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  • 昭和32年度|
  • 第2章 国の会計|
  • 第5節 各所管別の不当事項および是正事項|
  • 第6 農林省|
  • (一般会計)|
  • 不当事項|
  • 工事

橋りょう工事費を過大に負担しているもの


(272) 橋りょう工事費を過大に負担しているもの

(組織)農林本省 (項)土地改良事業費

 金沢農地事務局で、昭和32年11月着工し、33年3月工事費8,652,730円をもって完成した阿賀野川農業水利事業新発田川自然排水幹線流末改修工事のうち橋りょう工事7,645,730円は、その全額を本費支弁とすべきものでなく約190万円を過大に負担しているものと認められる。
 右橋りょう工事は、本件農業水利事業における新発田川の改修に伴い、県道安田、京ケ瀬、松ケ崎線に架設されていた木造橋(橋りょう延長36メートル、幅員4.5メートル)の架換を要することとなったものであるが、右県道は新潟県が本件農業水利事業と関係なく31年度から改良工事を施行中のものであり、右木造橋付近の路線は、木造橋の下流約48メートルの地点に変更されることとなっていたので、在来地点における架換工事に代えて右変更地点に橋りょう延長44メートル、幅員6メートル、耐荷重14トンの永久橋を架設したものである。しかしながら、永久橋を右変更地点に架設することは必要であったとしても、この種補償工事の費用負担については、その原因となった事業の施行者が工事の必要を生じた程度においてこれを負担すれば足りるものであって、本件農業水利事業に伴う補償工事としては、旧橋と同程度の木造橋を在来の地点に新たに架設する場合に要する橋りょう架設費3,328,000円および仮橋、う回道路費等2,416,700円計5,744,700円を負担すれば足りるものと認められ、本件橋りょう架設費との差額1,901,030円は過大に負担したものである。