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  • 平成20年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 2 国が資本金の2分の1以上を出資している法人の決算|
  • [3] 独立行政法人、国立大学法人等の決算

独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構


(29) 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構

 この独立行政法人は、高速道路に係る道路資産の保有並びに東日本高速道路株式会社、首都高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社及び本州四国連絡高速道路株式会社(以下「会社」と総称する。)に対する貸付け、日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団及び本州四国連絡橋公団から承継した債務(以下「承継債務」という。)その他の高速道路の新設、改築等に係る債務の早期の確実な返済等の業務を行うことにより、高速道路に係る国民負担の軽減を図るとともに、会社による高速道路に関する事業の円滑な実施を支援することを目的として設置されているものである。その資本金は20事業年度末現在で4兆8552億9054万余円(うち国の出資3兆6445億6310万余円)となっている。
 同法人の会計は、高速道路及び鉄道の2勘定に区分して経理されており、その勘定別の20事業年度の貸借対照表、損益計算書及び主な業務実績は次のとおりである。

ア 高速道路勘定

 この勘定は、高速道路に係る道路資産の保有及び会社への貸付け並びに承継債務等の返済に係る業務等に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
資産
うち構築物
うち土地
41,384,958,578
28,663,954,110
8,249,631,083
41,729,735,615
28,851,472,542
8,085,862,677
負債
うち機構債
うち長期借入金

純資産
資本金
資本剰余金
利益剰余金
34,298,460,991
20,056,850,169
7,598,251,608
7,086,497,587
4,834,400,042
847,605,416
1,404,492,128
35,339,162,555
19,415,077,147
10,874,732,211
6,390,573,060
4,707,184,042
847,605,416
835,783,601

(イ) 損益計算書

区分 20事業年度(千円) 19事業年度(千円)
経常費用
うち道路資産貸付業務費
うち財務費用
経常収益
うち道路資産貸付料収入
経常利益
臨時損失
臨時利益
当期純利益
当期総利益
(利益の処分)
当期未処分利益
当期総利益
利益処分額
積立金
1,490,246,978
906,224,013
561,515,283
1,783,315,923
1,773,683,565
293,068,944
2,671,021,604
2,946,661,186
568,708,527
568,708,527
568,708,527
568,708,527
1,495,426,276
894,145,976
577,589,096
1,890,362,322
1,880,612,930
394,936,045
3,726,614
7,579,709
398,789,140
398,789,140
398,789,140
398,789,140

 なお、臨時利益の主なものは、道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律(昭和33年法律第34号)第4条第1項の規定に基づき、高速道路利便増進事業の実施に当たり、同法人の債務を国の一般会計に承継したことに伴う債務免除益2兆8908億5598万余円である。また、臨時損失の主なものは、同事業の実施により道路資産貸付料が減額される同法人の期間損益の適正化のため計上された同事業引当金への繰入額2兆6687億8112万余円である。

(ウ) 主な業務実績

区分   20事業年度 (19事業年度)
道路資産の年度末保有・貸付延長
会社からの債務引受額
機構債の発行による資金の調達額
債務返済額(注1)
年度末債務残高
9,988km
441,827,000千円
2,983,000,000千円
7,184,873,484千円
31,463,557,184千円
9,985km
609,079,000千円
3,093,000,000千円
4,590,977,643千円
35,223,603,668千円
(注1)  20事業年度の債務返済額には、債務免除益から未払利息等を控除した債務承継額2,880,468,326千円が含まれている。

イ 鉄道勘定

この勘定は、本州と四国を連絡する鉄道施設の管理及び当該鉄道施設を鉄道事業者に利用させる業務等に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
資産
うち構築物
うち土地
285,653,797
236,109,332
32,827,179
294,698,581
244,462,748
32,827,179
負債
うち鉄道施設建設見返債務

純資産
資本金
資本剰余金(注2)
利益剰余金
264,627,489
253,988,493
21,026,307
20,890,500
△666,544
802,351
273,488,106
262,441,479
21,210,475
20,890,500
△105,270
425,245
(注2)  19事業年度の資本剰余金には、損益外減価償却累計額△1,403,061千円及び損益外減損損失累計額△2,061,460千円が含まれている。また、20事業年度の資本剰余金には、損益外減価償却累計額△1,964,335千円及び損益外減損損失累計額△2,061,460千円が含まれている。

(イ) 損益計算書

区分 20事業年度(千円) 19事業年度(千円)
経常費用
うち鉄道施設利用業務費
経常収益
うち鉄道施設建設見返債務戻入
経常利益
臨時損失
臨時利益
当期純利益
当期総利益
(利益の処分)
当期未処分利益
当期総利益
前期繰越欠損金
利益処分額
積立金
9,109,169
9,096,193
9,358,343
8,452,986
249,174
272,322
400,253
377,105
377,105
377,105

377,105
8,904,709
8,898,114
9,374,159
8,450,400
469,449
334,924
1,132,550
1,267,075
1,267,075
1,267,075
841,829
425,245

(ウ) 主な業務実績

区分   20事業年度 (19事業年度)
年度末保有延長 35km 35km

 なお、この法人について検査した結果、不当事項(590) を掲記した。