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  • 平成28年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
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  • (1) 補助金が過大に交付されていたなどのもの

循環型社会形成推進交付金事業において、事務費の算定が適切でなかったため、交付金が過大に交付されていたもの[佐賀県](283)


(1件 不当と認める国庫補助金 2,133,000円)

  部局等 補助事業者等
(事業主体)
補助事業等 年度 事業費
(国庫補助対象事業費)
左に対する国庫補助金等交付額 不当と認める事業費
(国庫補助対象事業費)
不当と認める国庫補助金等相当額
          千円 千円 千円 千円
(283) 佐賀県 佐賀市 循環型社会形成推進交付金 26、27 352,925
(352,925)
142,454 5,223
(5,223)
2,133

この交付金事業は、佐賀市が、浄化槽市町村整備推進事業として、生活排水を処理するための浄化槽計400基を整備する工事等を事業費計352,925,000円(交付対象事業費同額、交付金交付額計142,454,000円)で実施したものである。

循環型社会形成推進交付金交付取扱要領(平成17年4月環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長通知。以下「取扱要領」という。)によれば、浄化槽市町村整備推進事業における交付対象事業費の範囲は、浄化槽の整備に係る工事費、事務費等とされており、このうち、事務費は工事費に所定の率を乗じて得た額の範囲内とされていて、その対象は、事業主体が工事施工のために直接必要な事務に要する旅費及び庁費とされている。

同市は、本件交付金事業の実績報告書において、事務費の交付対象事業費について、工事費に所定の率を乗ずるなどして計11,911,000円としていた。

しかし、同市における本件交付金事業に係る旅費及び庁費の実支出額は計6,687,657円となっていて、上記事務費の交付対象事業費を計5,223,343円下回っていた。

したがって、取扱要領に基づいて適正な交付対象事業費を算定すると計347,701,657円となることから、本件交付対象事業費計352,925,000円は、これに比べて5,223,343円過大になっており、これに係る交付金相当額計2,133,000円が過大に交付されていて不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、同市において適正な交付対象事業費の算定についての理解が十分でなかったこと、佐賀県において本件交付金事業の実績報告書の審査及び同市に対する指導が十分でなかったことなどによると認められる。