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  • 国会及び内閣に対する報告(随時報告)
  • 会計検査院法第30条の2の規定に基づく報告書
  • 平成28年7月

米の生産調整対策の実施状況等について


前文

農林水産省は、生産者に対して生産した米を全量政府に売り渡す義務を課していた食糧管理法(昭和17年法律第40号)施行期に、米の生産量が増大し、政府において米の売買に伴う多額の損失が生ずることになったことなどのため、昭和44年度から米(主食用米)の生産量を調整するとともに、水田において主食用米以外の作物への作付転換等を実施した農業者に対して交付金等を交付するなどの施策(以下「生産調整対策」という。)を実施してきており、平成26年度までの生産調整対策に係る交付金等の交付額は計約9兆0576億円に上っている。

25年12月に、内閣に設置された農林水産業・地域の活力創造本部は、行政による生産数量目標の配分を前提とした米の生産調整対策が、農業の担い手の自由な経営判断や市場戦略を採っていくことを著しく阻害し、意欲のある担い手の効率的な生産を大きく妨げる原因となっているとして、30年度を目途に、米の生産調整の見直しを含む米政策の改革や米の直接支払交付金の廃止等を内容とする農林水産業・地域の活力創造プランを決定した。これを受けて、農林水産省は、30年度を目途に、行政による生産数量目標の配分に頼らずとも、生産者等が中心となって円滑に需要に応じた米の生産が行われることを目指した上記米政策の改革を進めている。

このような状況の中で、これまで実施されてきた生産調整対策の内容、成果、課題等を分析して検証することは、今後の改革の着実な実施に向けて有益であると考えられる。

本報告書は、以上のような状況を踏まえて、これまで実施されてきた米の生産調整対策の実施状況等について検査を実施し、その状況を取りまとめたことから、会計検査院法(昭和22年法律第73号)第30条の2の規定に基づき、会計検査院長から衆議院議長、参議院議長及び内閣総理大臣に対して報告するものである。

平成28年7月

会計検査院


目次

1 検査の背景

(1)米の生産調整対策の背景

ア 食管法施行期
イ 食糧法施行期
ウ 改正食糧法施行期

(2)生産調整対策の概要

ア 生産調整対策に係る交付金等の概要
イ 生産調整対策の実施方法の変遷

(3)米政策の改革

(4)過去の会計検査の状況

2 検査の観点、着眼点、対象及び方法

(1)検査の観点及び着眼点

(2)検査の対象及び方法

3 検査の状況

(1)生産調整対策の実施状況

ア 生産調整目標の達成状況
イ 生産数量目標の配分等の実施状況
ウ 生産数量目標の達成又は不達成の判定方法等
エ 認定方針への参加状況等
オ 水稲生産実施計画書の提出状況
カ 主食用水稲の作付面積の確認状況

(2)生産調整対策に係る事後評価の状況

ア 生産調整対策の新基本法における位置付け等
イ 農林水産省における生産調整対策に係る事後評価の状況

(3)生産調整対策による影響

ア 作付規模別の米の生産コスト及び単収の状況
イ 需給ギャップと米価の関係
ウ 転作作物に係る農業者収入の状況
エ 水田の活用状況
オ 生産調整対策のメリット及びデメリット

(4)生産調整の見直しに向けた取組の状況等

4 所見

(1)検査の状況の概要

(2)所見

別表

・本文及び図表中の数値は、原則として、表示単位未満を切り捨てている。

・上記のため、図表中の数値を用いて算出しても計数が一致しないものがある。

事例一覧

[個々の農業者に係る農業者間調整後の生産数量目標面積換算値が主食用水稲の作付面積等と同一となっていて、米の生産量の抑制に結び付いていないもの]

<事例1>

[生産数量目標の達成又は不達成について、集落単位で達成となる場合は集落単位、集落単位で不達成となる場合は農業者ごとに判定するなどしていて判定方法が統一されていないもの]

<事例2>

[参加農業者のほとんどが不達成農業者となっていたり、生産数量目標を配分した農業者を全て参加農業者としたりしているもの]

<事例3>

[未提出農業者に係る主食用水稲の作付面積について現地確認等により確認していなかったもの]

<事例4>