食糧管理特別会計

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（食糧管理特別会計）

　昭和３２年度決算額は、歳入８６８７億９百余万円、歳出８６０８億３千２百余万円であって、歳入超過は７８億７千６百余万円に上っており、事業損益においては６７億４千７百余万円の損失となついる。これを前年度の損失に比べると９２億８千９百余万円の減少を示しているが、これは主として内地米の損失額が著しく減少したことによる。
　また、食糧管理特別会計における資金の設置及びこれに充てるための一般会計からする繰入金に関する法律（昭和３３年法律第２３号）により、３３年３月一般会計から資金として１５０億円繰入されたが、本年度の前記損失額は同法第３条の規定により右資金を減額処理した。
　本特別会計において３２年度中に取り扱った主要食糧は、左のとおり

となっていて、米穀の買入は、前年度の内地米３９５万余トン、外米５５万余トンに比べて内地米は増加し、外米は減少している。このように内地米の増加したのは、３２年産米が前年よりも豊作であったことにより、また、外米の減少したのは主として普通外米の需要量が減退したことによりその購入を差し控えたことによるものである。

　しかして、３２年度において支出した経費は、国内食糧買入費３５８９億１千８百余万円、外国食糧買入費１０４３億９千５百余万円、農産物等買入費１９４億３千７百余万円をおもなものとし、その他これら食糧の集荷、運搬、保管等に要する管理費２５８億７千８百余万円および事務費１００億１千２百余万円と食糧証券の償還等に充てるため国債整理基金特別会計に繰り入れた３４０７億６千９百余万円等総額８６０８億３千２百余万円となっている。
　右経費の財源には、食糧売払代５３１０億３千１百余万円、農産物等売払代１５２億１千８百余万円、本特別会計の前年度繰越損失補てん、前記法律による資金等として一般会計から受け入れた３２２億４千余万円等総額８６８７億９百余万円を充てている。
　本院において、食糧等の買入、売渡、運送、保管、加工等の状況を食糧庁および北海道ほか３６食糧事務所について実地に検査した結果、製粉工場付属倉庫を利用しなかったため外国小麦を低額に売り渡しているもの、前年中に不経済な小出横持を実施したため３２年度の運送単価が高価となっているものがある。