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  • 平成25年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第1 歳入歳出決算|
  • 2 特別会計

16 社会資本整備事業特別会計


(16) 国土交通省所管 社会資本整備事業特別会計

この特別会計は、治水事業、道路整備事業、港湾整備事業、空港整備事業及び都市開発資金の貸付け並びに社会資本整備関係事業等に関する経理を一般会計と区分して行うため設置されていたものである。

なお、同特別会計は、特別会計に関する法律等の一部を改正する等の法律(平成25年法律第76号。以下「改正法」という。)により26年4月1日に廃止された。そして、25年度の末日において同特別会計に所属していた権利及び義務のうち、空港整備事業等に係るものは自動車安全特別会計の空港整備勘定(経過措置として26年度に設置)に、復興事業に係るものは東日本大震災復興特別会計に、その他のものは一般会計に、それぞれ帰属するものとされた。

社会資本整備事業特別会計は、治水、道路整備、港湾、空港整備及び業務の5勘定に区分して経理されており、その勘定別の25年度の歳入歳出決算、損益、借入金及び主な業務実績は次のとおりである。

ア 治水勘定

(ア) 歳入歳出決算

歳入 徴収決定済額(千円) 収納済歳入額(千円) 不納欠損額(千円) 収納未済歳入額(千円)
25年度 1,511,039,642 1,510,790,923 5,029 243,689
24年度 989,951,037 989,936,471 4,658 9,907
歳出 歳出予算現額(千円) 支出済歳出額(千円) 翌年度繰越額(千円) 不用額(千円)
25年度 1,530,790,332 1,152,000,977 340,589,316 38,200,039
24年度 1,468,550,443 835,099,637 603,234,213 30,216,592

翌年度繰越額の主なものは、河川整備事業費(歳出予算現額8978億8722万余円)の2242億3241万余円、砂防事業費(同1459億9507万余円)の421億2766万余円及び多目的ダム建設事業費(同700億6668万余円)の193億5764万余円である。また、不用額の主なものは、東日本大震災復興河川整備事業費(同614億0181万余円)の102億9952万余円、河川整備事業費の99億2432万余円及び業務取扱費業務勘定へ繰入(同996億0142万余円)の73億9179万余円である。

なお、改正法附則第12条第1項の規定に基づき、25年度における収納済歳入額と支出済歳出額との差引額3587億8994万余円のうち、復興事業に係るもの206億4785万余円を26年度の東日本大震災復興特別会計の歳入に、その他のもの3381億4209万余円を26年度の一般会計の歳入に、それぞれ繰り入れることとされた。

(イ) 主な業務実績

区分 25年度 24年度
  直轄事業 補助事業 直轄事業 補助事業
河川改修 117河川 4河川 117河川 4河川
河川総合開発 13ダム 46ダム 14ダム 57ダム
砂防施設の整備 35水系 1流域 35水系 3流域
特定多目的ダム建設 16ダム 17ダム

イ 道路整備勘定

(ア) 歳入歳出決算

歳入 徴収決定済額(千円) 収納済歳入額(千円) 不納欠損額(千円) 収納未済歳入額(千円)
25年度 3,150,859,205 3,150,109,471 62,822 686,911
24年度 2,254,426,577 2,254,081,958 64,155 280,463
歳出 歳出予算現額(千円) 支出済歳出額(千円) 翌年度繰越額(千円) 不用額(千円)
25年度 3,176,478,365 2,362,725,014 764,082,890 49,670,460
24年度 3,159,253,429 2,069,180,672 1,011,563,063 78,509,693

翌年度繰越額の主なものは、地域連携道路事業費(歳出予算現額9030億6386万余円)の2681億2505万余円、道路交通安全対策事業費(同6223億0981万余円)の1330億5813万余円及び東日本大震災復興地域連携道路事業費(同2922億0032万余円)の1328億4862万余円である。また、不用額の主なものは、東日本大震災復興地域連携道路事業費の197億7200万余円、地域連携道路事業費の61億3154万余円及び受託工事費(同724億8032万余円)の56億6389万余円である。

なお、改正法附則第12条第1項の規定に基づき、25年度における収納済歳入額と支出済歳出額との差引額7873億8445万余円のうち、復興事業に係るもの1455億9602万余円を26年度の東日本大震災復興特別会計の歳入に、その他のもの6417億8842万余円を26年度の一般会計の歳入に、それぞれ繰り入れることとされた。

(イ) 主な業務実績

区分 25年度 24年度
直轄事業    
  高速自動車国道の整備 12路線 12路線
  一般国道の改築 151路線 151路線
  (うち大規模バイパスの新設) (43か所) (46か所)
  共同溝の整備 7路線 9路線
補助事業    
  一般国道の改築 35路線 35路線
  地方道の改築 46か所 67か所
  街路事業 7か所 6か所
  土地区画整理事業3 3か所 5か所

ウ 港湾勘定

(ア) 歳入歳出決算

歳入 徴収決定済額(千円) 収納済歳入額(千円) 不納欠損額(千円) 収納未済歳入額(千円)
25年度 405,537,135 405,462,515 74,619
24年度 313,617,227 313,617,227 0
歳出 歳出予算現額(千円) 支出済歳出額(千円) 翌年度繰越額(千円) 不用額(千円)
25年度 414,214,345 322,362,970 89,367,917 2,483,458
24年度 392,958,750 254,892,283 135,572,508 2,493,958

翌年度繰越額の主なものは、港湾事業費(歳出予算現額2578億1350万余円)の546億3733万余円、東日本大震災復興港湾事業費(同536億9135万余円)の161億9261万余円及び沖縄港湾事業費(同247億1248万余円)の44億9337万余円である。

なお、改正法附則第12条第1項の規定に基づき、25年度における収納済歳入額と支出済歳出額との差引額830億9954万余円のうち、復興事業に係るもの127億0555万余円を26年度の東日本大震災復興特別会計の歳入に、その他のもの703億9399万余円を26年度の一般会計の歳入に、それぞれ繰り入れることとされた。

(イ) 主な業務実績

区分 25年度 24年度
直轄事業    
  港湾の整備 111港 114港
  航路の整備 16航路 16航路
補助事業    
  港湾の整備 59港 69港

エ 空港整備勘定

(ア) 歳入歳出決算

歳入 徴収決定済額(千円) 収納済歳入額(千円) 不納欠損額(千円) 収納未済歳入額(千円)
25年度 384,556,198 384,462,737 122 93,338
24年度 354,337,701 354,061,620 276,080
歳出 歳出予算現額(千円) 支出済歳出額(千円) 翌年度繰越額(千円) 不用額(千円)
25年度 383,506,876 331,502,191 41,538,498 10,466,187
24年度 376,266,533 316,083,513 38,478,912 21,704,107

翌年度繰越額の主なものは、空港整備事業費(歳出予算現額801億5669万余円)の275億9789万余円、沖縄空港整備事業費(同228億3806万余円)の83億9645万余円及び航空路整備事業費(同297億5229万余円)の31億6670万余円である。また、不用額の主なものは、空港等維持運営費(同1441億9956万余円)の59億9228万余円及び空港整備事業費の23億0543万余円である。

なお、改正法附則第12条第1項の規定に基づき、25年度における収納済歳入額と支出済歳出額との差引額529億6054万余円を26年度の自動車安全特別会計の空港整備勘定の歳入に繰り入れることとされた。

(イ) 借入金

区分 25年度末(千円) 24年度末(千円)
借入金現在額(財政融資資金等) 778,242,972 850,388,988

(ウ) 主な業務実績

区分 25年度 24年度
直轄事業    
  滑走路の新設及び延長 2空港 1空港

オ 業務勘定

(ア) 歳入歳出決算

歳入 徴収決定済額(千円) 収納済歳入額(千円) 不納欠損額(千円) 収納未済歳入額(千円)
25年度 278,122,205 278,111,708 105 10,390
24年度 261,189,877 261,175,768 3,817 10,291
歳出 歳出予算現額(千円) 支出済歳出額(千円) 翌年度繰越額(千円) 不用額(千円)
25年度 253,383,150 211,790,177 16,313,058 25,279,915
24年度 258,443,559 214,599,765 20,249,995 23,593,797

翌年度繰越額は業務取扱費(歳出予算現額2341億1768万余円)の143億1305万余円及び都市開発資金貸付金(同166億8900万円)の20億円である。また、不用額の主なものは、業務取扱費の147億2586万余円及び都市開発資金貸付金の104億5400万円である。

なお、改正法附則第12条第1項の規定に基づき、25年度における収納済歳入額と支出済歳出額との差引額663億2153万余円のうち、空港整備事業等に係るもの4418万余円を26年度の自動車安全特別会計の空港整備勘定の歳入に、復興事業に係るもの24億5154万余円を26年度の東日本大震災復興特別会計の歳入に、その他のもの638億2579万余円を26年度の一般会計の歳入に、それぞれ繰り入れることとされた。

(イ) 損益(都市開発資金の貸付けに係るもの)

区分 25年度(千円) 24年度(千円)
利益 200,312 237,907
損失 42,486 78,738
利益金 157,826 159,168
(前年度繰越損失金 1,466,387 1,625,556)
(翌年度繰越損失金 1,308,561 1,466,387)

(ウ) 借入金(都市開発資金の貸付けに係るもの)

区分 25年度末(千円) 24年度末(千円)
借入金現在額(財政融資資金) 1,792,822 3,931,645

(エ) 主な業務実績(都市開発資金の貸付けに係るもの)

a 貸付実績
  区分   25年度 24年度
  (地方公共団体貸付)      
    都市公共施設用地買取資金貸付 件数 11件 12件
    面積 11,516m2 15,010m2
    金額 1,316,000千円 1,551,000千円
  (民間都市開発推進機構貸付)      
    都市開発資金貸付 件数 2件
    金額 2,477,000千円
b 貸付金回収
        25年度 24年度
      金額 24,703,160千円 36,244,964千円
c 貸付金現在額
        25年度 24年度
      金額 108,838,320千円 129,306,480千円

なお、この特別会計について検査した結果、不当事項3件((312)3章1節第12工(313)3章1節第12役(348)3章1節第12補(2)参照)、意見を表示し又は処置を要求した事項9件(9か所参照 リンク 13章1節第12意(1)23章1節第12意(2)33章1節第12意(4)43章1節第12意(6)53章1節第12意(8)63章1節第12意(9)73章1節第12意(10)83章1節第12意(11)93章1節第12意(12))及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項1件(リンク3章1節第12本(4)参照)を掲記した。