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  • 昭和27年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第4節 各所管別の不当事項および是正事項|
  • 第4 法務省|
  • 不当事項|
  • (一般会計)|
  • 不正行為

職員の不正行為に因り国に損害を与えたもの


(46)−(54) 職員の不正行為に因り国に損害を与えたもの

 静岡地方検察庁沼津支部および沼津区検察庁ほか19箇所(注) で昭和23年8月から28年8月までの間に、関係職員により収入金、歳入歳出外現金等をほしいままに領得されたものが12,600,421円、木炭2,678俵等(うち28年9月末現在補てんされた額1,756,000円)あるが、そのうち1事項50万円以上のものをあげると左のとおり9件11,132,566円、木炭等約80万円(うち28年9月末現在補てんされた額1,626,393円)である。
 右は、検察庁において関係職員により罰金、科料等として納付された現金または収入印紙、領置物換価代金、刑事証拠金等をそれぞれ正規の取扱をしないで領得されたもの、法務局において関係職員により登録税として納付された収入印紙を領得されたものなどで、このような職員の不正行為に因り国に損害を与えたものについては毎年度の決算検査報告に掲記したところでもあり、また、これが防止対策については法務省に対し特に注意を喚起してきたところで、当局においても証拠金等についてはその取扱方法を改めるなどの処置を講じてはいるが、内部監査を一層励行し、関係資料の照合等を更に厳にする要がある。

(注)  沼津、諏訪、岸和田、洲本、三次、遠野各地方検察庁支部、渋谷、神奈川、沼津、諏訪、布施、岸和田、洲本、三次、木本、津山、遠野、士別、厚岸各区検察庁、秋田地方法務局土崎出張所、高知刑務所

庁名 不正行為をした職員 不正行為期間 不正行為金額

(46)

静岡地方検察庁沼津支部および沼津区検察庁

出納官吏
検察事務官
 勝又某ほか2名
年 月
23.11ごろから
28.1ごろまで

2,622,074
(47) 長野地方検察庁諏訪支部および諏訪区検察庁 検察事務官
 綿引某
26.3から
28.8まで
716,920
(48) 神戸地方検察庁洲本支部および洲本区検察庁
 篠原某
25.2から
28.6まで
2,562,962
(49) 広島地方検察庁三次支部および三次区検察庁 庶務課長
検察事務官
 山根某
23.8から
28.3まで
1,105,208
(50) 渋谷区検察庁 検察事務官
 金矢某
24.10から
28.5まで
1,503,040
(51) 神奈川〃
 小林某
27.2から
28.2まで
523,000
(52) 布施〃 歳入歳出外現金出納官吏
検察事務官
 吉村某
27.3から
〃8まで
1,077,343
(53) 木本〃 検察事務官
 竹本某
27.7から
28.7まで
1,022,018
(54) 高知刑務所 法務府事務官
看守
 氏原某ほか5名
25.10から
27.6まで
木炭2,678俵
ほか26品目
(価額約80万円)
11,132,566
ほかに木炭等約80万円