• 国会及び内閣に対する報告(随時報告)
  • 会計検査院法第30条の2の規定に基づく報告書
  • 令和7年9月

国際機関等に対する拠出等の状況について


2 検査の観点、着眼点、対象及び方法

(1) 検査の観点及び着眼点

我が国は、国際社会が直面する諸課題に対応するために、特定分野において専門性を有する組織である国際機関等に対して、任意拠出金を中心に、毎年度、多額の拠出等を行っている。会計検査院は、これまで、国際機関等に対する拠出等について検査して、その状況を26年報告により報告するなどしている。

また、我が国は、近年、新型コロナウイルスの感染拡大の防止や、ウクライナ情勢の緊迫化を受けた人道支援等に関しても、国際機関等に対して多額の拠出等を行っている。そして、国際機関等に対する拠出等については、国民の理解を得るための情報開示の充実が求められるなどしている。

そこで、会計検査院は、有効性、透明性の確保(注2)、国民への説明責任の向上(注2)等の観点から、政府開発援助を含む国際機関等に対する拠出等の状況について、次の点に着眼するなどして検査した。

ア 拠出等の全体額や主な拠出等の状況はどのようになっているか。

イ 任意拠出金に係る会計報告を国際機関等から適切に受領して、拠出した資金に余剰が生じていないかなどの確認を適時適切に行っているか。特に、追加拠出を行う場合及び新型コロナウイルスの感染拡大等の影響により事業等の進捗の遅れや計画の変更等が生じた場合に、それぞれの状況に応じた確認等を適切に行っているか。

ウ 任意拠出金の拠出の対象となった事業等の終了後、事業等に使用されなかった資金についての処理を適時適切に行っているか。また、事業等が休止している場合に適切な対応を執っているか。

エ 拠出金等に係る情報は適切に開示されているか。

(注2)
会計検査院法における「その他会計検査上必要な観点」に位置付けられるものである。

(2) 検査の対象及び方法

会計検査院は、30年度から令和5年度までの間に拠出等が行われた722件の拠出金等(拠出等の額は計5兆0237億余円)、並びに平成30年度から令和5年度までの間には拠出等が行われていないものの、平成29年度以前に拠出が行われていて拠出の対象となった事業等の終了後の手続が令和5年度末時点において完了していないことを確認できた任意拠出金(以下「長期未完了任意拠出金」という。)、及び平成29年度以前に出資が行われていて令和5年度末時点において国有財産台帳に計上されている出資金を対象として検査した。

検査に当たっては、これらの拠出等を行った24府省庁等(注3)のうち14府省庁等(注4)において、国際機関等から提出された会計報告等の関係書類を確認して説明を聴取するなどして会計実地検査を行うとともに、24府省庁等から、国際機関等に対する拠出等に係る調書の提出を受けて、その内容を分析するなどして検査した。

(注3)
24府省庁等  衆議院、国立国会図書館、最高裁判所、会計検査院、人事院、内閣府本府、公正取引委員会、警察庁、個人情報保護委員会、金融庁、消費者庁、こども家庭庁(令和5年3月31日以前は内閣府本府、厚生労働省)、デジタル庁(3年8月31日以前は総務省)、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、防衛省
(注4)
14府省庁等  内閣府本府、個人情報保護委員会、金融庁、消費者庁、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省