(2件 不当と認める国庫補助金 16,729,350円)
部局等 |
補助事業者等 |
間接補助事業者等 (事業主体) <所在地> |
補助事業等 |
年度 |
事業費 国庫補助対象事業費 |
左に対する国庫補助金等交付額 |
不当と認める事業費 国庫補助対象事業費 |
不当と認める国庫補助金等相当額 |
摘要 |
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 千円 | 千円 | 千円 | 千円 | |||||||
| (206) | 観光庁 |
株式会社JTB |
一般社団法人みんなでびぜん <岡山県備前市> |
訪日外国人旅行者周遊促進事業費補助金(看板商品事業)、同(インバウンドコンテンツ造成事業) |
4、5 | 14,303 (13,103) |
11,051 | 14,303 (13,103) |
11,051 | 実質的な値引きを受けていたもの及び実質的に対価の支払を行っていなかったもの |
| (207) | 同 | 同 | 下田温泉旅館組合 <熊本県天草市> |
同 | 4、5 | 15,889 (15,889) |
12,444 | 7,355 (7,355) |
5,677 | 実質的な値引きを受けていたもの |
| (206)(207)の計 | 30,192 (28,992) |
23,496 | 21,659 (20,458) |
16,729 | ||||||
2事業主体は、観光庁から訪日外国人旅行者等の来訪及び滞在の促進による地域の活性化を図ることなどを目的とする訪日外国人旅行者周遊促進事業費補助金の交付を受けた補助事業者である株式会社JTB(以下「事務局」という。)から補助金の交付を受けて、令和4年度に、地域の関係者と連携して地域ならではの観光資源を活用したコンテンツの造成、販路開拓等を行う事業(以下「看板商品事業」という。)を、また、5年度に、観光事業者が連携して地域に根差した観光資源を磨き上げる取組を行う事業(以下「インバウンドコンテンツ造成事業」といい、看板商品事業と合わせて「両事業」という。)をそれぞれ実施している。
観光庁と協議した上で事務局が作成した両事業の公募要領等によれば、補助金の交付対象となる事業の補助対象事業費は、看板商品事業については700万円以上、また、インバウンドコンテンツ造成事業については600万円以上の取組であることなどとされている(以下、この補助対象事業費に係る要件を「下限額の要件」という。)。
2事業主体は、4、5両年度に、それぞれ両事業の実施に当たり複数の法人と業務委託契約等を締結していた。そして、計4事業の事業費を業務委託契約等の支払金額を含めて計30,192,520円(補助対象事業費計28,992,200円)と算定して、事務局に完了実績報告書等を提出し、事務局の審査を経て補助金計23,496,100円(国庫補助金相当額同額)の交付を受けていた。
しかし、2事業主体のうち1事業主体は、両事業において、業務委託契約を締結した法人に契約金額を支払った後、事業に要した費用に係る自己負担額等に充てるためなどとして同法人から返金を受けていて、実質的な値引きを受けている状況又は実質的に対価の支払を行っていない状況となっていた。また、他の1事業主体は、両事業において、業務委託契約を締結した法人から一時的な立替えとして資金を借り入れて当該業務委託契約等の契約金額を支払っていたのに、実際には資金の一部を同法人に返済しないままとしていて、実質的な値引きを受けている状況となっていた。
このため、実質的な値引きを受けているなどしていた金額を控除して補助対象事業費を算定すると、1事業主体の両事業については、5,303,200円(看板商品事業)及び5,100,000円(インバウンドコンテンツ造成事業)、1事業主体のインバウンドコンテンツ造成事業については5,000,000円となり、いずれも下限額の要件を満たさなくなることから、これらの3事業に係る補助金交付額計16,051,600円は、交付の必要がないものとなっていた。また、1事業主体の看板商品事業については、実質的な値引きを受けていた金額を控除すると補助対象事業費が8,533,500円となり、これを基に適正な補助金交付額を算定すると6,766,750円となることから、当該事業について交付されていた補助金7,444,500円との差額677,750円が過大となっていた。したがって、これらに係る補助金交付額計16,729,350円(国庫補助金相当額同額)が過大に交付されていて、不当と認められる。
このような事態が生じていたのは、2事業主体において補助事業の適正な実施に対する認識が著しく欠けていたこと、事務局において事業主体に対する指導及び完了実績報告書の審査が十分でなかったこと、観光庁において事務局に対する指導監督が十分でなかったことなどによると認められる。
前記の事態について、事例を示すと次のとおりである。
<事例>
一般社団法人みんなでびぜん(以下「みんなでびぜん」という。)は、令和4年度に実施した看板商品事業において、一般社団法人備前観光協会(以下「協会」という。)との間でモニターによる顧客満足度調査等に関する3件の業務委託契約を締結し、契約金額の合計4,290,000円(補助対象事業費3,900,000円)を5年2月13日に支払うなどして、同事業の補助対象事業費を7,003,200円とする完了実績報告書等を同月27日に事務局へ提出していた。
そして、事務局は、完了実績報告書の審査を行い、みんなでびぜんに対して補助金6,001,600円(国庫補助金相当額同額)を交付していた。
しかし、みんなでびぜんの支払状況等を確認したところ、完了実績報告書の提出前である同月16日に、協会からみんなでびぜんに対して1,700,000円が入金され、みんなでびぜんは、これを事業に要した費用に係る自己負担額等に充てるためなどとして受け入れており、協会との業務委託契約について実質的な値引きを受けている状況となっていた。
したがって、実質的な値引きに当たる1,700,000円を控除して補助対象事業費を算定すると、5,303,200円となり、下限額の要件を満たさなくなることから、補助金交付額6,001,600円(国庫補助金相当額同額)は、交付の必要がないものとなっていた。