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  • 昭和25年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第4節 各所管別の不当事項及び是正事項|
  • 第2 総理府|
  • (終戦処理関係の分)|
  • 不当事項|
  • (一般会計)|
  • 役務

ドラムかん修理代金の算定当を得ないもの


(55) ドラムかん修理代金の算定当を得ないもの

 (部)終戦処理費 (款)終戦処理事業費 (項)補給部費

 呉特別調達局で、昭和25年5月から8月までの間に、随意契約により熊野空罐株式会社に請け負わせたドラムかん修理役務の代金として22,034,934円を支出したものがある。
 右修理役務は、ドラムかん97,213本の整形よう接、洗てき、塗装等の作業を行うもので、そのうち洗てき塗装作業費の積算内容を見ると1本当り材料費90円17、労務費40円50、諸経費17円50計148円18としている。しかして、右の積算において材料費については塗料の所要量を0.6キログラムと見込んで90円17としているが、本件塗装は1回塗りをするものであるから、通常の場合塗料の所要量は0.33キログラム程度で足りるものと認められ、これにより材料費を計算すれば約60円となるのに比べ著しく高価に当つている。
 いま仮に、塗料の使用量を当局者の提出した会社の使用実績0.48キログラムによるとしても、洗てき塗装作業費は労務費、諸経費をあわせ1本当り134円41をもつて足りる計算であつて、これに比べても本件支払額は133万8千余円高価に当つている。