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  • 昭和51年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 政府関係機関その他の団体別の事項|
  • 第3 日本電信電話公社|
  • 不当事項|
  • 工事

とう道新設工事の施行に当たり、埋めもどし工事費の積算を誤ったため、契約額が割高になったもの


(66) とう道新設工事の施行に当たり、埋めもどし工事費の積算を誤ったため、契約額が割高になったもの

科目 (建設勘定) (項)電信電話施設費
部局等の名称 関東電気通信局
工事名 所沢局舗装先行工事(土木)
工事の概要 通信用ケーブルを収容する鉄筋コンクリート造りのく形とう道(亘(こう)長222m)を新設する工事
工事費 109,350,000円(当初契約額108,000,000円)
請負人 池野通建株式会社
契約 昭和51年2月 指名競争契約
しゅん功検査 昭和51年11月
支払 昭和51年6月〜51年12月 3回

 この工事は、埋めもどし工事費の積算を誤ったため、契約額が約570万円割高になったと認められる。

(説明)

 この工事は、道路を開削してとう道を築造し、築造後は開削部を土砂により埋めもどすもので、この工事費の予定価格の内訳をみると、埋めもどし工事費については、とう道の周辺部分を山砂で2,344m3 、将来の道路舗装部分等を掘削土で839m3 計3,183m3 を施工することとして、これに要する労務費及び材料費等を10,764,044円と積算している。

 しかして、この埋めもどし土量の算出方法についてみると、掘削量4,029m3 から埋めもどしの要がないとう道の容積613m3 、敷きならしコンクリート等233m3 計846m3 を控除して3,183m3 としているが、とう道の容積とした613m3 は、く体の鉄筋コンクリート容積にすぎず、ケーブルを収容する内空部分の容積1,203m3 も控除すべきであるから、これにより計算すると適正な埋めもどし土量は上記のほかの集計誤りも含め1,979m3 となり、1,204m3 が過大となっている。

 したがって、とう道周辺部分について山砂1,140m3 及び掘削土の流用839m3 で施工することとして算定すると、労務費及び材料費等は5,968,626円で足り、これにより一般管理費等を含めて本件工事費を修正計算すると103,603,774円となり、契約額はこれに比べ約570万円割高であったと認められる。