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  • 昭和23年度|
  • 第5章 不当事項|
  • 第2節 所管別事項|
  • 第5 大蔵省|
  • (特別会計の分)|
  • 印刷庁特別会計 歳出

物品の購入に当り処置当を得ないもの


(438) 物品の購入に当り処置当を得ないもの

(款)印刷庁作業費 (項)作業費

 印刷局で、昭和23年度中に、埼玉澱粉工業株式会社外5名から購入したデキストリン301,637キログラム5の代金及びその運賃諸掛として43,698,円65(うち24年度分42,977円)を支出したものがある。

 右は、同局滝野川工場で郵便切手、収入印紙、取引高税印紙等の裏面糊引きに使用することを目的として購入したものであるが、前年度からの繰越数量9,952キログラム5を加えると311,590キログラムとなるのに対して、23年度中の使用実績は78,231キログラム4に過ぎず、差し引き233,358キログラム6、価額34,402,543円のものが24年度に繰り越されている状況である。

 当局者は、このように多量の繰越を生じたのは、小額取引高税印紙の裏面糊引きを中止したためであるというが、右デキストリンの大部分が同局で小額取引高税印紙に糊引きをしないものとして製造を開始した後に納入されたものであるから、不必要の分については適宜の処置をとるべきであつたのに、漫然と購入を継続したため前記のような多量の繰越を生じたものである。
 なお、右デキストリンのうち前年度からの繰越分をあわせ87,420キログラム、価額11,924,723円のものは不完全な保管場所に長期間保有していたため吸湿して品質低下し、裏面糊引き用としては使用に耐えない状況である。