本院は、独立行政法人国立病院機構和歌山病院(以下「和歌山病院」という。)における不正行為について、会計検査院法第27条の規定に基づく同機構理事長からの報告を受けるとともに、和歌山病院において、合規性等の観点から不正行為の内容がどのようなものであるかなどに着眼して会計実地検査を行った。
本件は、和歌山病院において、財務管理係長であった職員が、現金及び預金の出納事務に従事中、平成28年2月から令和6年2月までの間に、ネットバンキングによる振込の承認をする際に必要な上司のID及びパスワードを無断で用いるなどして、和歌山病院の銀行口座から自己名義の銀行口座に、26回にわたり計6,322,707円を自ら振り込み、また、執務室内の金庫に保管されていた銀行届出印を無断で使用するなどして、和歌山病院の銀行口座から、2回にわたり現金計287,500円を引き出して、合計6,610,207円を領得したものであり、不当と認められる。
なお、本件損害額については、6年4月までに全額が同人から返納されている。