(1件 不当と認める国庫補助金 5,381,000円)
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部局等
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補助事業者等
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間接補助事業者等
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補助事業等
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年度
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事業費
国庫補助対象事業費
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左に対する国庫補助金等交付額
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不当と認める事業費
国庫補助対象事業費
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不当と認める国庫補助金等相当額
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| 千円 | 千円 | 千円 | 千円 | ||||||
| (167) |
北海道農政事務所
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北海道
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茅部郡森町
株式会社ワイエスフーズ
(事業主体) |
6次産業化市場規模拡大対策整備交付金
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2 | 22,983 (20,893) |
10,446 | 11,840 (10,763) |
5,381 |
この交付金は、農林水産物等の輸出先国の市場変化等に対応することを目的として、必要な施設等の整備等を支援するなどのために、国が都道府県等に対して交付するものである。そして、交付金の交付を受けた都道府県等は、このような輸出先国の市場変化等への対応を行う食品製造者等に対して、輸入条件又は輸出先国のニーズを満たすために必要な施設等の整備等に係る経費の一部について、交付金を交付している。
「6次産業化市場規模拡大対策整備交付金のうち輸出先国の市場変化に対応した食品等の製造施設等整備の緊急支援事業実施要綱」(令和2年2食産第591号農林水産事務次官依命通知)等によれば、交付金事業の着手は、都道府県等から事業実施主体への交付決定に基づき行うこととされている。また、事業実施主体は、交付金事業が完了したときは、実績報告書等を都道府県知事等に提出することとされており、都道府県知事等は、工事請負契約書等の書類により事業費等を確認するなどして、実績報告書等を審査することとされている。なお、事業実施主体が、売買、請負その他の契約をする場合には、一般の競争に付さなければならないこと、一般の競争に付すことが困難な場合等は、指名競争に付すなどすることができることとされている。
食品製造者である株式会社ワイエスフーズ(森町所在。以下「会社」という。)は、令和2年度に、輸出先国のニーズを満たすために必要なホタテに係る砂取機等4機器の導入等を行うとして交付申請を行い、2年8月19日に森町から交付決定を受けていた。その後、会社は、4機器の導入等について同月24日に発注を行い、事業費計22,983,000円(交付対象事業費計20,893,636円)で実施したとして、同町を通じて北海道に実績報告書、注文書等を提出して、これにより交付金10,446,000円の交付を受けていた。
しかし、4機器のうち3機器(交付対象事業費計7,863,636円)について、上記の注文書等は事実と異なる発注日が記載された虚偽のものであり、会社は、実際には交付決定日である2年8月19日より前(遅くとも同年5月12日まで)に発注を行って、事業に着手していた。また、他の1機器(交付対象事業費13,030,000円)について、上記の注文書等は事業の実施に必要のない経費を上乗せした虚偽のものであり、実際の交付対象事業費は10,130,000円となっていた。そして、同町は、これらの事態を看過したほか、会社が入札の実施について検討することなく、また実際に入札を実施せずに上記の発注を行っていたことを把握していたのに、会社が指名競争入札を実施したとする虚偽の入札結果を北海道に報告するなどしていた。
したがって、交付の対象と認められない事業費を除くなどして適正な交付対象事業費を算定すると10,130,000円となり、前記の交付対象事業費20,893,636円との差額10,763,636円が過大となっていて、これに係る交付金相当額5,381,000円が不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、会社において本件交付金事業の適正な実施に対する認識が著しく欠けていたこと、同町において実績報告書等の審査及び会社に対する指導が十分でなかったこと並びに本件交付金事業における契約手続の適正性を確保することに対する認識が著しく欠けていたこと、北海道において実績報告書等の審査及び同町に対する指導が十分でなかったことなどによると認められる。