• 令和6年度
  • 第3章 個別の検査結果
  • 第1節 省庁別の検査結果
  • 第1 内閣府(内閣府本府)
  • 不当事項
  • 補助金
  • (3)補助金の交付額の算定が適切でなかったもの

交付対象事業費の算定が適切でなかったため、デジタル田園都市国家構想交付金(地方創生拠点整備タイプ)が過大に交付されていたもの[高知県](12)


(1件 不当と認める国庫補助金 8,007,000円)

 
部局等
補助事業者等
(事業主体)
補助事業等
年度
事業費
左に対する国庫補助金等交付額
不当と認める事業費
不当と認める国庫補助金等相当額
          千円 千円 千円 千円
(12)
高知県
宿毛市
デジタル田園都市国家構想交付金
4 253,396 64,060 16,015 8,007

この交付金は、地域再生法(平成17年法律第24号)、デジタル田園都市国家構想交付金制度要綱(令和5年府地創第414号等。以下「制度要綱」という。)、デジタル田園都市国家構想交付金(地方創生拠点整備タイプ)交付要綱(平成29年府地事第89号等)等に基づき、市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略等に定められた地域再生計画に基づく事業並びにそれと一体となって整備される施設(以下「整備対象施設」という。)の新築、増築及び改築等の実施に要する費用に充てるために、国が地方公共団体に対して交付するものである。

制度要綱等によれば、交付対象事業は、地方公共団体が制度要綱等に基づき作成する施設整備計画に記載された施設整備事業及び整備対象施設と一体となってその効果を一層高めるために必要な事業又は事務(以下「効果促進事業」という。)等とされており、交付金の補助率は2分の1等とされている。効果促進事業については、外構工事、既存施設の除去・解体のほかWi-Fi工事、デジタルサイネージ等の「デジタル設備」の設置等を想定しており、交付対象事業費の2割以内(効果促進事業の対象設備であるデジタル設備の設置のためとしてデジタル技術の活用に要する経費を含む場合には、交付対象事業費の3割以内)で行われるものであるとされている。また、他の国庫補助金等の交付対象となる可能性のある施設整備等については、他の国庫補助金等を優先して活用することとされている。

そして、都道府県は、市町村(特別区を含む。)から実績報告書等の提出を受け、交付金の額の確定に当たってその内容を審査することとなっている。

宿毛市は、令和4年度に、施設整備計画に基づき、道の駅を市内外から誘客できる観光・交流拠点とすることを目指してリニューアルを行うために、トイレ棟及び管理棟を新築する施設整備事業並びにそれらの外構工事等を行う効果促進事業から成る「道の駅すくもサニーサイドパーク再生事業」(以下「道の駅再生事業」という。)を事業費253,396,000円(交付対象事業費128,121,000円)で実施していた。

同市は、道の駅再生事業において、整備対象施設にデジタルサイネージを設置することとして、デジタル技術の活用に要する経費を含むとする施設整備計画を内閣府本府に提出して交付決定を受けていた。そして、同市は、高知県に効果促進事業に係る経費が交付対象事業費の3割になるとして交付対象事業費を算定した実績報告書等を提出し、同県による審査を経て、交付金の額の確定を受け、これにより交付金64,060,000円の交付を受けていた。

しかし、同市は、上記デジタルサイネージの設置については、道の駅再生事業ではなく他の国庫補助金等を活用した事業により実施していた。このため、道の駅再生事業の効果促進事業に係る経費にはデジタル技術の活用に要する経費が含まれないこととなり、これに伴い効果促進事業に係る経費は交付対象事業費の2割までとなる。

したがって、効果促進事業に係る経費が交付対象事業費の2割であるとして交付対象事業費を算定すると112,106,000円となり、これに係る交付金相当額は56,053,000円となることから、交付金交付額64,060,000円との差額8,007,000円が過大に交付されていて、不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、同市において交付金の制度に対する理解が十分でなかったこと、同県において交付金の額の確定時の審査が十分でなかったことなどによると認められる。