• 令和6年度
  • 第3章 個別の検査結果
  • 第1節 省庁別の検査結果
  • 第7 農林水産省
  • 不当事項
  • 補助金
  • (7) 事業を実施していなかったもの

福島県産水産物消費拡大事業が実施されていなかったもの[農林水産本省](176)


(1件 不当と認める国庫補助金 4,400,882円)

 
部局等
補助事業者等
間接補助事業者等
補助事業等
年度
事業費
国庫補助対象事業費
左に対する国庫補助金等交付額
不当と認める事業費
国庫補助対象事業費
不当と認める国庫補助金等相当額
            千円 千円 千円 千円
(176)
農林水産本省
福島県
相馬総合地方卸売市場水産物取扱拡大協議会
(事業主体)
福島県産水産物消費拡大
5 4,400
(4,400)
4,400 4,400
(4,400)
4,400

福島県は、同県内の水産消費地市場における福島県産水産物の消費拡大の取組を奨励することを目的として、卸売市場として福島県産水産物の取扱拡大計画を作成し取扱拡大に取り組む協議会()に対して補助金を交付している。

そして、福島県産水産物消費拡大事業実施要領(令和4年3新食第2158号農林水産省大臣官房総括審議官(新事業・食品産業)通知)によれば、福島県が協議会に交付する補助金の額は、協議会の構成員である水産物卸売業者及び水産物仲卸業者(以下、これらを合わせて「卸売業者等」という。)が事業実施年度の前年度1年間に市場開設者に納付した市場使用料に3分の1を乗じて得た金額とすることとされている。

相馬総合地方卸売市場水産物取扱拡大協議会(以下「相馬協議会」という。)は、相馬総合地方卸売市場に事務局を置き、令和5年度に、市場使用料に3分の1を乗じて得た金額について、福島県から補助金4,400,882円の交付を受けて、補助事業としてこれを相馬協議会の構成員である卸売業者等3者に市場使用料の割合に応じて交付したとして、6年3月に同県に報告していた。そして、国は、同月に、同県から相馬協議会を含む7協議会に補助金を交付したとの実績報告書の提出を受けて、同年4月に国庫補助金93,097,297円(うち相馬協議会に係る国庫補助金4,400,882円)を交付していた。

しかし、福島県から相馬協議会に交付された補助金4,400,882円については、事務局において補助金に関する事務を行っていた事務員が、相馬協議会の口座から4,400,000円を引き出して自らが代表取締役を務める会社の資金繰りに充てるなどしていて、卸売業者等3者に対する交付は行われていなかった。そして、上記の同県に対する報告は、相馬協議会が補助金に係る関係資料の作成等を同事務員に任せていたことから、同事務員が虚偽の決算報告書を添付するなどして行ったものであった。

したがって、本件補助事業は実施されておらず、これに係る国庫補助金相当額4,400,882円が不当と認められる。

このような事態が生じていたのは、相馬協議会において協議会の適切な業務運営及び本件補助事業の適正な実施に対する認識が著しく欠けていたこと、福島県において相馬協議会に対する指導が十分でなかったことなどによると認められる。

(注)
協議会  福島県内の各水産消費地市場において、市場流通の主体となって県内産地と直接取引する卸売業者等及び市場の管理運営を行う市場開設者から構成される団体