昭和５２年度決算検査報告
この公団は、通行又は利用について料金を徴収することができる道路の新設、改築、維持、修繕その他の管理を総合的かつ効率的に行うこと等によって、道路の整備を促進し、円滑な交通に寄与することを目的として設置されているもので、５２事業年度末現在の資本金は４１６７億４５０４万余円（全額国の出資）となっている。
５２事業年度の収入支出決算についてみると、収入では収入決定済額１兆２２６５億５５４１万余円、支出では、支出決定済額１兆１９４４億６３３６万余円、翌事業年度繰越額７５９億５１２８万余円、不用額３６７億０１００万余円となっている。
翌事業年度繰越額の主なものは高速道路建設費（支出予算現額５５２２億２３４９万余円）の６５３億５１９１万余円であり、不用額の主なものは業務外支出（同５４２９億８４００万円）の３２１億８２４４万余円である。
前記の収入支出に係る業務実績の主なものは、高速道路１８路線（２，１９４km）、一般有料道路５５路線（７２１km）の供用（いずれも５２事業年度末現在）、高速道路１８路線（２，７９４km）、一般有料道路２６路線（３３９km）に係る建設である。
なお、５２事業年度における損益についてみると、料金収入等の収益３５７９億９９０６万余円、道路債券利息等の費用３６３６億８５８２万余円で、５６億８６７５万余円の損失を生じており、前事業年度からの繰越欠損金と合わせ２８２億８４４０万余円が翌事業年度へ繰り越されている。また、５２事業年度末における借入金の残高は８２９億７１９５万余円（資金運用部資金、産業投資特別会計及び国際復興開発銀行からの借入金）、道路債券の発行残高は３兆６８０２億６３６０万円となっている。