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  • 平成29年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第7 厚生労働省|
  • 不当事項|
  • 補助金

(10) 子育て支援対策臨時特例交付金により造成した基金を活用して実施した事業(地域子育て支援拠点事業に係る分)において基金が過大に使用されていたもの[厚生労働本省](175)


1件 不当と認める国庫補助金 3,710,000円

地域子育て支援拠点事業(以下「拠点事業」という。)は、児童福祉法(昭和22年法律第164号)等に基づき、市町村(特別区を含む。以下同じ。)が実施主体となり、乳幼児及びその保護者が相互の交流を行う場所(以下「地域子育て支援拠点」という。)を開設して、子育てについての相談、情報の提供、助言その他の援助を行うものである。

そして、国は、都道府県に対して子育て支援対策臨時特例交付金を交付し、その交付を受けた都道府県が造成した基金を取り崩して市町村に助成金を交付することとして、拠点事業に要する費用の一部を補助している(以下、基金から取り崩して交付したものを「助成金」という。)。

 「平成20年度子育て支援対策臨時特例交付金(安心こども基金)の運営について」(平成21年20文科初第1279号・雇児発第0305005号。以下「管理運営要領」という。)によれば、拠点事業の実施に当たっては、開設時間中に専任の者を2名以上配置することなどが実施要件とされている。

拠点事業に係る助成金の交付額は、管理運営要領に基づき、対象経費の実支出額の合計額と総事業費から寄附金その他の収入額を控除した額を比較して少ない方の額と、地域子育て支援拠点の開設日数等の区分により定められた基準額の合計額とを比較して少ない方の額(以下「対象額」という。)に2分の1を乗ずるなどして得た額の範囲内の額とすることとなっている。

本院が、北海道の1市において会計実地検査を行ったところ、次のとおり適切とは認められない事態が見受けられた。

  部局等 補助事業者 間接補助事業者等
(事業主体)
補助事業等 年度 基金使用額 左に対する交付金相当額 不当と認める基金使用額 不当と認める交付金相当額
            千円 千円 千円 千円
(175) 厚生労働本省 北海道 江別市 安心こども基金 25 54,866 52,866 3,710 3,710

江別市は、平成25年度に、7か所の地域子育て支援拠点において開設時間中に専任の者を2名以上配置するなどして拠点事業を実施したとして、拠点事業に係る対象額を55,180,000円として北海道に事業実績報告書を提出して、これにより助成金27,590,000円の交付を受けていた。

しかし、同市は、助成金の交付額の算定に当たり、1か所の地域子育て支援拠点において、開設時間中に専任の者を2名以上配置していなかったことなどから実施要件を満たしていないのに、これに係る事業費を対象経費の実支出額等に含めていたため、対象額が過大に算定されていた。

したがって、25年度の適正な対象額を算定すると47,760,000円となることから、前記の対象額55,180,000円との差額7,420,000円が過大になっており、これに係る助成金3,710,000円(交付金相当額同額)が過大に使用されていて、不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、同市において管理運営要領等の理解が十分でなかったこと、北海道において事業実績報告書の審査及び確認が十分でなかったことなどによると認められる。

(「地域子育て支援拠点事業の実施に当たり、補助金等の交付額の算定が適切でなかったもの」参照)