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  • 昭和49年度|
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逆L型防音壁新設工事の施行に当たり、工事用照明設備の設置計画が適切でなかったため、工事費が不経済になったもの


(79) 逆L型防音壁新設工事の施行に当たり、工事用照明設備の設置計画が適切でなかったため、工事費が不経済になったもの

科目 (工事勘定) (項)山陽幹線増設費
部局等の名称 大阪工事局岡山工事事務所、広島新幹線工事局、下関工事局、下関工事局福岡工事事務所
工事名 山陽新幹線八幡地区逆L型防音壁新設工事ほか39工事
工事の概要 山陽新幹線岡山、博多聞増設工事の一環として、騒音防止のため、高架橋上の既設防音壁の線路側に逆L型防音壁延長約41,400mを新設するなどの工事
工事費 3,321,276,697円(当初契約額2,282,305,000円)
請負人 大日本土木株式会社ほか24会社
契約 昭和49年10月〜50年3月 指名競争契約

 これらの工事は、工事用照明設備の設置計画が適切でなかったため、約3010万円が不経済になったと認められる。

(説明)
 これらの工事のうち現場で部材を建て込む作業については、施工箇所が線路際であって高速で走行する列車の危険を避ける必要があるため夜間に列車の運行が終了してから施工しなければならないことから、工事箇所ごとに電力会社からの臨時受電設備等の電源設備と投光器等の照明設備を設置(これら照明設備の工事費相当額31,366,950円)の上施工することと計画している。
 しかし、本件工事箇所には、本件工事施工前に、大阪、門司両電気工事局が軌道保守作業の夜間施工用の電源として50mごとにコンセントを設けた200Vの低圧回線を設置しており、この電源は、本件工事用にも十分使用可能であったと認められるのであるから、本件工事の照明設備用として別途に電源設備を設置することとする必要はなく、投光器に連結されているケーブルを上記の低圧回線のコンセントに接続させて電気を支給することとすれば足りたと認められる。
 いま、仮に、上記の適切と認められる計画により施行したとすれば、国鉄が支給することとなる電気料金約46万円を要することとなるが、請負契約額を3059万余円低減できるので、結局、工事費約3010万円を節減できたと認められる。