ページトップ
  • 平成28年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第10 経済産業省|
  • 不当事項|
  • 補助金|
  • (1) 補助対象事業費を過大に精算していたもの

地域中小企業・小規模事業者UIJターン人材確保等支援事業費補助金の補助対象事業費を過大に精算していたもの[関東経済産業局](252)


(1件 不当と認める国庫補助金 1,083,909円)

  部局等 補助事業者
(所在地)
間接補助事業者
(所在地)
補助事業 年度
事業費
(補助対象事業費)
左に対する国庫補助金交付額 不当と認める補助対象事業費 不当と認める国庫補助金相当額
            千円 千円 千円 千円
(252) 関東経済産業局 株式会社さんぽう
(東京都渋谷区)
〈事業主体〉
地域中小企業・小規模事業者UIJターン人材確保等支援 27 8,830
(8,318)
8,318 1,083 1,083

この補助事業は、大都市への人口流出が進む地域の中小企業・小規模事業者が必要とする人材の確保及び定着が継続して行われることを目的として、公募により選定された民間団体等が、地域中小企業・小規模事業者UIJターン人材確保等支援事業費補助金交付要綱(20150209財中第2号)等に基づき、都市部における若年層の人材発掘から地域の中小企業・小規模事業者への定着までを一貫して支援する場合に必要な経費を補助するものである。

事業主体は、神奈川県を担当地域として、横浜、川崎両市を除く神奈川県内へのUIJターン(注)を対象に、Webマッチングシステムを構築して、都市部における若年層の人材と地域の中小企業・小規模事業者とのマッチングを行うなどの事業を事業費8,830,093円(補助対象事業費8,318,428円)で実施したとして関東経済産業局に実績報告書を提出して、これにより国庫補助金8,318,428円の交付を受けていた。

しかし、事業主体は、上記のシステムに係るサーバ保守料8か月分のうち6か月分について、誤って、実際に支払った月額の10倍の金額を補助対象事業費に計上するなどしていた。

したがって、実際に支払ったサーバ保守料に基づくなどして適正な補助対象事業費を算定すると7,234,519円となり、前記の補助対象事業費8,318,428円との差額1,083,909円が過大に精算されていて、これに係る国庫補助金相当額1,083,909円が不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、事業主体において実績報告書の提出に当たり確認が十分でなかったこと、関東経済産業局において実績報告書等の審査及び確認が十分でなかったことなどによると認められる。

(注)
UIJターン  Uターン(地方出身の大都市居住者が出身地に移住すること)、Iターン(大都市出身者が地方に移住すること)及びJターン(地方出身の大都市居住者が出身地近くの地方に移住すること)の総称である。