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  • 昭和49年度|
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  • 工事

道路・水路付け替え工事の既済部分に対する代価の支払に当たり、施工が設計と相違している部分を対象としているなど処置が不当なもの


(81) 道路・水路付け替え工事の既済部分に対する代価の支払に当たり、施工が設計と相違している部分を対象としているなど処置が不当なもの

科目 (工事勘定) (項)山陽幹線増設費
部局等の名称 下関工事局福岡工事事務所
工事名 博多車両基地道水路付替工事
工事の概要 新幹線博多車両基地の新設に伴い、在来の道路及び水路の付け替えを行う工事
工事費 1,032,543,874円
請負人 前田建設工業株式会社
契約 昭和47年9月 指名競争契約
検査
(既済部分の確認)
昭和48年8月〜50年4月 11回
既済部分に対する代価の支払 昭和48年8月〜50年5月 11回
(49年度までの支払額580,088,237円)

 この工事の既済部分に対する代価の支払に当たって、検査が適切でなかったため施工が設計と相違し設計に比べて強度が著しく低くなっている部分を対象としていたものが付け替え道路のアスファルト舗装分16,686,180円、計算を誤ったため適正額を超えて支払っていたものが在来水門の鉄筋コンクリート取り壊し分22,107,960円あった。

(説明)
 この工事は工期を昭和50年9月までとして施工しているもので、49年度末までの既済部分を625,067,137円とし、これに対する部分払いとして49年度までに580,088,237円を支払っている。
 しかして、上記の部分払い額のうち、県道及び市道の付け替え道路のアスファルト舗装2,870m2 を対象として計算した16,686,180円(出来高計算額の10分の9)、水路の付け替えに伴う在来水門の鉄筋コンクリート取り壊し28m3 を対象として計算した22,821,120円(出来高計算額の10分の9)について、次のとおり不当と認められる点があった。

(1) アスファルト舗装については、設計図面によると、路床をシャモット(注) で60cm置き換えた上に、舗装として下層路盤をクラッシャーランで35cm、上層路盤を鉱さい合成材で30cm、表層をアスファルトコンクリートで5cm施工し、舗装体の合計厚さ計70cmとすることとなっており、49年度末までに設計面積2,880m2 のうち2,870m2 が設計どおり施工されたとして検査を了し、その出来高計算額18,540,200円を部分払いの対象としていた。
 しかし、路床及び舗装の施工状態について道路延長20mごとに計16箇所を調査したところ、シャモットの層は20cmから65cm(65cmは1箇所だけであるのでこれを除くと平均35cm)、舗装は21cmから58cm(平均39cm)と設計より大幅に不足し、しかも不均一に施工されていて、アスファルト舗装道路としての強度が著しく不足していると認められ、なかには既に舗装面に不陸及びき裂を生じている箇所もある状況であり、工事の目的を達していないと認められる。

(2) 在来水門の鉄筋コンクリート取り壊しについては、水路の付け替えに伴い在来の水門の鉄筋コンクリートを取り壊すもので、49年度末までに設計数量32m3 (設計金額905,600円)のうち28m3 が完了していたものであるから、これを確認して出来高を算出する際、出来形数量に設計単価を乗じて792,400円としなければならないのに、誤って32m3 分の設計総金額を乗じて25,356,800円を出来高として部分払いの対象としていた。このため、これを対象とした部分払い額22,821,120円は、これから適正な出来高の10分の9相当額713,160円を差し引いた22,107,960円が過払いとなっていた。

 (注)  シャモット 特殊な粘土を約1,500℃で焼成して主として耐火レンガの材料として用いられるものがシャモットであるが、ぼた山が自然発火して焼成されたものもシャモットと呼ぼれ、盛土材として使用される。