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  • 平成25年度 |
  • 第3章 個別の検査結果|第2節 団体別の検査結果|第59 国立大学法人東北大学|平成24年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

災害復旧事業により購入するなどした研究設備の地震対策について


平成24年度決算検査報告参照

1 本院が表示した意見

国立大学法人東北大学(以下「東北大学」という。)は、東日本大震災により被害を受けた研究実験機器等の研究設備(以下「研究設備」という。)を復旧する災害復旧事業を行っている。しかし、同事業の実施に当たって、全学における地震対策の実施状況を把握するなどした上で地震対策の具体的な実施方法等を示していないなど、地震対策の実施を全学として促進する取組を十分に行っていない事態が見受けられた。

したがって、東北大学において、減災の視点に立って適切に地震対策を講ずるために、各研究室等が講じた地震対策の実施状況を十分に把握して分析するなどした上で、地震対策の具体的な実施方法等を整理した指針を策定するなど、全学として地震対策を講ずる体制を整備するよう、国立大学法人東北大学学長に対して平成25年10月に、会計検査院法第36条の規定により意見を表示した。

2 当局が講じた処置

本院は、東北大学において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。

検査の結果、東北大学は、本院指摘の趣旨に沿い、学内における地震対策の実施状況を詳細に把握して分析するなどした上で、地震対策の具体的な実施方法等を整理した「教育研究用機器等の転倒防止ガイドライン」等の指針を26年3月に策定するとともに、これらの指針を全学説明会等で各部局に周知徹底し、指針を踏まえた地震対策の実施状況を確認することとして、全学として地震対策を講ずる体制を整備する処置を講じていた。