補助金の交付に当り措置当を得ないもの

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（２５６）−（２６７）　補助金の交付に当り措置当を得ないもの

（第１１部公共事業費　第１款公共事業費　第１項公共事業費）

　東京都、北海道外８府県で、６・３制実施に伴う公立新制中学校建物整備補助金を、事業主体たる市区町村においてまだ工事請負契約さえ締結していなかつたのに、年度末に至りその全額を交付したものが、本院会計実地検査の結果明らかとなつたものだけでも左表のとおり６５校分２８，２９３，１７６円ある。
　６・３制実施に伴う新制中学校の整備は、緊急を要する関係上、２２年度中に完成することを目途とし、その整備工事に対する補助金は、年度内にかならず完成することを条件として、経済安定本部の認証を受けたものであるから、本件のような場合には、その補助金を２２年度予算から支出すべきではないのに、実情をよく調査することなく、漫然これを交付したものである。

　

（２６６） 　東京都で、昭和２３年４月都立諸学校水害建物復旧費補助として公共団体たる都に対し３，２８１，１００円を交付しているが、そのうち５６７，５２８円が補助超過となつている。
　右補助は、２２年９月の水害による建物復旧工事に対し、その工事費の３分の１に事務費補助を加算し補助するもので、当初の申請工事費は９，５８５，０００円であつたが、工事はいずれも年度内に完成し、本件補助金を交付した４月当時はその実施額は７，９２６，６９８円と判明していたのであるから、これを基本とすべきものであるのに漫然当初の申請額を基本としたため、結局前記の補助超過となつたものである。

（第７部教育文化費　第４款学制改革費　第２項学校費）

（２６７） 　北海道で、昭和２３年５月、新制中学校校舎模様替費補助金として、２，３７１，７９２円を公共団体たる道に交付したものがある。
　本件補助金はその示達がはなはだしく遅れ、道内では年度内に補助の対象となるべき工事が行われていなかつたのに、そのまま示達された全額を交付したものである。