,633,264
$2,913,550.00
9
0
0
0
94.7
0
82.5
5,633,264
$2,913,550.00
10
0
0
0
94.7
4,200,146
82.7
5,633,264
$2,878,548.78
11
0
0
0
94.7
13,132,870
83.4
5,633,264
$2,769,108.20
12
0
0
0
94.7
33,003,257
85.0
5,633,264
$2,494,081.06
20.1
0
0
0
94.7
4,200,557
85.2
5,633,264
$2,459,076.42
2
0
0
7,045,105
95.1
49,647,764
87.7
0
$2,098,827.31
3
0
△1
△42,894,600
92.9
0
87.7
0
$2,098,827.31
邦貨換算額計
251,859,277
小計
0
△1
△32,772,085
92.9
137,455,672
87.7
合計
2,000,002,235
20
1,858,914,573
92.9
1,754,557,496
87.7
 平成17年1月の契約締結件数1件はJICSとの調達代理契約を示し、契約締結金額59,628,543円は同契約により調達口座からJICSに支払うことになる調達代理手数料の概算額(上限額)を示す。なお、この調達代理手数料は85ft漁船の契約解除に伴い新規に4契約を締結したことにより、20年2月に65,932,873円となっている。
注(2)
 「政府口座から調達口座への受入金額」には、我が国から供与された資金のほかに、政府口座において発生し調達口座に入金された利息2,235円を含む。
注(3)
 「支払後の残高」は調達口座において発生した利息が含まれているため、「政府口座から調達口座への受入金額」から「支払」欄の金額を差し引いた金額とは一致しない。
注(4)
 「契約締結」、「支払」各欄の件数、金額の△(マイナス)表示は、契約解除に係るものである。
注(5)
 「契約締結率(%)」及び「支払率(%)」は、小数点第2位以下を四捨五入している。

 供与額については、案件の実施に当たり、入札を実施した結果、当初の契約見込額と契約締結額との間に差額が生じたことや請負業者の事情で契約を解除したことなどにより、最終的に未使用額が生ずることになる。外務省は、モルディブ共和国政府が津波復興事業に支出した費用の一部にこの未使用額を充てる案等について、同国政府と協議を行っているとしている。

(ウ) 案件に係る契約の進ちょく状況

 全3案件に係る契約の進ちょく状況についてみると、表7のとおり、20年3月末現在で、予定契約件数計19件のすべてにおいて契約の締結まで終了しており、このうち契約に基づく給付が完了したものは15件となっている。この状況を、19年報告において記述した19年3月末現在の件数と比べると、予定契約件数が1件、契約相手方の選定を開始したものが1件、契約の締結が終了したものが1件、それぞれ減少している。なお、このように契約件数が減少しているのは、19年報告で契約の締結が終了したとしていた契約1件が、20年3月に解除されたためである。

表7 案件に係る契約の進ちょく状況(モルディブ共和国)
平成20年3月末現在
案件名
予定契約件数
a
契約進ちょくの段階
契約相手方の選定開始
契約締結の終了
契約に基づく給付の完了
件数
b
割合(%)
b/a
件数
c
割合(%)
c/a
件数
d
割合(%)
d/a
〔1〕 漁業関連設備整備計画
10
(10)
<9>
10
(10)
<9>
100.0
(100.0)
<100.0>
10
(10)
<9>
100.0
(100.0)
<100.0>
6
(6)
<6>
60.0
(60.0)
<66.7>
〔2〕 公共施設・設備整備計画
5
(5)
<5>
5
(5)
<5>
100.0
(100.0)
<100.0>
5
(5)
<5>
100.0
(100.0)
<100.0>
5
(5)
<0>
100.0
(100.0)
<0.0>
〔3〕 農業関連機材供与
4
(5)
<5>
4
(5)
<5>
100.0
(100.0)
<100.0>
4
(5)
<5>
100.0
(100.0)
<100.0>
4
(4)
<2>
100.0
(80.0)
<40.0>
3案件合計
19
(20)
<19>
19
(20)
<19>
 
19
(20)
<19>
 
15
(15)
<8>
 
19年3月末現在と比べた増減(件数)
△1
△1
 
△1
 
0
 
(注)
 下段< >書きは18年報告において示した平成18年3月末現在のもので、中段( )書きは19年報告において示した19年3月末現在のものである。

 これを案件別にみると、上記3案件は、19年報告における19年3月末現在と同様、すべての契約の締結が終了している。
 そして、給付完了率についてみると、20年3月末現在で給付完了率が100%となっている案件は、〔2〕 公共施設・設備整備計画及び〔3〕 農業関連機材供与の2案件であり、〔1〕 漁業関連設備整備計画では60.0%の給付完了率となっている。
 上記の給付完了率の状況は、19年報告において記述した19年3月末現在と比べて、100%となっている案件が1案件から2案件へと1案件増加している。19年報告後に給付完了率が100%となった〔3〕 農業関連機材供与に係る契約の内容は、農業用機材の調達となっている。この案件に係る契約のうち農業機材フェーズ2〔3〕 の契約は、野菜運搬船2隻を建造するもので、19年報告では未完了となっていたものであるが、納入検査時に野菜運搬船が仕様を満たしていないことが判明したことから、20年3月に契約を解除している。
 20年3月末現在、契約に基づく給付が完了していない〔1〕 漁業関連設備整備計画に係る契約の状況は、次のとおりである。
 この案件は、漁船積載用機材等の調達、カツオ一本釣り用85ft漁船の建造等を行うものである。このうち、85ft漁船の建造については、当初契約3件を契約相手方の契約不履行により解除し別の造船会社2社と計4件の契約を締結しているが、これらの契約に基づく給付が完了していないため、給付完了率は19年報告と同じ60%となっている。相手国事業実施機関等の説明によれば、当初の契約が解除されたことに加え、資材の価格が高騰してその確保に時間を要したこと、技術力のある外国人労働者を長期間確保できなかったことなどのため建造が遅れているが、建造される9隻のうち1隻は概成しており、残りの8隻についても20年12月までには順次完成するとしている。
 このほか、解除した契約に関して、20年3月末現在、造船会社に支払った前払金等が返還されていない事態が1件ある。この事態の詳細を示すと次のとおりである。

<事例2>

 〔1〕 漁業関連設備整備計画に係る17年10月に締結した85ft漁船の建造契約1件は、造船会社の契約不履行により19年1月に契約が解除されている。そして、当該契約には、履行保証は付されていたが、前払金保証は付されていなかった。このため、JICSは、契約解除に伴い、保証会社には履行保証金111,650.10米ドルを請求し、造船会社には既に支払った前払金及び中間払金の合計額676,960.50米ドルから履行保証金の額111,650.10米ドルを差し引いた残額565,310.40米ドルを請求した。しかし、19年2月に履行保証金は保証会社から支払われたものの、残額は造船会社から全く返還されなかった。そこで、JICSは、20年2月に造船会社に対して残額の返還を求めて、モルディブ共和国の裁判所に提訴した。
 なお、本件契約に前払金保証が付されていなかったことについては、相手国事業実施機関等の説明によれば、モルディブ共和国においては、同国の請負業者等が同国の保証会社に前払金保証等を引き受けてもらうためには保証額と同額を保証会社に積み立てる必要があることから、前払金保証を付していなかったことによるものであるとしている。

 このように契約解除に伴う前払金等が返還されていないのは、モルディブ共和国の保証制度の特殊性があるとはいえ、JICSが、前金払の際に、造船会社に対して前払金保証を付させていなかったことによると認められる。
 この事態を踏まえ、JICSは、新たに契約した4件の85ft漁船の建造契約について、前金払を行わず、建造の段階を細分化して支払回数を多くした出来高払いを行うことにしている。

 会計検査院は、前記3案件に係る資材及び機械の調達で給付が完了しているもののうち、〔3〕 農業関連機材供与で調達した4輪トラクター、エンジン付き破砕機等について、それらが配布されたゴイドゥー島及びカシドゥー島の農地等を実地に調査して、それらの資機材が被災地に届いていることを確認した。
 前記3案件に係る契約の実施状況について、20年3月末現在、締結した契約19件及び解除した契約4件の契約内容等を契約別に整理して示すと、別表2のとおりとなる。

ウ スリランカ共和国

(ア) 事業の概要

 我が国政府が援助したノンプロ無償資金協力事業の実施に当たっては、スリランカ共和国政府側から財務計画省、各実施機関等の関係機関が、我が国政府側から在スリランカ日本国大使館がそれぞれ参加して政府間協議会を設置し、その協議会において、スリランカ共和国政府からの要請、案件の選定、資金の配分、案件の実施状況の確認等を行っており、この実施体制については19年報告後の変更はない。
 そして、スリランカ共和国政府に供与された80億円の配分対象となった案件は計14事業であるが、外務省から提出された資料に基づき、会計検査院が把握した20年3月末現在の各事業の概要を、19年報告において示した19年3月末現在のものと同一の形式で、分野(実施機関)、資金の配分(概算額)、案件名、調達品目及び事業内容の別に整理して示すと、表8のとおりとなる。これらのいずれについ
ても、19年3月末現在のものと比べて変更点はない。

表8 事業の概要(スリランカ共和国)
分野
(実施機関)
資金の配分
(概算額)
案件名
調達品目
事業内容
衛生・生活(都市開発・水供給省)
約16億円
〔1〕 中古バキュームカーの輸送及び高圧洗浄機の購入計画
バキュームカーの輸送、スペアパーツ、高圧洗浄機、技術者の派遣、し尿処理施設
被災地住民の衛生管理
生活(都市開発・水供給省、電力省、住宅建設工業省)
〔2〕 給水車及び貯水タンクの購入計画
給水車、貯水タンク
被災地住民の生活用水確保
〔3〕 上水道の再整備(水管橋他の整備)
水管橋、メーター、パイプ
被災地住民の飲料水供給体制の整備
〔4〕 発電機(100台)購入計画
発電機配布・設置
被災地住民の電力改善
〔5〕 被災者用住宅
住宅
被災地住民の住宅供給改善
輸送(ハイウェイ省、住宅建設工業省)
約16億円
〔6〕 建設用重機械及び既存機械のスペアパーツの購入計画
建設機械スペアパーツ、建設機械
被災地域の道路等の改善
〔7〕 橋梁工事計画(Galle-Matara)
南部5橋梁等修復工事に関する役務
被災地域の橋梁等復旧
治安(警察庁)
約3億円
〔8〕 警察署建設計画(6か所)
建設工事、施工監理
被災地域の警察署復旧
教育(教育省)
約15億円
〔9〕 小中学校再建計画(14校)
再建に関する役務
被災地域の学校復旧
漁業(漁業水産資源省)
約21億円
〔10〕 漁業用資機材購入計画
船外機用コンテナワークショップ、コンテナタイプ製氷機、冷蔵庫、漁船補修材料、漁具、船外機、漁船、船外機スペアパーツ、漁船修復人件費、港湾施設、日本型訓練船、現地型マルチデーボート
被災地域の漁業改善
医療(保健省)
約2億円
〔11〕 医療関連機材購入計画
病院機材、回診車、狂犬病対策用機材
被災地の医療レベルの回復及び向上
行政(行政・国内問題省)
約2億円
〔12〕 津波被災地巡回用車両調達計画
ピックアップトラック(4WD)、ピックアップトラック(4WD)アクセサリー、ピックアップトラック(4WD)レンタカー借上げ
被災地域の復興活動支援
治安(警察庁)
約2億円
〔13〕 災害時緊急通報用機材調達計画
車載用サイレン、メガホン、救命胴衣
今後の災害時における緊急通報機能の改善
生活(住宅建設工業省)
約1億円
〔14〕 地質調査・建設資材強度検査・環境検査用機材調達計画
地質調査機材一式、土質検査機材一式、環境検査機材一式
被災地の建築物建設技術の向上と品質の確保
約2億円
調達代理手数料
上記全案件に係る調達手続の進ちょく状況に応じて随時支出される。
 
供与額80億円
 
 
 

(イ) 資金の執行状況

 我が国政府からスリランカ共和国の政府口座に支払われた資金80億円は、17年3月10日にJICSが管理する調達口座(円口座)に受け入れられた。また、工事の中止に伴って前払金の返還を受け入れるなど現地通貨で決済を行う必要が生じたことから、別途スリランカルピー貨の調達口座が設けられた。
 20年3月末現在の資金の執行状況についてみると、表9のとおり、契約締結件数及び金額は97件、79億0770万余円(スリランカルピー貨又は米ドル貨による契約締結額を邦貨に換算した額を含む。)で、資金供与額80億円に対する契約締結済額の割合である契約締結率は98.8%となっており、19年3月末現在の契約締結率97.2%と比べて1.6ポイント高くなっている。これは、19年4月以降、契約を中途で解除したものが1件あったものの、新規に契約を締結したものが2件あったことなどにより、契約締結額が1億2950万余円増加したためである。
 また、20年3月末現在の支払済額は71億5227万余円(スリランカルピー貨又は米ドル貨による支払額を邦貨に換算した額を含む。)で、資金供与額80億円に対する支払済額の割合である支払率は89.4%となっており、19年3月末現在の支払率77.5%と比べて11.9ポイント高くなっている。これは、施設の建設工事に係る契約において工事の施工が進ちょくして、これに応じて出来高払いを行っていることなどにより、支払済額が9億5115万余円増加したためである。
 そして、20年3月末の調達口座の残高は、8億3687万余円及び9,802,259.89スリランカルピー(邦貨換算額1085万余円)、計8億4773万余円となっている。この残高は、19年報告において記述した19年3月末の調達口座における残高17億9889万余円と比べて、9億5115万余円減少している。
 さらに、施設の建設工事に係る契約においては、瑕疵があった場合に備えて契約金額の一定の割合(2.5%又は5%)の支払を瑕疵担保の保証期間(契約に基づく給付完了後1年間)終了時点まで留保することとしており、上記の残高には支払を留保している分が含まれているため、すべての契約の給付が完了しても、その後1年間はこの残高が減少することになる。
 なお、外務省の説明によれば、20年4月に締結した契約1件のほかに、今後新たに締結する予定の契約はないとしている。

表9 資金の月別執行状況(スリランカ共和国)
年月
政府口座から調達口座への受入金額(円)
調達口座での資金の執行状況
契約締結
支払
支払後の残高(無単位は円、$は米ドルを示す)
件数
金額(円)
契約締結率(%)
金額(円)
支払率(%)
平成
17.1
0
0
0
0.0
0
0.0
0
2
0
2
193,749,430
2.4
0
0.0
0
3
8,000,009,316
14
176,541,376
4.6
0
0.0
8,000,009,316
4
0
5
377,535,876
9.3
3,051,583
0.0
7,996,957,733
5
0
5
235,616,377
12.3
116,928,023
1.5
7,880,029,710
6
0
6
330,411,199
16.4
133,248,835
3.2
7,746,780,875
7
0
11
2,221,225,803
44.2
283,134,162
6.7
7,463,646,713
8
0
6
184,634,444
46.5
666,834,761
15.0
6,796,816,773
9
0
7
1,018,080,012
59.2
233,520,494
18.0
6,563,296,279
10
0
11
696,027,925
67.9
296,584,053
21.7
6,266,712,226
11
0
7
310,143,594
71.8
371,582,055
26.3
5,895,130,171
12
0
10
1,522,903,073
90.8
524,355,556
32.9
5,370,774,615
18.1
0
0
0
90.8
297,187,831
36.6
5,073,586,784
2
0
1
69,810,747
91.7
225,489,861
39.4
4,848,096,923
3
0
1
170,063,434
93.8
271,732,012
42.8
4,576,364,911
小計
8,000,009,316
86
7,506,743,290
93.8
3,423,649,226
42.8
18.4
0
0
△26,139,326
93.5
163,268,848
44.8
4,413,096,063
5
0
0
6,275,130
93.6
158,920,200
46.8
4,254,175,863
6
0
6
△21,904,806
93.3
131,171,143
48.5
4,123,004,720
7
0
1
1,041,540
93.3
281,495,508
52.0
3,841,509,212
8
0
0
52,785,621
94.0
163,627,710
54.0
3,677,881,502
9
0
0
△17,241
94.0
224,469,573
56.8
3,453,411,929
10
0
1
77,424,298
95.0
41,380,960
57.3
3,412,030,969
11
0
1
177,918,108
97.2
372,377,272
62.0
3,039,653,697
12
0
1
61,780,310
97.9
76,785,175
63.0
2,962,868,522
19.1
0
0
10,992,986
98.1
226,683,830
65.8
2,736,184,692
2
0
0
△68,701,900
97.2
434,979,352
71.2
2,301,205,340
3
0
0
0
97.2
502,312,093
77.5
1,798,893,247
小計
0
10
271,454,720
97.2
2,777,471,664
77.5
平成
19.4
0
0
13,958,006
97.4
48,839,037
78.1
1,750,054,210
5
0
1
48,043,176
98.0
33,996,301
78.5
1,704,213,616
LKR 10,304,535.75
6
0
0
△1,291,213
98.0
18,577,874
78.8
1,685,635,742
LKR 10,304,535.75
7
0
0
6,840,279
98.1
174,764,935
81.0
1,510,870,807
LKR 10,304,535.75
8
0
0
△150,128
98.1
192,464,285
83.4
1,318,406,522
LKR 10,304,535.75
9
0
0
21,151,481
98.3
176,696,545
85.6
1,141,709,977
LKR 10,304,535.75
10
0
0
4,578,847
98.4
136,336,136
87.3
1,017,206,865
LKR    9,804.29
11
0
0
0
98.4
9,791,649
87.4
1,007,415,216
LKR    9,804.29
12
0
0
1
△1
34,332,247
87,924,679
△53,592,432
98.8
63,521,885
88.2
943,893,331
LKR    9,804.29
20.1
 
0
6,541,409
98.9
38,550,558
88.7
903,594,522
LKR 1,509,804.29
2
0
0
△1,397,215
98.9
34,423,653
89.1
866,257,116
LKR 4,009,804.29
3
0
0
△3,100,171
98.8
23,193,800
89.4
836,879,261
LKR 9,802,259.89
邦貨換算額計
847,736,589
小計
0
1
129,506,718
98.8
951,156,658
89.4
合計
8,000,009,316
97
7,907,704,728
98.8
7,152,277,548
89.4
 平成17年2月の契約締結件数2件のうち1件はJICSとの調達代理契約を示し、契約締結金額193,749,430円は同契約により調達口座からJICSに支払われることになる調達代理手数料の概算額(上限額)191,780,822円を含む。なお、この調達代理手数料は19年4月に変更契約により209,589,345円に変更されている。
注(2)
 「政府口座から調達口座への受入金額」には、我が国から供与された資金のほかに、政府口座において発生し調達口座に入金された利息9,316円を含む。
注(3)
 「支払後の残高」は調達口座において発生した利息4,821円が含まれているため、「政府口座から調達口座への受入金額」から「支払」欄の金額を差し引いた金額とは一致しない。
注(4)
 「契約締結」欄の件数、金額の△(マイナス)表示は、契約金額の減額変更、現地通貨建ての契約締結金額の邦貨換算に用いるレートの見直し又は契約解除に係るものである。
注(5)
 「契約締結率(%)」及び「支払率(%)」は、小数点第2位以下を四捨五入している。

 供与額については、案件の実施に当たり、入札を実施した結果、当初の契約見込額と契約締結額の間に差額が生じたことや治安状況の悪化等から工事を中止したことなどにより、最終的に未使用額が生ずることになる。外務省は、スリランカ共和国政府が津波復興事業に支出した費用の一部にこの未使用額を充てる案等について、同国政府と協議を行っているとしている。

(ウ) 案件に係る契約の進ちょく状況

 全14案件に係る契約の進ちょく状況についてみると、表10のとおり、20年3月末現在で、予定契約件数計97件のすべてにおいて契約相手方の選定を開始しており、このうち契約の締結が終了したものは96件、契約に基づく給付が完了したものは76件となっている。この状況を、19年報告において記述した19年3月末現在の件数と比べると、予定契約件数が1件、契約相手方の選定を開始したものが1件、契約の締結が終了したものが1件、給付が完了したものが22件、それぞれ増加している。

表10 案件に係る契約の進ちょく状況(スリランカ共和国)
平成20年3月末現在
案件名
予定契約件数
a
契約進ちょくの段階
契約相手方の選定開始
契約締結の終了
契約に基づく給付の完了
件数
b
割合(%)
b/a
件数
c
割合(%)
c/a
件数
d
割合(%)
d/a
〔1〕 中古バキュームカーの輸送及び高圧洗浄機の購入計画
8
(8)
<8>
8
(8)
<8>
100.0
(100.0)
<100.0>
8
(8)
<8>
100.0
(100.0)
<100.0>
4
(4)
<4>
50.0
(50.0)
<50.0>
〔2〕 給水車及び貯水タンクの購入計画
2
(2)
<2>
2
(2)
<2>
100.0
(100.0)
<100.0>
2
(2)
<2>
100.0
(100.0)
<100.0>
2
(2)
<2>
100.0
(100.0)
<100.0>
〔3〕 上水道の再整備(水管橋他の整備)
4
(4)
<4>
4
(4)
<4>
100.0
(100.0)
<100.0>
4
(4)
<4>
100.0
(100.0)
<100.0>
4
(4)
<2>
100.0
(100.0)
<50.0>
〔4〕 発電機(100台)購入計画
2
(2)
<2>
2
(2)
<2>
100.0
(100.0)
<100.0>
2
(2)
<2>
100.0
(100.0)
<100.0>
2
(2)
<1>
100.0
(100.0)
<50.0>
〔5〕 被災者用住宅
5
(5)
<5>
5
(5)
<5>
100.0
(100.0)
<100.0>
5
(5)
<5>
100.0
(100.0)
<100.0>
5
(0)
<0>
100.0
(0.0)
<0.0>
〔6〕 建設用重機械及び既存機械のスペアパーツの購入計画
4
(4)
<4>
4
(4)
<4>
100.0
(100.0)
<100.0>
4
(4)
<4>
100.0
(100.0)
<100.0>
4
(4)
<4>
100.0
(100.0)
<100.0>
〔7〕 橋梁工事計画(Galle-Matara)
5
(5)
<4>
5
(5)
<4>
100.0
(100.0)
<100.0>
5
(4)
<4>
100.0
(80.0)
<100.0>
5
(2)
<0>
100.0
(40.0)
<0.0>
〔8〕 警察署建設計画(6か所)
14
(14)
<12>
14
(14)
<12>
100.0
(100.0)
<100.0>
14
(14)
<12>
100.0
(100.0)
<100.0>
12
(8)
<0>
85.7
(57.1)
<0.0>
〔9〕 小中学校再建計画(14校)
25
(24)
<22>
25
(24)
<22>
100.0
(100.0)
<100.0>
24
(24)
<22>
96.0
(100.0)
<100.0>
10
(4)
<2>
40.0
(16.7)
<9.1>
〔10〕 漁業用資機材購入計画
14
(14)
<14>
14
(14)
<14>
100.0
(100.0)
<100.0>
14
(14)
<14>
100.0
(100.0)
<100.0>
14
(10)
<6>
100.0
(71.4)
<42.9>
〔11〕 医療関連機材購入計画
3
(3)
<3>
3
(3)
<3>
100.0
(100.0)
<100.0>
3
(3)
<3>
100.0
(100.0)
<100.0>
3
(3)
<0>
100.0
(100.0)
<0.0>
〔12〕 津波被災地巡回用車両調達計画
5
(5)
<5>
5
(5)
<5>
100.0
(100.0)
<100.0>
5
(5)
<5>
100.0
(100.0)
<100.0>
5
(5)
<5>
100.0
(100.0)
<100.0>
〔13〕 災害時緊急通報用機材調達計画
2
(2)
<3>
2
(2)
<0>
100.0
(100.0)
<0.0>
2
(2)
<0>
100.0
(100.0)
<0.0>
2
(2)
<0>
100.0
(100.0)
<0.0>
〔14〕 地質調査・建設資材強度検査・環境検査用機材調達計画
4
(4)
<6>
4
(4)
<0>
100.0
(100.0)
<0.0>
4
(4)
<0>
100.0
(100.0)
<0.0>
4
(4)
<0>
100.0
(100.0)
<0.0>
14案件合計
97
(96)
<94>
97
(96)
<85>
 
96
(95)
<85>
 
76
(54)
<26>
 
19年3月末現在と比べた増減(件数)
1
1
 
1
 
22
 
(注)
 下段< >書きは18年報告において示した平成18年3月末現在のもので、中段( )書きは19年報告において示した19年3月末現在のものである。

 これを案件別にみると、〔9〕 小中学校再建計画を除く13案件で契約の締結が終了している。これは、19年報告において記述した19年3月末現在の13案件と同数となっている。
 また、給付完了率についてみると、20年3月末現在で給付完了率が100%となっている案件は、〔2〕 給水車及び貯水タンクの購入計画等11案件、50%以上100%未満となっている案件は、〔1〕 中古バキュームカーの輸送及び高圧洗浄機の購入計画並びに〔8〕 警察署建設計画の2案件、50%未満となっている案件は、〔9〕 小中学校再建計画の1案件となっている。
 上記の給付完了率の状況は、19年報告において記述した19年3月末現在と比べて、100%となっている案件が8案件から11案件へと3案件増加し、50%以上100%未満となっている案件が3案件から2案件へと1案件、50%未満となっている案件が3案件から1案件へと2案件、それぞれ減少している。
 19年報告後に給付完了率が100%となった案件に係る契約の内容は、〔5〕 被災者用住宅では、日本・スリランカ友好村建設工事、〔7〕 橋梁工事計画では、コーズウェイ修復工事及び鉄製簡易橋梁の調達、〔10〕 漁業用資機材購入計画では、漁港修復工事、漁船の調達等となっている。
 20年3月末現在、給付完了率が50%未満となっている案件に係る契約の状況は、次のとおりである。
 〔9〕 小中学校再建計画は、小中学校(14校)の校舎の建設工事を行うものであるが、このうちカラティブ校等6校の再建工事に係る12契約(うちカラティブ、アルバヒリャ両校の再建工事の2契約については、20年4月に契約を解除し、同月に両校の再建工事を併せた1契約を締結している。)、工事を中止したアリヤワライ校の再建工事に係る2契約及び20年3月末現在で契約を予定していたカラティブ、アルバヒリャ両校の再建工事の1契約の計15契約において当該契約に基づく給付が完了していないため、給付完了率は40.0%となっている。これら15契約のうち、工事を中止した2契約を除く計13契約の給付が完了していないことについては、相手国事業実施機関等の説明によれば、請負業者が工事を続けることができなくなったため契約を解除し残工事の契約を別の請負業者と締結したこと、建設する学校の規模が大きかったこと、例年を上回る降雨の影響を受けたことなどによるものであるとしているが、20年10月までにはこれらの工事はすべて完了するとしている。
 これらのほか、中止した工事又は解除した契約に関して、20年3月末現在、請負業者に支払った前払金に係る返還額が返還されていない事態が2件ある。これら2件の詳細を示すと次のとおりである。

<事例3>

 〔9〕 小中学校再建計画のうちアリヤワライ校の再建工事については、施工現場の治安状況が悪化したことから、18年8月の政府間協議会において工事の中止が決定された。そして、請負業者に支払った前払金20,000,000.00スリランカルピーに係る返還額は、相手国事業実施機関等の説明によれば、本件 工事契約の精算に係る査定を行っているスリランカ建設協会が20年5月に11,337,078.25スリランカルピーと算定したものの、請負業者が算定した額と開差が生じていることから、20年7月末現在確定していないとしている。  なお、19年5月に請負業者から返還額の一部として10,304,535.75スリランカルピーの返還があったため、同協会が算定した額で返還額が確定した場合、残額1,032,542.50スリランカルピーが返還されていないことになる。

<事例4>

 〔9〕 小中学校再建計画のうちパヤガラ女子校の再建工事については、請負業者が工事を続けることができなくなったことから、JICSは、19年12月に契約を解除して、同月に残工事について別の請負業者と新たに契約を締結していた。そして、当初の請負業者に支払った前払金に係る返還額10,404,211.19スリランカルピーのうち、20年1月から5月までに保証会社から支払われた6,080,842.24スリランカルピーを除いた残額4,323,368.95スリランカルピーは、相手国事業実施機関等の説明によれば、保証会社が資金準備に時間を要しているため支払われていないとしている。

 前記14案件に係る契約の実施状況について、20年3月末現在、締結した契約96件及び解除した契約1件の契約内容等を契約別に整理して示すと、別表3のとおりとなる。

エ 外務省におけるノンプロ無償資金協力事業の実施に関する評価等

 外務省は、18年報告で記述したように、津波等災害の発生から1年後の17年12月に、「スマトラ沖大地震及びインド洋津波被害2国間無償資金協力に係る中間評価報告書」を公表して、その報告書において、ノンプロ無償資金協力事業の案件の進ちょく状況、案件の妥当性、施設及び機材の活用度、案件完了後に期待される効果等についての中間評価を記述している。そして、外務省は、ノンプロ無償資金協力事業が完了していないことから事後評価を行っていないが、事業が進ちょくして20年12月までにすべての事業が完了する見通しとなったことから、21年中に事後評価を実施する予定であり、その具体的な時期、内容等について検討中であるとしている。
 会計検査院としては、ノンプロ無償資金協力事業が実施中であるため、外務省による事後評価が行われておらず、援助の対象となった施設及び機材が被災地において事業の趣旨に沿って使用されているかを検査する段階にはないが、同事業が完了した後において外務省が実施する事後評価を踏まえて、中長期的な事業効果が発現されているかどうかについて、引き続き検査していくこととする。