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  • 平成28年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
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  • 第2 日本中央競馬会|
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非課税の適用を受けることができる固定資産について、固定資産税及び都市計画税を過大に納付していたもの[日本中央競馬会競走馬総合研究所](325)


科目
一般勘定 (項)業務管理費
部局等
日本中央競馬会競走馬総合研究所
税の名称
固定資産税、都市計画税
税の概要
栃木県宇都宮市に所在する日本中央競馬会競走馬総合研究所が管理する土地、建物等に対し、地方税法(昭和25年法律第226号)等に基づき、同市から賦課された固定資産税及び都市計画税
納付先
栃木県宇都宮市
固定資産税等の納付額
560,207,400円(平成23年度~28年度)
過大に納付していた固定資産税等の額
21,139,900円(平成23年度~28年度)

1 固定資産税等の納付等の概要

日本中央競馬会(以下「競馬会」という。)の本部附属機関である競走馬総合研究所(以下「総合研究所」という。)は、平成27年12月まで庁舎として使用するなどしていた栃木県宇都宮市(以下「市」という。)に所在する競馬会所有の土地、建物等(以下「旧庁舎等資産」という。)を管理(29年1月23日以降は競馬会の本部附属機関である馬事公苑が管理)しており、12年4月以降、旧庁舎等資産の一部である土地9,784.00m2及び建物床面積4,976.48m2を、日本中央競馬会不動産貸付基準(昭和50年理事長達第9号)に基づき、公益財団法人競走馬理化学研究所(23年5月31日以前は財団法人競走馬理化学研究所。以下「競理研」という。)に貸し付けている。

地方税法(昭和25年法律第226号)等によれば、固定資産税及び都市計画税(以下「固定資産税等」という。)は、固定資産の所在する市町村が当該固定資産の所有者に対して課することとされているが、公益財団法人等で学術の研究を目的とするものがその目的のため直接研究の用に供する固定資産については、公益財団法人等が固定資産の所有者から当該固定資産を有料で借り受けて使用する場合を除き、固定資産税等を課することができないとされている。

そして、市の条例によれば、上記固定資産税等の非課税の適用を受けようとする固定資産の所有者は、所定の事項を記載した申告書(以下「非課税申告書」という。)を市長に提出しなければならないとされており、公益財団法人等に無料で貸し付けて使用させている場合は、これを証明する書面を非課税申告書に添付しなければならないとされている。

総合研究所は、市からの納税通知書に従って、23年度から28年度までの間に、旧庁舎等資産に係る固定資産税等について、23年度96,332,450円、24年度93,860,250円、25年度93,156,250円、26年度92,648,450円、27年度92,001,100円、28年度92,208,900円、計560,207,400円を納付している。

2 検査の結果

本院は、経済性等の観点から、非課税の適用を受けることができる固定資産が含まれていないかなどに着眼して、総合研究所において、関係書類が保存されていた23年度以降に固定資産税等の課税対象とされた固定資産を対象として、固定資産税等の納税通知書、課税資産明細書等を確認するなどして会計実地検査を行った。
検査したところ、次のとおり適切とは認められない事態が見受けられた。

総合研究所は、前記の貸し付けている土地及び建物の一部(土地6,391.18m2、建物床面積3,250.77m2)を競理研に無償で貸し付けている。

競理研は、競走馬の薬物検査等に係る検査業務のほか、家畜、農畜産物等に係る理化学的な研究等の研究業務を行っている公益財団法人であり、競理研は総合研究所から借り受けた土地及び建物の一部(23年度及び24年度は土地3,326.56m2、建物床面積1,669.32m2、25年度から28年度までは土地2,446.00m2、建物床面積1,223.24m2)を研究業務に使用している。

このため、これらの固定資産は、地方税法に定める公益財団法人等で学術の研究を目的とするものがその目的のため直接研究の用に供する固定資産に該当し、固定資産税等の非課税の適用を受けることができたと認められた。

しかし、総合研究所は、これらの固定資産について、非課税の適用を受けるための非課税申告書等を市に提出していなかった。

したがって、前記の市に納付した固定資産税等の課税対象とされた固定資産から非課税の適用を受けることができた固定資産を除いて固定資産税等の額を計算すると、23年度から28年度までの固定資産税等の額は、それぞれ、23年度91,710,850円、24年度89,597,450円、25年度90,065,450円、26年度89,579,650円、27年度88,947,200円、28年度89,166,900円、計539,067,500円となり、前記の納付した固定資産税等の額と比べて23年度4,621,600円、24年度4,262,800円、25年度3,090,800円、26年度3,068,800円、27年度3,053,900円、28年度3,042,000円、計21,139,900円が過大となっていて、不当と認められる。

なお、29年度の固定資産税等の納付に当たり、総合研究所は、本院の指摘を受けて、非課税の適用を受けることができる固定資産について、非課税申告書等を市に提出して非課税の適用を受けている。

このような事態が生じていたのは、総合研究所において、固定資産税等の非課税の取扱いについての理解が十分でなかったことなどによると認められる。