ページトップ
  • 国会からの検査要請事項に関する報告(検査要請)|
  • 会計検査院法第30条の3の規定に基づく報告書|
  • 平成27年3月

東日本大震災からの復興等に対する事業の実施状況等に関する会計検査の結果について

第2 検査の結果

2 復興等の各種施策及び支援事業の実施状況

(3) 原子力災害からの復興再生

ウ 福島復興事業の実施状況

(ア) 生活拠点形成事業の実施状況

生活拠点形成事業は、福島特措法に基づき、福島県及び避難先市町村等が共同して、避難先市町村における災害公営住宅の整備を中心に、避難指示区域等に存する住宅に23年3月11日において居住していた者(以下「居住制限者」という。)の生活の拠点を形成することを目的として、国が地方公共団体に対し長期避難者生活拠点形成交付金(以下「生活拠点形成交付金」という。)を交付して実施するものである(以下、居住制限者のための災害公営住宅を「復興公営住宅」という。)。

生活拠点形成事業の対象事業には、国土交通省のほか、警察庁、文部科学省、厚生労働省及び農林水産省が所管する28の基幹事業と、基幹事業と一体となってその効果を増大させるためにコミュニティ維持等の支援を実施する避難者支援事業等とがある(各対象事業の概要は別表12参照)。

上記対象事業の実施に当たり、福島県、避難先市町村又は避難元市町村等(以下「福島県等」という。)から事業計画の提出を受けた内閣総理大臣は、当該事業に要する経費について生活拠点形成交付金の交付の事務を所管する各省庁へ予算の移替えを行うとともに、福島県等に対して交付可能額を通知することとなっている。

生活拠点形成事業の執行状況及び進捗状況をみると、次のとおりとなっている。

a 生活拠点形成事業の執行状況等

25年度の生活拠点形成事業の執行状況をみると、表92のとおり、予算現額503億円のうち403億余円が復興庁から国土交通省へ移し替えられ、残りの99億余円が復興庁において全額翌年度に繰り越されている。そして、支出済額は355億余円(執行率70.5%)、繰越額140億余円(繰越率27.9%)となっている。

表92 平成25年度の生活拠点形成事業の執行状況

(単位:百万円、%)

所管 予算現額
A
支出済額
B
繰越額
C
不用額
D=A-B-C
執行率
B/A
繰越率
C/A
不用率
D/A
復興庁 9,963 - 9,963 - - 100.0 -
国土交通省(移替え) 40,336 35,507 4,080 747 88 10.1 1.8
50,300 35,507 14,044 747 70.5 27.9 1.4

国土交通省は、福島県等へ25、26両年度の事業費として生活拠点形成交付金355億余円を交付しており、福島県等は、生活拠点形成交付金により基金を造成するなどして事業を実施している。基金造成額は、表93のとおり、計313億余円で、25年度分の事業費として交付された91億余円の25年度末現在の取崩額は計8億余円、基金事業執行率は9.5%となっている。

表93 基金の取崩しの状況(平成25年度末現在)

(単位:百万円、%)

事業主体 基金造成額計
(第1回~第4回)
左のうち
平成25年度分(A)
25年度末の
取崩額計(B)
基金事業執行率
(B/A)
福島県 29,718 7,659 143 1.8
桑折町 612 607 607 100.0
川俣町 874 867 112 12.9
川内村 118 20 11 58.6
31,323 9,155 875 9.5

前記28基幹事業のうち、26年9月の第7回通知までに交付可能額が通知された事業は、表94のとおり、3事業であるが、これらの事業のうち居住制限者のための災害公営住宅整備事業等が832億余円と交付可能額全体のほぼ全てを占めている。なお、前記のとおり、25年度の生活拠点形成事業の予算現額は503億円であり、これを超える事業費については福島交付金が充てられている(図41参照)。

表94 生活拠点形成事業の対象事業別・回別の交付可能額(平成26年9月末現在)

(単位:件、百万円)

所管 事業名 事業
件数
平成25年度 26年度 合計
第1回
(25年9月)
第2回
(25年11月)
第3回
(26年2月
第4回
(26年3月)
第5回
(26年5月)
第6回
(26年7月)
第7回
(26年9月)
国土
交通省
災害公営住宅
整備事業等(A-1)
75 2,295 7,633 17,635 12,750 40,314 28,779 6,337 7,856 42,973 83,288
厚生
労働省
被災者生活支援
事業(D-13)
4 - - - - - 40 - - 40 40
国土
交通省
道路事業(F-1) 9 21 - - - 21 736 19 9 765 786
88 2,316 7,633 17,635 12,750 40,336 29,556 6,357 7,865 43,779 84,115
注(1)
「事業名」の事業の概要は、別表12参照
注(2)
交付可能額には避難者支援事業等を含む。
注(3)
第5回以降の交付可能額には福島交付金分を含む。

図41 回別交付可能額及び累計額(平成26年9月末現在)

図41 回別交付可能額及び累計額(平成26年9月末現在) 画像

b 生活拠点形成事業における災害公営住宅整備事業等の進捗状況

福島県は、災害公営住宅整備事業等を実施するに当たり、長期避難者に対する住民意向調査や入居意向確認作業の結果等を踏まえて、整備する復興公営住宅の戸数や箇所等を定めた福島県復興公営住宅整備計画(以下「整備計画」という。)を策定している。そして、同県は、25年6月の第1次整備計画では、27年度までの入居を目指しておおむね3,700戸を整備することとし、25年12月の第2次整備計画では、27年度以降早期の入居を目指して新たに1,190戸を追加し、計4,890戸を整備することとした。

整備計画箇所別の戸数をみると、図42のとおり、いわき市の戸数が全体の約4割を占める1,768戸となっており、200戸を超える大規模な造成を必要とする箇所が複数予定されている。また、いわき市、南相馬市、郡山市及び福島市の計4市の戸数が、全体の76.4%を占めている。

図42 整備計画箇所別の戸数(平成26年9月末現在)

図42 整備計画箇所別の戸数(平成26年9月末現在) 画像

しかし、福島県は、復興公営住宅を整備するための用地の確定が難航していることなどから、26年8月に現状を踏まえた完成戸数の見通しを公表しており、図43上段及び中段のとおり、第1次整備計画の3,700戸のうち、約2,100戸については27年度末までに完成させて、残りの約1,600戸については1か月から9か月程度の遅れが出る見通しとしている。また、第2次整備計画で追加した1,190戸については、27年度以降早期に入居開始させるとしていたが、28年度末までに完成させる予定となっている。

そして、福島県が「復興公営住宅の進捗状況」として毎月公表している、団地又は地区名等(以下「団地等」という。)ごとの整備状況をみると、図44左側のとおり、26年9月末現在、62団地等の計4,345戸について、用地調整中1,337戸、用地確定523戸、設計中1,650戸、設計完了15戸、建設中797戸、入居開始23戸となっている。

また、上記62団地等の計4,345戸の完成予定年度は、図43下段のとおり、26年度700戸(入居開始23戸を含む。)、27年度470戸(26、27両年度計1,170戸)となっている。それ以外の完成予定年度調整中の32団地等の計3,175戸の整備状況は、図44右側のとおり、設計中及び設計完了が計1,480戸となっていることから、今後の進捗により相当数が27年度末までに完成する見込みとなっている。一方、住宅の建設には一定程度の時間が必要となること、用地調整中及び用地確定が計1,695戸と設計に至っていないものが5割以上を占めていることから、相当程度の遅れも予想される。

なお、整備計画における全体戸数4,890戸のうち、上記4,345戸については、26年9月までに7回にわたり事業計画に対する交付可能額が通知され、残りの545戸については26年9月末現在、事業計画の受付が完了している。

図43 整備計画、完成戸数の見通し及び「復興公営住宅の進捗状況」における完成予定年度

図43 整備計画、完成戸数の見通し及び「復興公営住宅の進捗状況」における完成予定年度 画像

図44 「復興公営住宅の進捗状況」における整備状況(平成26年9月末現在)

図44 「復興公営住宅の進捗状況」における整備状況(平成26年9月末現在) 画像

福島県は、整備計画が遅延していることについて、整備箇所の選定に時間を要したこと、用地の売買契約において、地権者との価格交渉、土地の権利関係の調整、代替地の要望等に時間を要している場合があること、選定した用地に大規模造成を必要とするものがあることなどによるとしている。また、整備計画箇所別にみると、いわき市については、大規模造成を必要とする箇所が複数あることから、計画が遅延しているが、郡山市については、比較的小規模な箇所が多いこと、区画整理事業に伴う保留地等を活用できることから、27年度末までに全て完成する見込みであるとしている。

福島県は、建設に要する工期の遅れを取り戻すために、設計・施工一括発注方式等の採用、工法の検討等により、工期の短縮を図るとしている。このように、生活拠点形成事業は、国からの生活拠点形成交付金及び福島交付金により実施されているが、復興公営住宅の整備には一定程度の時間を要することなどから、一部の団地等において計画の遅延が見受けられる。

居住制限者の避難先での生活環境を改善し、将来的な帰還を円滑に進めるためには、コミュニティを維持しつつ、避難先市町村における生活拠点を形成することが重要であり、復興公営住宅の整備等は、居住制限者の生活再建に直結する重要な事業となっている。また、福島県における復興公営住宅の整備は、東日本大震災発生前の居住地とは別の新たな生活拠点を形成しなければならないこと、一定程度の居住制限者が、将来、上記の居住地への帰還を望んでいることなどから、整備に当たっては、整備箇所や戸数、居住形態、コミュニティの維持等の居住制限者の意向等を一層綿密に調査するなどして、円滑かつ迅速な事業の実施に取り組んでいく必要がある。

(イ) 福島定住事業の実施状況

福島定住事業は、原子力災害の影響により人口が流出し、地域の復興に支障が生じていると認められる地域において、子育て世帯が安心して定住できる環境を整え、地域の復興の促進を図ることを目的として、国が地方公共団体に対し福島定住等緊急支援交付金(以下「福島定住交付金」という。)を交付して実施するものである。

福島定住事業の対象事業には、復興庁、文部科学省及び国土交通省が所管する6の基幹事業と、基幹事業と一体となってその効果を増大させるために実施する効果促進事業とがあり、その内容は、地方公共団体が行う子どもの運動機会の確保のための施設整備、公的な賃貸住宅の整備その他の取組の支援である。

上記の対象事業の実施に当たり、地方公共団体から事業計画の提出を受けた内閣総理大臣は、当該事業に要する経費について配分計画を作成し、これに基づき、福島定住交付金の交付の事務を所管する各省庁へ予算を移し替えるとともに、地方公共団体に対して交付可能額を通知することとなっている。

25年度の福島定住事業の執行状況をみると、表95のとおり、予算現額100億余円のうち25億余円が復興庁へ配分されており、この他に34億余円が文部科学省へ、9億余円が国土交通省へそれぞれ移し替えられている。25年度の支出済額は計9億余円(執行率9.6%)、繰越額計89億余円(繰越率89.0%)となっている。多額の繰越しが生じているのは、事業の実施に必要な事業計画の作成に当たり、事業主体となる地方公共団体が、事業実施箇所の選定や事業実施後の管理運用方法についての地元関係者との調整等に不測の日数を要したことなどによる。

表95 平成25年度の福島定住事業の執行状況

(単位:百万円、%)

所管 予算現額
A
支出済額
B
繰越額
C
不用額
D=A-B-C
執行率
B/A
繰越率
C/A
不用率
D/A
復興庁 3,076 - 3,076 3,076 - 100 -
復興庁(配分) 2,506 485 1,914 1,914 19.3 76.3 4.2
文部科学省(移替え) 3,481 309 3,150 3,150 9 90.4 0.6
国土交通省(移替え) 944 167 775 775 17.7 82 0.1
10,009 962 8,916 8,916 9.6 89 1.2

前記の6基幹事業のうち、26年7月の第5回通知までに交付可能額が通知された事業は、表96のとおり、5事業であり、福島県内の中通り地域を中心に、原子力災害の影響により多くの子育て世帯が避難をしている25市町村で実施されている。そして、同年9月末現在における回別の交付可能額は、25年度の3回の交付可能額が計69億余円、26年度の2回の交付可能額が計30億余円となっている。上記のとおり、25年度の予算現額100億余円のうち89億余円が翌年度に繰り越されているが、26年7月の第5回通知における交付可能額をもって計100億余円となり、予算現額と同程度となっている。なお、福島定住交付金は、前記のとおり、福島交付金に再編されて、引き続き同種の事業が実施されている。

表96 福島定住交付金の対象事業別・回別の交付可能額(平成26年9月末現在)

(単位:件、百万円)

所管 事業名 市町
村数
事業
件数
平成25年度   26年度   合計
第1回
(25年7月)
第2回
(25年11月)
第3回
(26年1月)
第4回
(26年4月)
第5回
(26年7月)
復興庁 学校、保育所、公園等の遊具の更新 22 93 1,160 1,197 149 2,506 161 167 328 2,834
文部科学省 地域の運動施設の整備
(文部科学省)
19 42 828 2,083 533 3,445 993 714 1,708 5,153
地域全体の子どもの運動機会の確保につながる学校の運動施設の整備 1 1 - 36 - 36 - - - 36
国土交通省 地域の運動施設の整備
(国土交通省)
8 18 815 111 - 927 48 742 790 1,718
子育て定住支援賃貸住宅の建設 1 2 - - 16 16 245 - 245 261
子育て定住支援賃貸住宅の家賃の低廉化 0 0 - - - - - - - -
25 156 2,804 3,428 699 6,932 1,448 1,624 3,072 10,005

福島県では、原子力災害の影響等のために多くの住民が県内外に避難している。このうち、福島県内の18歳未満の避難者数は、表97のとおり、減少傾向にあるものの、東日本大震災が発生して3年6か月が経過した26年10月1日現在においてもなお、約2万2000人が福島県内の避難元市町村外及び県外において避難生活をしている。

表97 福島県の18歳未満避難者数の推移

(単位:人)

区分 平成25年度 26年度 増減数
(c)-(a)
(参考)
18歳未満人口
23年3月1日現在
4月1日現在
(a)
4月1日現在
(b)
10月1日現在
(c)
18歳未満避難者数 29,148 26,067 24,873 △ 4,275 339,151
 


県内 避難元市町村内 3,060 2,862 2,813 △ 247
避難元市町村外 A 10,272 9,897 9,624 △ 648
県外 避難元市町村外 B 15,816 13,308 12,436 △ 3,380
計 A+B 26,088 23,205 22,060 △ 4,028

(注) 福島県が公表している「福島県の推計人口」等により作成した。

子育て世帯の人口の流出は、地域の復興の妨げの要因の一つになっている。また、復興庁によれば、原子力災害の影響により子どもの運動機会が減少したことによる体力及び運動能力の低下や肥満化傾向が深刻であるとしていることから、運動機会の確保等を支援することにより子育て世帯が安心して定住できる環境を整備することは、地方公共団体の喫緊の課題となっている。

このため、国は、社会保障、地域経済再生等の多様な復興事業を実施するとともに、引き続き福島定住事業を円滑かつ迅速に実施するなどして福島県内の子育て世帯が安心して定住できる環境を整え、地域の復興を促進する必要がある。

(ウ) 帰還再生事業の実施状況

帰還・再生事業は、福島特措法に規定する避難解除等区域復興再生計画に基づいて、福島第一原発の事故に伴い避難を余儀なくされた区域の住民の帰還と当該区域の再生を図ることを目的として、避難指示区域等の実情に応じて地方公共団体の要望にきめ細やかに対応するために、復興庁が地方公共団体に事業を委託して実施するものである。

帰還・再生事業の対象事業には、帰還加速事業、荒廃抑制・保全対策事業等がある。このうち帰還加速事業は、福島第一原発の事故に伴い喪失した生活基盤施設を補完するなどのための医療・高齢者福祉施設等の立ち上げ支援等の対策を講ずることにより、避難指示が解除された際の当該区域における住民の帰還の促進を図るものである。また、荒廃抑制・保全対策事業は、直ちに帰還できない区域について防災・防犯対策等の荒廃を抑制し又は保全するための対策等を講ずることにより、将来の住民の帰還の円滑化を図るものである。

25年度の帰還・再生事業の執行状況をみると、表98のとおり、予算現額計255億余円に対して、支出済額39億余円(執行率15.6%)、繰越額49億余円(繰越率19.2%)、不用額166億余円(不用率65.1%)となっている。多額の繰越し及び不用が生じているのは、除染特別地域における除染等の措置が当初の計画より遅れたことや、一部の地方公共団体について避難指示区域の見直しが遅れて復興に向けた計画の見通しが立たなかったことから当初見込んでいた事業の計画が策定できなかったことなどによる。

表98 帰還・再生事業の執行状況(平成25年度末現在)

(単位:百万円、%)

予算年度 予算現額
A
支出済額
B
繰越額
C
不用額
D
執行率
B/A
繰越率
C/A
不用率
D/A
平成24年度(25年度への繰越分) 20,754 3,991 124 16,638 19.2 0.5 80.1
平成25年度 4,795 - 4,795 - - 100 -
25,549 3,991 4,919 16,638 16 19.2 65.1

帰還・再生事業の対象事業別の支出済額をみると、表99のとおり、帰還加速事業が10億0320万余円、荒廃抑制・保全対策事業が28億7037万余円となっており、計39億9186万余円のうち、荒廃抑制・保全対策事業が71.9%を占める一方、帰還加速事業は25.1%と割合が低くなっている。これは、前記のとおり、帰還加速事業が避難指示が解除された際の住民の帰還の促進等を図るために医療・高齢者福祉施設等の立ち上げを支援するなどの事業であり、その前提となる除染等の措置が遅れたことやこれに関連して避難指示の解除が進まないことなどによる。

また、地方公共団体別の支出済額をみると、地方公共団体ごとに差が生じている。このことについて、復興庁は、避難指示区域の避難者数、面積、被災や汚染の状況等の地域の実情が大きく異なることなどによるとしている。

表99 帰還・再生事業の対象事業別・地方公共団体別の平成25年度の支出済額

(単位:件、千円、%)

事業名等 田村市 南相馬市 川俣町 広野町 楢葉町 富岡町 川内村 大熊町
帰還加速 事業数 4 11 3 5 6 8 9 3
金額 21,920 229,506 3,252 118,295 48,480 231,725 89,856 25,579
荒廃抑制・
保全対策
事業数 2 9 3 1 7 14 6 10
金額 6,513 652,426 10,039 17,808 104,294 684,136 404,334 215,494
その他 事業数 0 0 0 0 5 1 0 0
金額 - - - - 112,751 5,538 - -
事業数 6 20 6 6 18 23 15 13
金額 28,434 881,932 13,292 136,103 265,526 921,400 494,191 241,074
   
事業名等 双葉町 浪江町 葛尾村 飯舘村 双葉地方広
域市町村圏
組合
   
事業別
の割合
帰還加速 事業数 1 13 4 6 1 74 40.8
金額 6,909 125,839 18,561 60,320 22,954 1,003,201 25.1
荒廃抑制・
保全対策
事業数 3 29 5 10 2 101 56
金額 125,908 457,672 42,434 142,437 6,868 2,870,370 71.9
その他 事業数 0 0 0 0 0 6 3
金額 - - - - - 118,290 2.9
事業数 4 42 9 16 3 181 100
金額 132,817 583,512 60,996 202,757 29,823 3,991,862 100

前記のとおり、25年6月に田村市、26年3月に楢葉町、川内村及び大熊町において特別地域内計画に基づく除染等の措置が終了し、同年4月に田村市、10月に川内村にそれぞれ設定されていた避難指示解除準備区域における避難指示が解除されたことから、今後は、これらの市町村等において早期の帰還支援、新生活支援の両面から一層の取組を行っていく必要がある。一方、帰還困難区域については、直ちに帰還できないことから、帰還困難区域が設定されている市町村等においてより一層の区域内の荒廃抑制・保全対策等が求められている。このため、引き続き帰還・再生事業を地域の実情に合わせて機動的かつきめ細かく実施し、住民の帰還と当該区域の再生を加速化していく必要がある。

エ まとめ

国は、原子力災害からの復興再生を国政の最重要課題と位置付けて、被災者等に対する各種支援や放射性物質汚染対処特措法に基づく除染等の事業、長期避難者支援等の福島復興事業等の各種施策を実施している。原子力災害関係の事業に係る25年度の予算現額は、1兆1629億余円と多額に上っており、国は、自ら取り組むとともに、被災した地方公共団体が行う取組を総力を挙げて支援することとしている。一方、今もなお多くの住民が福島県内外において避難生活を送っていることから、国等は、住民の意向等を一層綿密に調査するなどして、原子力災害からの復興再生に向けて円滑かつ迅速に事業を実施する必要がある。