(1件 不当と認める国庫補助金 3,065,645円)
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部局等
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補助事業者等
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間接補助事業者等
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補助事業等
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年度
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事業費
国庫補助対象事業費
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左に対する国庫補助金等交付額
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不当と認める事業費
国庫補助対象事業費
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不当と認める国庫補助金等相当額
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| 千円 | 千円 | 千円 | 千円 | ||||||
| (169) |
九州農政局
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福岡県
(事業主体) |
― |
水利施設等保全高度化
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4、5 | 36,841 (36,841) |
18,420 | 6,131 (6,131) |
3,065 |
福岡県は、農業用水の安定供給等を目的として、柳川市矢加部地区において、ボックスカルバートの設置等の水路工事を施工業者に請け負わせて実施している。
本件工事の請負契約書によれば、請負業者が契約の目的物を完成させることができないことが明らかであるとき、発注者は直ちに契約を解除することができることとされており、この場合において、工事目的物の完成前に契約が解除されたときは、請負業者は請負金額の10分の1に相当する額を違約金として発注者の指定する期間内に支払わなければならないこととされている。
土地改良事業関係補助金交付要綱(昭和31年31農地第3966号農林事務次官依命通知)等によると、農林水産大臣は、補助事業を実施するために必要な経費のうち、交付の対象として認める経費について、予算の範囲内で補助金を交付し、補助事業者は、補助事業に要した経費を事業費として記載するなどした収支精算書等を含む実績報告書を提出しなければならないこととなっている。また、違約金、返還金その他の補助金に代わる収入があった場合は、補助事業に要した経費から違約金等の収入額を控除した額を事業費とする実績報告書を提出することとなっている。
同県は、本件工事の請負業者が弁護士に破産手続に関する事務を依頼したことを把握し、本件工事の目的物を完成させることができないことが明らかになったとして、契約条項に基づき契約を解除した。そして、同県は、契約解除までの出来高に相当する金額(以下「出来高金額」という。)を36,841,200円と算定するとともに、請負金額61,312,900円の10分の1に相当する6,131,290円を違約金とし、その徴収を決定していた。さらに、同県は、当該違約金6,131,290円について、出来高金額36,841,200円から前払金27,378,600円を差し引いた未払工事代金9,462,600円のうちの6,131,290円と相殺することとして、同額を本件工事契約の解除に伴う違約金収入として処理していた。
そして、同県は、本件工事について、出来高金額36,841,200円を補助対象事業費とする実績報告書を九州農政局に提出して、これにより国庫補助金18,420,600円の交付を受けていた。
しかし、違約金等の収入があった場合は、補助事業に要した経費から違約金等の収入額を控除した額を事業費とする実績報告書を提出することとなっているのに、同県は、補助事業に要した経費から違約金を控除しないまま、実績報告書を提出していた。
したがって、前記の補助対象事業費36,841,200円から違約金6,131,290円を控除して適正な補助対象事業費を算定すると30,709,910円となり、本件補助対象事業費との差額6,131,290円が過大に精算されていて、これに係る国庫補助金相当額3,065,645円が不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、同県において、補助対象事業費の算定に対する理解が十分でなかったことなどによると認められる。