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  • 昭和32年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の不当事項および是正事項|
  • 第4 文部省|
  • (一般会計)|
  • 不当事項|
  • 予算経理

債権者に支払うべき小切手を現金化し貸付金に使用するなど経理がびん乱しているもの


(250) 債権者に支払うべき小切手を現金化し貸付金に使用するなど経理がびん乱しているもの

(組織)国立学校 (項)国立学校

 静岡大学文理学部で、昭和30年4月から33年1月までの間に、資金前渡官吏が支払のため振り出した小切手112件825,508円(うち30、31両年度分73件504,191円)を会計係職員が現金化して保有し、債権者に支払うまでの間、職員等に対する貸付金等に使用していたものがある。
 右は、同学部会計係職員が物品購入等の代金支払のため振り出した小切手138件1,000,627円を現金化し、うち112件825,508円については債権者に対する支払を繰り延べて、別途会計係職員名義で借り入れた32,880円と合わせ858,388円の資金を保有し、債権者に支払うまでの間、職員等に対する貸付金等に一時使用していたものであって、33年2月本院会計実地検査当時、債権者に支払未済となっているもの11件90,139円、借入残金32,880円計123,019円の債務があるのに対し、手元保有金18,599円、貸付および立替金の未回収額67,464円計86,063円の支払財源があるにすぎず、不足額36,956円のうち23,460円は交際費等に使用したものとしているが、残額13,496円についてはその使途も明らかでない状況であって、経理が著しくびん乱しており、しかも、現金の受払についての記帳および証拠書類も整備されていなかったものである。
 なお、本院の注意により、右支払未済額については回収等の手続をとり、33年4月支払を了した。