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  • 平成21年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第2節 団体別の検査結果|
  • 第4 日本中央競馬会|
  • 平成18年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

役務契約の実施における契約事務の適正化について


役務契約の実施における契約事務の適正化について

 

1 本院が求めた是正改善の処置

 日本中央競馬会(以下「競馬会」という。)において、役務契約の実施に当たり、競馬の公正確保上特段の支障もなく、競争性のある契約であるため、随意契約から競争契約へ移行することが可能であると認められる事態が見受けられた。また、業務全体を一体として随意契約としていたが、競争契約を実施した場合に競馬の公正確保上支障が生ずる業務と特段の支障がない業務とに区分するなどにより、業務の一部を競争契約へ移行することが可能であると認められる事態が見受けられた。
 したがって、競馬会において、競馬の公正確保上特段の支障がないと認められる業務については、施設や業務の状況を踏まえて競争契約に移行し、また、業務全体を一体として随意契約としているものについて、競争契約を実施した場合の競馬の公正確保上の支障の有無や対応策を検討して支障がないと認められる業務については、競争契約への移行の時期や手順を明確にするよう、日本中央競馬会理事長に対して平成19年10月に、会計検査院法第34条の規定により是正改善の処置を求めた。

2 当局が講じた処置

 本院は、競馬会本部、競馬場及び場外勝馬投票券発売所(以下「ウインズ」という。)において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。
 検査の結果、競馬会は、本院指摘の趣旨に沿い、競争契約を実施した場合の競馬の公正確保上の支障の有無等について検討を行うなどして、22年6月までに、ウインズ周辺の交通警備、ウインズ館内の案内・清掃、競馬場内の案内・スタンドファンエリア清掃、競馬場の入場券等発売、成績表の印刷製本各業務を競争契約に移行するとともに、ウインズ館内の開催警備・平日払戻警備、ウインズの不動産総合管理、競馬場内の常駐警備・開催警備各業務の一部を競争契約に移行する処置を講じていた。