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  • 昭和44年度|
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  • 工事

函渠工事の施行にあたり、鉄筋コンクリート単価の算出方法が適切でなかったため、契約額が割高になったもの


(150) 函渠工事の施行にあたり、鉄筋コンクリート単価の算出方法が適切でなかったため、契約額が割高になったもの

債務負担行為 (工事勘定)(事項)一般線路増設等施設費
部局等の名称 東京第三工事局
工事名 我孫子電留線新設路盤その他その3工事
工事の概要 常磐線綾瀬・取手間の線路増設工事に伴い、増備車両を収容する我孫子電留線を新設するため鉄筋コンクリートU型擁壁および函渠等の工事を施工するもの
工事費 170,000,000円
請負人 鉄建建設株式会社
契約 昭和45年1月 指名競争契約

  この工事は、函渠鉄筋コンクリート単価の算出方法が適切でなかったため、契約額が約1570万円割高になったと認められる。

(説明)
 この工事の予定価格171,000,000円の内訳をみると、函渠鉄筋コンクリートについては、1m3 当り単価を、コンクリート打設7,679円、鉄筋7,073円、型わく2,978円、均しコンクリート6,979円、支保工665円、一般共通費、諸経費等3,926円計29,300円と算定し、総量2,300m3 で67,390,000円と積算していた。
 しかし、設計書によると均しコンクリ−トの総量は85m3 であるから、函渠鉄筋コンクリート1m3 当りの単価を算出する場合には、均しコンクリート総量の函渠鉄筋コンクリート総量に対する割合に均しコンクリート1m3 当りの単価6,979円を乗じて258円と算定すべきであるのに、積算にあたって、誤って均しコンクリート1m3 当りの単価をそのまま函渠鉄筋コンクリートの単価のうちに計上したため、函渠鉄筋コンクリートの単価が過大に算定されている。
 いま、均しコンクリートを258円として修正計算すると、函渠鉄筋コンクリート1m3 当り単価は21,800円、工事費は、154,264,440円となり、本件契約額はこれに比べて約1570万円割高であったと認められる。