1件 不当と認める国庫補助金 7,882,000円
私立学校情報機器整備費補助金(遠隔授業活用推進事業)(以下「補助金」という。)は、私立の大学、短期大学、高等専門学校及び専修学校におけるデジタル技術を活用した高度な教育を提供できる環境を実現させることを目的として、学校法人等に対して、遠隔授業の実施に必要な経費の一部を国が補助するものである。
補助金の補助対象経費は、私立学校情報機器整備費(遠隔授業活用推進事業)補助金交付要綱(令和2年文部科学大臣裁定)等によれば、私立の大学等が補助事業を実施するために必要な経費のうち、遠隔授業が可能となる設備等の整備を行う遠隔授業活用推進事業の実施に当たり必要となる設備整備費、通信機器購入費、ソフトウェアの使用料等及び遠隔授業設備の利用支援等を行う者の人件費(以下「利用支援者の人件費」という。)とされている。また、クラウドサーバの使用料は、ソフトウェアの使用料等に該当するものとして補助の対象となるとされている。ただし、ソフトウェアの使用料等や利用支援者の人件費については、飽くまでも設備に附帯する経費として位置付けられるものであることから、設備整備費や通信機器購入費が補助の対象として含まれていない事業の場合、補助の対象外となるとされている。
そして、学校法人等は、実績報告書等を文部科学省に提出し、同省は、その内容を審査することとなっている。
本院が、19学校法人において会計実地検査を行ったところ、1学校法人において、次のとおり適切とは認められない事態が見受けられた。
部局等 |
補助事業者等 (事業主体) |
補助事業 |
年度 |
補助対象 経費 |
左に対す る国庫補 助金交付 額 |
不当と認 める補助 対象経費 |
不当と認 める国庫 補助金 |
摘要 |
|
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 千円 | 千円 | 千円 | 千円 | ||||||
| (73) | 文部科学 本省 |
学校法人金城学院 |
遠隔授業活用推進事業 |
3 |
15,764 | 7,882 | 15,764 | 7,882 | 補助対象経費に設備整備費等が含まれていないため、事業全体が補助の対象とならないもの (金城学院大学) |
学校法人金城学院は、令和3年度に遠隔授業活用推進事業を実施しており、遠隔授業が可能となる設備等の整備に係る経費15,764,716円を補助対象経費として実績報告書を同省に提出し、補助金7,882,000円の交付を受けていた。
しかし、同法人は、遠隔授業活用推進事業の実施に当たり、設備の整備や通信機器の購入を行っていないことから、設備整備費や通信機器購入費が補助の対象として含まれておらず、クラウドサーバ及びソフトウェアの使用料並びに利用支援者の人件費のみを補助対象経費として計上していた。
したがって、本件事業は、補助の対象とは認められず、これに係る補助金7,882,000円が不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、同法人において補助対象経費についての理解が十分でなかったこと、同省において実績報告書等に対する審査が十分でなかったことなどによると認められる。