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  • 昭和27年度|
  • 第2章 国の会計|
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必要のない工事を施行したもの


(1520) 必要のない工事を施行したもの

(組織)海上保安庁 (項)昭和27年発生災害復旧事業費

 第二管区海上保安本部で、昭和28年2月、鬼某に青森港第3号燈浮標災害復旧工事を140,300円(ほかに官給材料等771,570円)で請け負わせ施行しているが、本燈浮標は、27年7月浮標維持費で復旧工事施行済のものであるから、ことさら工事を施行する要はなかったものである。

 右燈浮標は、27年3月の暴風雨により流失沈没したものであるが、青函連絡船航路の重要地点にあるため早急復旧の要があるとして、同本部では、6月前記鬼某に浮標維持費88,500円(ほかに官給材料等399,357円)で標体、鉄鎖、燈器等一式の新規取替工事を請け負わせ7月完成したもので、8月復旧した旨告示しており、航路標識としての効果を十分発揮していたものであるのにかかわらず、27年7月本燈浮標の災害復旧費予算1,150,000円の示達があったため、本件燈浮標取替工事を災害復旧として施行したものであって、予算を徒費したものといわなければならない。