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  • 昭和48年度|
  • 第2章 国の会計|
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  • 保険

失業保険金等の支給が適正でなかったもの


(105) 失業保険金等の支給が適正でなかったもの

会計名及び科目 労働保険特別会計 (失業勘定) (項)保険給付費 (項)保険施設費
部局等の名称 札幌ほか194公共職業安定所
受給者 791人
失業保険金等の支給額の合計 122,132,150円

 上記の791人に失業保険金及び就職支度金122,132,150円を支給するに当たって、調査が十分でなかったため、71,732,776円の支給が適正でなかった。これらについては、本院の注意により、すべて返還の処置が執られた。
 これは、札幌公共職業安定所ほか247箇所が失業保険金等を支給した者のうち、比較的離就職の多い職種の者20,982人について本院が調査した結果である。
 これを都道府県ごとに集計して掲げると、別表のとおりである。

(説明)
 失業保険金は、公共職業安定所が受給資格者の失業を認定した場合に、また、就職支度金は、一定の期間内に再就職した受給資格者が請求した場合に、支給することになっている。そして、失業保険金を支給するに当たっては、受給資格者が失業の認定を受けようとする期間中に就職した日があるときなどは就職した日数等を届け出させることになっており、また、就職支度金を支給するに当たっては、雇入れ年月日等について事業主が証明した就職支度金支給申請書を提出させることになっている。
 しかして、失業保険金等の支給の適否について検査したところ、受給者が上記の届出をしていなかったり、就職支度金支給申請書の記載が事実と相違していたりしているのに、前記の公共職業安定所が行った調査が十分でなかったため、791人分71,732,776円が不適正に支給されていた。

都道府県別

公共職業安定所 本院が調査した受給者数 不適正受給者数 左の受給者に支給した給付金 適正と認められる給付金

要返還額

北海道 札幌ほか11
1,030

40
千円
6,395
千円
2,326
千円
4,069
青森県 青森ほか5 447 18 3,099 1,701 1,398
宮城県 仙台ほか4 485 14 2,271 544 1,727
秋田県 秋田ほか6 513 23 3,454 1,187 2,266
福島県 福島ほか3 263 13 1,883 681 1,201
栃木県 宇都宮ほか7 722 54 7,784 3,020 4,764
埼玉県 川口ほか9 907 35 5,949 1,959 3,990
千葉県 千葉ほか7 705 45 7,104 3,078 4,026
東京都 飯田橋ほか11 1,151 60 10,777 3,157 7,620
神奈川県 横浜ほか12 1,048 67 11,956 5,334 6,621
富山県 富山ほか6 556 46 6,933 2,843 4,089
石川県 金沢ほか3 290 13 1,761 350 1,411
福井県 福井ほか3 415 23 3,106 1,205 1,901
長野県 長野ほか7 808 27 3,796 2,027 1,768
静岡県 静岡ほか9 1,160 43 6,554 2,523 4,030
愛知県 名古屋中ほか7 643 20 3,278 1,010 2,268
三重県 四日市ほか6 693 20 3,256 1,205 2,051
大阪府 大阪東ほか10 984 29 4,826 1,968 2,857
兵庫県 神戸ほか8 882 15 3,028 1,606 1,422
和歌山県 和歌山ほか2 304 16 2,389 1,062 1,327
島根県 益田ほか1 144 6 722 38 683
香川県 高松ほか2 257 11 1,494 621 872
高知県 須崎ほか3 331 15 1,963 1,354 609
福岡県 福岡ほか8 901 31 4,772 2,412 2,360
佐賀県 佐賀ほか6 637 40 4,757 2,769 1,988
大分県 大分ほか6 825 41 5,279 2,754 2,525
宮崎県 宮崎ほか6 872 26 3,531 1,653 1,878
 計 195 17,973 791 122,132 50,399 71,732