• 国会及び内閣に対する報告(随時報告)
  • 会計検査院法第30条の2の規定に基づく報告書
  • 令和7年9月

各府省庁等の情報システムに係る情報セキュリティ対策等の状況について


2 検査の観点、着眼点、対象及び方法

(1) 検査の観点及び着眼点

国の行政機関等が実施する業務においては、情報システムの利用が拡大している。

また、インターネット等の高度情報通信ネットワークの整備等に伴ってサイバーセキュリティに対する脅威が世界規模で生じ、深刻化するなどしていることから、サイバーセキュリティを確保することにより、情報システムにおける情報セキュリティを確保することが重要となっている。そして、国のサイバーセキュリティに関する施策は、本部、NISC、デジタル庁等により推進されている。

一方、国の行政機関等においても、情報セキュリティインシデントが発生しており、情報セキュリティ対策等に関する取組の推進がより一層求められている。

そこで、会計検査院は、合規性、効率性、有効性等の観点から、各府省庁等の情報システムに係る情報セキュリティ対策等の状況について、次の点に着眼するなどして検査した。

ア 情報システムの整備、運用等に係る経費の支払状況及び契約の状況はどのようになっているか。

イ 情報システムに係る情報セキュリティ対策は、統一基準群等に基づき適切に講じられているか(注14)

ウ 情報セキュリティ対策に係る教育等及び監査は、統一基準群等に基づき適切に実施されているか(注14)

(注14)
統一基準群は、令和3年7月に改定された後、5年7月及び7年7月にも改定されているが、3年度から5年度までの状況を検査の対象としていることを踏まえて、3年7月改定時点の統一基準群の規定であって、5年7月及び7年7月の改定後の統一基準群においても同様に定められているものなどに基づいて検査した。

(2) 検査の対象及び方法

会計検査院は、6年3月末時点において14府省庁等(注15)の本府省庁等24機関(注16)が整備、運用等を行っている情報システム(注17)のうち、様々な状況において重要な業務を実施するための情報システム(以下「対象システム」という。)236システム、及び14府省庁等の地方支分部局のうち16機関が整備、運用等を行っている対象システム120システムに係る情報セキュリティ対策等の状況について、3年度から5年度までを対象として検査した。

検査に当たっては、本府省庁等24機関及び地方支分部局16機関において、契約書、調達仕様書等の関係資料を確認するとともに、内閣官房及びデジタル庁においては、NISC及びデジタル庁が実施しているサイバーセキュリティに関する施策等の状況についても関係資料を確認するなどして会計実地検査を行ったほか、24機関及び16機関から調書の提出を受けてその内容を分析するなどして検査した。

なお、NISCを改組して設置された国家サイバー統括室は、各対象システムに係る情報セキュリティ対策等の状況に関する詳細な事実関係や、会計検査院が具体的にどのような情報システムを検査の対象としたのかなどの情報が公開された場合、特定の対象システムにおける情報セキュリティ対策等の問題点を狙い撃ちにした攻撃を誘発するなどのリスクがあるため、サイバーセキュリティを確保する観点から公開すべきではないとしている。

上記を踏まえて、これらの情報については、本報告書には記述しないこととした。

(注15)
14府省庁等  内閣、内閣府、デジタル庁、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、防衛省
(注16)
24機関  内閣官房、内閣府、警察庁、金融庁、消費者庁、こども家庭庁、デジタル庁、総務省、消防庁、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、資源エネルギー庁、国土交通省、気象庁、海上保安庁、環境省及び防衛省の本府省庁、国土地理院及び原子力規制委員会
(注17)
国の行政機関等が調達又は開発した情報システムであって、管理を外部の業者に委託している情報システムを含む。