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  • 平成27年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第12 国土交通省|
  • 平成26年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

(4)地域公共交通確保維持改善事業費補助金によるノンステップバスの導入及びその活用の状況について


平成26年度決算検査報告参照

1 本院が表示した意見

国土交通省は、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(平成18年法律第91号)に基づき、移動等円滑化を総合的かつ計画的に推進するために定めた「移動等円滑化の促進に関する基本方針」(以下「基本方針」という。)において、様々な利用者が乗降しやすい構造となっているノンステップバスの普及率を平成32年度末までに約70%とする目標を定めている。また、国土交通省は、地域の特性や実状に最適な移動手段が提供され、移動等円滑化等移動に当たっての様々な障害の解消等が図られるよう、地域公共交通の確保、維持及び改善を支援するために、バス事業者等に対して地域公共交通確保維持改善事業費補助金を交付している(以下、同補助金の交付を受けているバス事業者を「補助事業者」という。)。同補助金の交付要綱によれば、都道府県、市区町村、交通事業者、地方運輸局等の関係者は、協議会(以下「協議会」という。)を組織することとされている。そして、協議会、都道府県又は市区町村は、高齢者、障害者等の移動に当たっての様々な障害の解消等を図る取組についての計画(以下「交通計画」という。)を策定し、バス事業者のノンステップバス及びワンステップバスの導入の目的、目標、効果等について定めることとされている。しかし、交通計画において、基本方針の趣旨を踏まえて、補助事業者が保有するバス全体に占めるノンステップバスの割合を考慮した導入目標等が定められていない事態、補助事業者が自ら整備及び運営を行い、同補助金により導入したノンステップバスが発着しているバスターミナルにおいて、高齢者、障害者等の安全かつ円滑な移動が確保されていない事態、高齢者、障害者等に対する補助事業者の取組が十分でない事態及び交通計画の策定に際して協議会が十分機能していない事態が見受けられた。

したがって、国土交通省において、補助事業者に対して、基本方針に定められているノンステップバスの普及率の目標を考慮して各年度の導入目標を定めるなどの具体的な取組を行うことの重要性について周知徹底したり、ノンステップバスが発着する既存のバスターミナルの移動等円滑化の必要性について周知徹底したり、基本方針等の趣旨を踏まえた分かりやすい運行情報の提供や乗務員等に対する教育訓練の実施等、高齢者、障害者等のための取組の必要性について周知徹底したり、協議会、地方運輸局等に対して、基本方針の趣旨を踏まえた協議会の在り方について周知徹底したりするよう国土交通大臣に対して27年10月に、会計検査院法第36条の規定により意見を表示した。

2 当局が講じた処置

本院は、国土交通本省において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。

検査の結果、国土交通省は、本院指摘の趣旨に沿い、28年7月に地方運輸局等に対して通達を発するなどして、次のような処置を講じていた。

ア 補助事業者に対して、基本方針に定められているノンステップバスの普及率の目標の達成に向けて各年度の導入目標を定めることなどについて周知徹底した。

イ 補助事業者に対して、ノンステップバスが発着する既存のバスターミナルの運営において、様々な工夫により移動等円滑化を更に進めることなどについて周知徹底した。

ウ 補助事業者に対して、高齢者、障害者等のために、ノンステップバスの運行情報を分かりやすく提供することや乗務員等に対する教育訓練を実施することなどについて周知徹底した。

エ 協議会、地方運輸局等に対して、協議会の開催方法等を原則として関係者全員の出席による対面方式とすることにより交通計画の策定に係る議論を充実させることとするなどの協議会の在り方について周知徹底した。