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  • 昭和55年度|
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給油等の作業を請け負わせるに当たり、作業時期の指定が適切でなかったため、不経済になったもの


(152) 給油等の作業を請け負わせるに当たり、作業時期の指定が適切でなかったため、不経済になったもの

科目 (損益勘定) (項)営業費
部局等の名称 岡山鉄道管理局
役務等の概要 岡山、糸崎、津山、新見各機関区に入、出区する機関車及び気動車に対する給油等の作業を行わせるもの
契約の相手方 岡山車両興業株式会社
契約 (1) 昭和53年4月 随意契約
(2) 昭和54年4月
(3) 昭和55年4月及び10月
(4) 昭和56年4月
支払額 (1) 昭和53年度
(53年10月から54年3月までの分)
54,493,898円
(2) 昭和54年度 107,058,320円
(3) 昭和55年度 110,560,835円
(4) 昭和56年度
(56年4月から同年9月までの分)
49,347,478円
(概算払)
321,460,531円
支払 昭和53年11月〜56年10月 39回

 この作業を請け負わせるに当たり、給油、給水は、機関車及び気動車の運用表に指定した時期に行うこととすれば足りるのに、これ以外にも給油、給水を行うこととしたため、約2850万円が不経済になったと認められる。

(説明)
 この作業は、岡山、糸崎、津山、新見各機関区に入、出区する電気、ディーゼル両機関車及び気動車に対し、燃料油、蒸気発生用水、ブレーキ用砂の補給及びこれに付帯する給油装置の清掃等を行わせるもので、契約に当たっては、各機関区ごとに入、出区する機関車等の列車番号、時刻を標示したうえ、その時刻に合わせ入、出区の都度給油、給水等を行わせるなどの作業ダイヤを示し、これにより作業を行うこととしている。
 しかしながら、このうち給油、給水については、本社が制定した機関車運用計画基準規程(昭和39年運達7号)及び電車及び気動車運用計画基準規程(昭和39年運達2号)に基づき岡山鉄道管理局長が機関車等の使用効率と関係業務機関の作業能率の向上を図るため、機関車運用表、電車及び気動車運用表を作成し、この運用表において、当該機関車等のタンク容量及び運用上の走行距離による燃料消費量等を考慮したうえ給油、給水の時期を指定しているのであるから、運用表で指定していない時期についてまで給油、給水の作業を行うこととする過大な作業ダイヤを基とし契約しているのは適切とは認められない。
 いま、仮に大幅な時刻改正があった昭和53年10月以降について、給油、給水の作業は運用表に指定された時期だけ行うこととして修正計算すると、給油、給水の回数が減少することにより作業に要する1日当たり人工は、53年10月から55年9月までは31.6人工が28.2人工、55年10月から56年9月までは29.2人工が25.9人工とそれぞれ少なくなるので、53年度から56年度までの支払額は292,910,475円となり、約2850万円(うち53年10月から54年3月までの分約430万円、54年度分約930万円、55年度分約990万円及び56年4月から9月までの分約490万円)を節減することができたと認められる。