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  • 平成23年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第10 経済産業省|
  • 平成22年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

中小企業再生支援協議会事業の謝金に係る消費税の取扱いについて


(1) 中小企業再生支援協議会事業の謝金に係る消費税の取扱いについて

平成22年度決算検査報告参照

1 本院が要求した適宜の処置及び求めた是正改善の処置

 中小企業庁は、中小企業の事業再生への取組を支援する中小企業再生支援協議会事業(以下「協議会事業」という。)を、経済産業局及び内閣府沖縄総合事務局を通じて商工会議所等の団体に委託して実施している。しかし、協議会事業の委託費の算定において、謝金支払額に係る消費税額が重複して計上されていて、委託費が過大に交付されている事態が見受けられた。
 したがって、中小企業庁において、経済産業局等を通じて過大に交付した委託費の返還を求めるなどの措置を速やかに講ずるとともに、協議会事業の確定検査の実施に当たっては謝金支払額が消費税の課税の対象であるかの確認について支払調書の控えや源泉徴収票の控えなどにより適切に行うこととして、これを経済産業局等に対して周知徹底することにより委託費の算定を適正なものとするよう、中小企業庁長官に対して平成23年10月に、会計検査院法第34条の規定により是正の処置を要求し及び是正改善の処置を求めた。

2 当局が講じた処置

 本院は、中小企業庁において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。
 検査の結果、中小企業庁は、本院指摘の趣旨に沿い、次のような処置を講じていた。

 協議会事業の委託費の算定において謝金支払額に係る消費税額が重複して計上されたことにより商工会議所等の7団体に対して過大に交付されていた委託費計4668万余円については、返還措置を講じて24年4月までに全額が国庫に返納された。


 23年10月に経済産業局等に対して文書を発するなどして、協議会事業の確定検査の実施に当たっては、謝金支払額が消費税の課税の対象であるかの確認について支払調書の控えや源泉徴収票の控えなどにより適切に行うよう周知徹底を図った。