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  • 平成23年度|
  • 第4章 国会及び内閣に対する報告並びに国会からの検査要請事項に関する報告等

国民の関心の高い事項等に関する検査状況


第4節 国民の関心の高い事項等に関する検査状況

1 国民の関心の高い事項等に関する検査の取組方針

 近年、行政においては、財政健全化に向けて、安定的な財源確保、財政赤字の縮減、歳出の見直しなどを行うこととして、歳出の無駄の排除に資するため、事務・事業の執行状況の的確な把握及び開示による透明性の確保等の取組がなされている。また、国会においては、国会による財政統制を充実・強化する視点から、予算の執行結果を把握して次の予算に反映させることの重要性等が議論されている。
 このような中、本院は、その使命を的確に果たすために毎年次策定している会計検査の基本方針に従って、我が国の社会経済の動向、財政の現状、行政における様々な取組等を踏まえて国民の期待に応える検査に努めており、特に、国会等で議論された事項、新聞等で報道された事項その他の国民の関心の高い事項については、必要に応じて機動的・弾力的な検査を行うなど、適時適切に対応することとしている。

2 検査の状況

(1) 検査の結果、検査報告に掲記したもの

 国民の関心の高い事項等に関する検査の結果、「第3章個別の検査結果」及び「第4章国会及び内閣に対する報告並びに国会からの検査要請事項に関する報告等」に掲記した主なものを示すと、次のとおりである。

ア 資産、基金等のストックに関するもの

 国や独立行政法人等が保有している資金や土地・建物等の資産、補助金等によって地方公共団体等に造成された基金等については、国会等において、保有資産の有効活用の促進が求められたり、保有資産の処分や基金等の保有規模の見直しにより一般会計の財源等として活用する必要性が議論されたりするなど様々な問題が指摘されている。
 本院は、経済性、効率性、有効性等の観点から、未利用となっていて今後も利用される見込みのない資産はないか、社会情勢の変化等を踏まえた資産の活用が図られているか、国庫納付することが可能な資金等はないか、補助金等により造成された基金等の規模が適切なものとなっているかなどに着眼して、検査を実施している。
 上記に関する平成24年次の検査結果としては、次のような事項を検査報告に掲記した。

〔1〕 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構における利益の処分について、同機構が業務を履行するために保有する必要がない利益剰余金の額を速やかに把握して国庫に納付させるとともに、関係機関と調整し、国庫納付の在り方について検討した上で、今後は中期目標期間の終了時だけでなく、適時に利益剰余金を国庫に納付させることが可能となるように適切な制度を整備するよう意見を表示したもの

(総務省)

〔2〕 誤信使用財産のうち売払い等の処理が進捗していない既存事案について、期限を指定して交渉に当たることとしたり、交渉状況に応じて処理方針を適時適切に見直したりなどすることにより、処理の一層の促進を図るよう改善の処置を要求したもの

(財務省)

〔3〕 独立行政法人日本スポーツ振興センターが運用型の基金として設置しているスポーツ振興基金の有効活用を図るよう意見を表示したもの

(文部科学省)

〔4〕 家畜導入事業の終了後も国庫に返納されないままとなっている基金の国庫補助金相当額を速やかに返納させることにより、事業主体間の公平を確保するとともに国費を効率的に使用することができるよう適宜の処置を要求したもの

(農林水産省)

〔5〕 国の出資金等を財源として独立行政法人農林漁業信用基金が行う農業信用基金協会に対する貸付業務について、各農業信用基金協会の代位弁済の見込みや財務状況を踏まえて真に必要な額の貸付けを行うことなどにより、貸付金が有効に使用され、貸付金及び出資金等が適切な規模のものとなるよう改善の処置を要求したもの

(農林水産省)

〔6〕 長期間更地となっている土地について速やかに必要性の検討を行ったり、利用が低調となっている土地について利用方法の見直しを行ったりして、保有する必要性が乏しい場合は処分を検討するよう改善させたもの

(日本銀行)

〔7〕 不要財産の譲渡に係る会計処理により法人内部に留保されている資金について、国庫納付することとなるよう改善させたものなど

独立行政法人国立青少年教育振興機構独立行政法人水産総合研究センター独立行政法人海技教育機構独立行政法人北方領土問題対策協会独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人日本貿易振興機構独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構独立行政法人日本原子力研究開発機構

〔8〕 平成20年度補正予算により国から交付を受けた運営費交付金について、今後の事業規模に見合った資金規模を超える資金を不要財産として速やかに国庫に納付するよう改善の処置を要求したもの

(独立行政法人国民生活センター)

〔9〕 水資源開発施設等について、保有の必要性について検証を実施し、不要と認められるものについては売却等の検討及び協議を行ったり、公道と兼用の管理用道路に係る管理費用について、道路管理者との間の標準的な負担方法等に係る協議方針を定め、応分の負担を求められるよう道路管理者と協定の見直しの協議を行ったりなどするよう改善の処置を要求したもの

(独立行政法人水資源機構)

〔10〕 独立行政法人国立病院機構が保有している土地及び建物について、利用状況を定期的に把握するとともに、有効に利用されていないものについて、具体的な処分計画又は利用計画を策定するよう改善の処置を要求したもの

(独立行政法人国立病院機構)

〔11〕 繊維関連業務に係る前中期目標期間繰越積立金について、今後必要となる額を超える資金を不要財産として速やかに国庫納付するよう改善させたもの

(独立行政法人中小企業基盤整備機構)

〔12〕 独立行政法人における不要財産の認定等の状況について

(国会からの検査要請事項に関する報告)

イ 特別会計及び独立行政法人に関するもの

 特別会計については、多額の剰余金等が存在し財政資金の効率的な活用が図られていないのではないか、国民による監視が不十分となって無駄な支出が行われやすいのではないか、固有の財源により不要不急の事業が行われているのではないかなどの問題が指摘されるなど、社会的関心が高いものとなっている。
 また、独立行政法人についても、国から補助金や交付金の交付を受けたり、国と契約を締結したりして実施している事務・事業に関して、業務運営が非効率となっているのではないか、不要不急の事業が行われているのではないかなど様々な問題が指摘されている。
 本院は、合規性、経済性、効率性、有効性等の観点から、特別会計において行われている事務・事業及び独立行政法人が実施する事務・事業が効率的・効果的に実施されているかなどに着眼して検査を実施している。
 上記に関する24年次の検査結果としては、次のような事項を検査報告に掲記した。

〔1〕 特別会計改革の実施状況等について

(国会からの検査要請事項に関する報告)

〔2〕 国有林野事業特別会計において発生した債権の管理に当たり、森林管理局及び森林管理署等の行う事務の範囲等を明確にして、債権の管理事務の実施状況、内容等を的確に把握する体制を整備するなどして、債権の管理事務を適切に行うこととするよう是正改善の処置を求めたもの

(農林水産省)

〔3〕 河川環境整備事業の実施に当たり、事業計画に係る検討を十分行ったり、事業実施後の維持管理等を十分行ったりして、事業効果が十分発現するよう是正改善の処置を求めたもの

(国土交通省)

〔4〕 スポーツ振興投票等業務に関する契約について、会計規則等に基づく適正な手続により契約事務を行うとともに、契約に係る支払額の妥当性等を明らかにする体制を整備することなどにより、同業務の適正性及び透明性を確保するよう是正改善の処置を求めたもの

(独立行政法人日本スポーツ振興センター)

〔5〕 ニュータウン整備事業について、長期未処分地の需要を喚起するための方策を検討したり、土地の時価を算定する際の精度の向上に向けた取組を行ったりするなどして、事業完了に向けた取組が計画的かつ的確に行われるよう意見を表示したもの

(独立行政法人都市再生機構)

〔6〕 高速増殖原型炉もんじゅの研究開発等について、適時適切に研究開発経費を把握して公表することにより研究開発の一層の透明性の確保を図るとともに、使用可能な関連施設の利活用を図るよう意見を表示したもの

(独立行政法人日本原子力研究開発機構)

〔7〕 証券化支援事業における住宅ローン債権に係る審査が適切に実施され、不適正案件や早期延滞案件の発生の未然防止に資するものとなるよう意見を表示したもの

(独立行政法人住宅金融支援機構)

〔8〕 公的研究費により物品を購入するに当たり、内部規程を確実に厳守することにより、研究者以外の者が物品の発注を行うこととするなどして、公的研究費の経理等が適正に行われるよう是正改善の処置を求めたもの

(独立行政法人国立成育医療研究センター)

〔9〕 独立行政法人における不要財産の認定等の状況について

(再掲 国会からの検査要請事項に関する報告)

〔10〕 研究開発法人の業務の状況について

(特定検査対象に関する検査状況)

ウ 社会保障に関するもの

 社会保障関係費は、我が国の予算の大きな割合を占めており、少子高齢化の進展等によりその額は増加してきている。そして、受益と負担の均衡がとれた持続可能な社会保障制度の確立を図るため、年金、医療、介護等の各分野において、制度改革の取組が行われている。また、生活保護費等の不正受給が社会的な問題となっており、制度に対する国民の信頼を保ち、給付の適正性や公平性を確保することが重要な課題となっている。
 本院は、合規性、有効性等の観点から、保険料の徴収や給付金等の支給は適正か、国の負担金等の算定は適正か、事業の効果が十分発現しているかなどに着眼して、検査を実施している。
 上記に関する24年次の検査結果としては、次のような事項を検査報告に掲記した。

〔1〕 健康保険及び厚生年金保険の保険料の徴収に当たり、徴収額が不足していたもの

(厚生労働省)

〔2〕 年金積立金(厚生年金及び国民年金)の管理運用に係る契約の状況等について

(国会からの検査要請事項に関する報告)

〔3〕 医療費に係る国の負担が不当と認められるもの

(厚生労働省)

〔4〕 国民健康保険の療養給付費負担金が過大に交付されていたもの

(厚生労働省)

〔5〕 国民健康保険の財政調整交付金が過大に交付されていたもの

(厚生労働省)

〔6〕 医療保険において、介護保険との突合情報を活用した効率的なレセプト点検を実施することなどにより、医療給付と介護給付との給付調整が適切に行われるよう是正改善の処置を求めたもの

(厚生労働省)

〔7〕 介護給付費に係る国の負担が不当と認められるもの

(厚生労働省)

〔8〕 労働保険の保険料の徴収に当たり、徴収額に過不足があったもの

(厚生労働省)

〔9〕 雇用保険の雇用調整助成金の支給が適正でなかったもの

(厚生労働省)

〔10〕 児童保護費等負担金の国庫負担対象事業費が過大に精算されていたもの

(厚生労働省)

〔11〕 社会福祉法人により設置された民間保育所が、保有する積立預金について透明性の確保を図ることなどにより有効に活用されるよう意見を表示し、及び過大に保有している当期末支払資金残高が是正されるよう改善の処置を要求したもの

(厚生労働省)

〔12〕 子ども手当の受給資格者の認定の状況を踏まえて、児童手当の受給資格者の認定が適切に行われ国費の負担が適正となるよう改善させたもの

(厚生労働省)

〔13〕 社会福祉施設等施設整備費補助金等による障害福祉サービスを提供する事業所の施設整備等について、障害者等の具体的な需要を把握することなどにより、事業の効果が十分発現するよう改善の処置を要求したもの

(厚生労働省)

〔14〕 生活保護費等負担金が過大に交付されていたもの

(厚生労働省)

〔15〕 生活保護事業の実施において、特別児童扶養手当等の受給資格の有無を調査して確実に収入認定するための体制を整備することにより、生活保護費等負担金の交付が適正なものとなるよう是正改善の処置を求めたもの

(厚生労働省)

〔16〕 生活保護事業における生業扶助の支給に当たり、被保護者の自立に向けた目標を明確にすることなどにより、就労支援がより効果的に行われるよう改善の処置を要求したもの

(厚生労働省)

エ 国民生活の安全性の確保に関するもの

 23年3月に発生した東日本大震災により、国民生活の安全性の確保についての国民の関心が一層高まっている。
 本院は、従来、合規性、有効性等の観点から、工事の設計が適切に行われているか、工事が設計どおりに施工されているか、施設が機能を十分に発揮できるよう適切に管理・運用されているかなどに着眼して検査を実施してきており、構造物の所要の安全度が確保されていない事態、耐震施工が適切でなく地震時における機能の維持が確保されていない事態、耐震化対策が効率的に実施されていない事態等を検査報告に掲記してきた。そして、24年次においても、多角的な観点及び着眼点から、引き続き検査を実施している。
 上記に関する24年次の検査結果としては、次のような事項を検査報告に掲記した。

〔1〕 護岸工の設計が適切でなかったもの

(農林水産省)

〔2〕 堰(せき)本体及び取付擁壁の設計が適切でなかったもの

(国土交通省)

〔3〕 カルバート基礎工の設計が適切でなかったもの

(国土交通省)

〔4〕 地域優良賃貸住宅の設計が適切でなかったもの

(国土交通省)

〔5〕 重要空港における空港施設並びに重要空港に関連する航空路施設及び航空路管制施設が設置されている建築施設の耐震性を確保する方策を講ずるとともにソフト面の対策を整備する方策を講ずることにより、重要空港が大規模地震発生時に求められる機能を確保できるよう意見を表示したもの

(国土交通省)

〔6〕 津波観測施設の管理分類の手法を見直したり、管理分類の結果を各管区気象台等へ周知したりなどすることにより管理体制の向上を図るよう改善の処置を要求し及び提供可能津波情報の保有状況を開示するなどして地方自治体等の地域防災をより広く支援することができるよう意見を表示したもの

(国土交通省)

〔7〕 鉄道車両の定期検査及び検査修繕において、実施基準等に基づく実施と検査記録の適切な整備を図るとともに、車両システムを車両の保守管理に有効に活用することができるよう改善の処置を要求し、請負契約による車両部品の検査修繕の結果が適切に記録されて報告されるよう是正改善の処置を求めたものなど

北海道旅客鉄道株式会社四国旅客鉄道株式会社

〔8〕 地震・火山に係る観測等の実施状況について

(国会及び内閣に対する報告)

〔9〕 公共土木施設等における地震・津波対策の実施状況等について

(国会からの検査要請事項に関する報告)

〔10〕 公共建築物における耐震化対策等について

(国会からの検査要請事項に関する報告)

オ 東日本大震災からの復旧・復興に向けた施策等に関するもの

 東日本大震災に伴い、東北地方を中心に甚大な被害が生じたことから、被災地域の復旧・復興が我が国の喫緊の課題となっており、行政等にはこうした課題への対応が求められている。
 本院は、合規性、経済性、効率性、有効性等の観点から、被災の状況はどのようになっているか、事業の計画は適切に策定されているか、事業の実施状況はどのようになっているか、事業の実施等について改善すべき問題点はないかなどに着眼して検査を実施している。
 上記に関する24年次の検査結果としては、次のような事項を検査報告に掲記した。

〔1〕 消費・安全対策交付金事業による放射能検査機器の購入が経済的なものとなっていなかったもの

(農林水産省)

〔2〕 東日本大震災等の災害時に災害派遣活動に従事した自衛官等に対する災害派遣等手当について、支給に係る通知等を周知徹底したり、支給の適否を確認する体制を整備したりなどすることにより、手当の支給が適切なものとなるよう改善させたもの

(防衛省)

〔3〕 放射線測定器等の調達契約において、放射線測定器の校正費を重複して積算していたため、予定価格が過大となり契約額が割高となっていたもの

(独立行政法人原子力安全基盤機構)

〔4〕 東日本大震災等の被災者を救助するために設置するなどした応急仮設住宅の供与等の状況について

(国会及び内閣に対する報告)

〔5〕 東日本大震災からの復興等に対する事業の実施状況等について

(国会からの検査要請事項に関する報告)

〔6〕 東日本大震災に対処するために改正された金融機能強化法に基づく資本増強措置の実施状況及び資本増強措置に係る公的資金の返済状況並びに預金保険機構の財務状況について

(特定検査対象に関する検査状況)

〔7〕 東日本大震災により発生した災害廃棄物等の処理について

(特定検査対象に関する検査状況)

カ 行政経費の効率化、事業の有効性等に関するもの

 本格的な人口減少社会の到来、少子高齢化に伴う社会保障費の増大や、内外経済の構造的な変化、地球環境問題等の難しい課題に直面している社会経済状況の中、行政においては、事務の簡素・効率化による行政経費の低減や事業の効率的・効果的な執行が求められている。
 本院は、このような認識の下、経済性、効率性、有効性等の観点から、事務が効率的に執行されているか、事業が目的を達成しているか、予算執行の効果が上がっているかなどに着眼して検査を実施している。
 上記に関する24年次の検査結果としては、前記のアからオまでに掲げたもののほか、次のような事項を検査報告に掲記した。

〔1〕 地域情報通信技術利活用推進交付金等による事業において、導入された情報通信端末等の設備等の利用に係る事業目標の設定、利用状況の把握、事後評価等を適切に行うとともに、先行して実施された委託事業から得られた参考情報を十分に活用することなどにより、事業の効果が十分に発現されるよう改善の処置を要求したもの

(総務省)

〔2〕 政府開発援助の実施に当たり、援助の効果が十分に発現するなどするよう意見を表示したもの

外務省独立行政法人国際協力機構


〔3〕 相続財産を譲渡した場合における譲渡所得の課税の特例に係る租税特別措置について、特例を取り巻く状況が大きく変化していることを踏まえ、特例が有効かつ公平に機能しているかの検証を行った上で、相続税と所得税の負担の調整という本来の趣旨に沿ったより適切なものとするための検討を行うなどの措置を講ずるよう意見を表示したもの

(財務省)


〔4〕 株式会社日本政策金融公庫による省エネルギーの促進に係る貸付けの実施に当たり、貸付対象とする施設の省エネルギー効果を適切に検証するなどして、制度の見直しを行うことなどにより、省エネルギーを促進するという制度の目的に沿った効果的な貸付けとするよう意見を表示したもの

財務省経済産業省


〔5〕 労働時間等設定改善推進助成金及び職場意識改善助成金について、その政策効果を測定するアウトカム指標を達成しているか否かの評価をより的確に行うため、正確なアウトカム実績を把握するための体制を整備するよう、また、支給後においても必要に応じて適切な支援を行うため、適時のフォローアップを行うよう意見を表示したもの

(厚生労働省)


〔6〕 水田活用の所得補償交付金について、適切な交付が行われるよう、交付対象作物ごとの作付面積を確認する際に、除外指定された農地に関する情報を活用するよう改善の処置を要求し、交付申請者が交付対象者であるかを確認する方法等を実施要綱等に明示するよう是正改善の処置を求めたもの

(農林水産省)


〔7〕 漁業従事者数等の減少に対応した今後の漁港施設用地の利活用について、民間事業者による利用範囲の拡大や利用手続の簡素化等も含めた新たな利用の態様を検討するなどするよう意見を表示したもの

(農林水産省)

〔8〕 特許庁運営基盤システムの構築に当たり、発注者として必要なプロジェクトの管理を十分に行っていなかったことなどのため所期の目的の達成が困難となっているもの
  経済産業省
  関連事項
  特定検査対象に関する検査状況

〔9〕 下水道事業における終末処理場の水処理施設の整備等について、これまでの実績等を施設計画等に適切に反映させるなどして、今後の整備が適時適切に行われるよう改善の処置を要求したもの

(国土交通省)

〔10〕 国が実施する港湾整備事業における費用便益分析の方法を具体的にマニュアル等に明記するなどして、事業に関する適切な意思決定が行われるよう改善の処置を要求したもの

(国土交通省)

〔11〕 T—7初等練習機の委託整備費用の執行に当たり、総合評価の際に示された提案内容を今後の契約に適切に反映させるための取組を行い、経費のより経済的及び効率的な執行に資するよう意見を表示したもの

(防衛省)

〔12〕 宅配便事業等の運営に当たって、宅配荷物等の運送を行うため委託契約により運行している運送便の積載率を常時把握するなどして、運送委託費の節減を図るとともに、その余積を活用して運送便を効率的に運用するよう意見を表示したもの

(郵便事業株式会社)

〔13〕 情報システムに係る契約における競争性、予定価格の算定、各府省等の調達に関する情報の共有等の状況について

(国会及び内閣に対する報告)

〔14〕 グリーン家電普及促進対策費補助金等の効果等について

(国会及び内閣に対する報告)

〔15〕 人事・給与等業務・システム、調達業務の業務・システム並びに旅費、謝金・諸手当及び物品管理の各業務・システムの3の府省共通業務・システムにおける最適化の進捗状況等について
  国会及び内閣に対する報告
  関連事項
  内閣内閣(人事院)

キ その他

 以上のアからカまでのほか、本院は、会計検査に関連する問題が国会で取り上げられるなどした際には、必要に応じて関係府省等に対する会計実地検査を行い、関係者から説明を受けたり、資料を徴したりするなどの方法により検査を実施している。
 上記に関する24年次の検査結果としては、次のような事項を検査報告に掲記した。

〔1〕 民間スポーツ振興費等補助金が過大に交付されていたものなど
  文部科学省文部科学省独立行政法人日本スポーツ振興センター
  関連事項
  特定検査対象に関する検査状況


〔2〕 研究機関における文部科学省の公的研究費の不正使用等の防止に関する体制が整備され、その適切な運用が図られるよう改善の処置を要求し及び意見を表示したもの

(文部科学省)

〔3〕 消費税の簡易課税制度について

(国会及び内閣に対する報告)

〔4〕 郵便事業株式会社の経営状況について

(国会及び内閣に対する報告)

〔5〕 大規模な治水事業(ダム、放水路・導水路等)について

(国会からの検査要請事項に関する報告)

〔6〕 牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等について
  国会からの検査要請事項に関する報告
  関連事項
  農林水産省農林水産省


〔7〕 三菱電機株式会社等による過大請求事案について
  国会からの検査要請事項に関する報告
  関連事項
  内閣総務省防衛省独立行政法人情報通信研究機構独立行政法人宇宙航空研究開発機構

(2) その他の検査の状況

 上記の検査の結果検査報告に掲記したもののほか、国会法第105条の規定に基づく検査要請が行われた「裁判所における会計経理等の状況について」及び「東京電力株式会社に係る原子力損害の賠償に関する国の支援等の実施状況について」について、検査を実施している。

3 本院の所見

 本院は、今後も我が国の社会経済の動向、財政の現状等を踏まえて国民の期待に応える検査に努めるために、国会等で議論された事項等の国民の関心の高い事項については、必要に応じて機動的・弾力的な検査を行うなど、適時適切に対応するとともに、我が国の財政の健全化に向けた様々な取組について留意しながら検査を行っていくこととする。