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  • 平成21年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第5 総務省|
  • 平成20年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

委託事業において調達する機器類のリース料について委託対象経費を算定する際のリース期間の設定について


(1) 委託事業において調達する機器類のリース料について委託対象経費を算定する際のリース期間の設定について

平成20年度決算検査報告 参照)

1 本院が求めた是正改善の処置

 総務省は、情報通信技術を利活用して各種課題を解決するため、地域児童見守りシステムモデル事業及び地域ICT利活用モデル構築事業の実施を地方公共団体等に委託して実施している。これらの委託事業において、受託者は、事業に必要な機器類は原則としてリース等により調達することとしており、委託事業の終了後は自らの負担で自らの事業用として継続してシステムを使用することとしている。しかし、委託事業に必要な機器類をリースにより調達する場合のリース料を委託対象経費とする際のその算定の対象となるリース期間について総務省が具体的に定めていなかったことなどから、受託者は委託期間をそのままリース期間として設定していたため、機器類のリース料の全額を委託対象経費として国が負担する結果になっている事態が見受けられた。
 したがって、総務省において、今後、同種の委託事業を実施するに当たって当該事業に必要な機器類のリース料を委託対象経費とする場合のリース期間については、原則として、法定耐用年数のような合理的な期間に基づいて設定することを実施要領等に明記するなどして委託対象経費が適切に算定されるよう、総務大臣に対して平成21年10月に、会計検査院法第34条の規定により是正改善の処置を求めた。

2 当局が講じた処置

 本院は、総務本省において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。
 検査の結果、総務省は、本院指摘の趣旨に沿い、同種の委託事業である平成22年度地域ICT利活用広域連携事業の実施要領(22年4月策定)において、委託対象経費とする機器類のリース料は、原則として、当該機器類を国庫補助事業等により取得した場合における取得後の処分を制限されている期間以上の期間に基づき算定した料金とすることを明記するとともに、22年7月に、今後、同種の委託事業を実施するに当たっては、このことに十分留意するよう、関係部局に事務連絡を発して周知する処置を講じていた。